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各分野の第一線で活躍する超一流の講師陣が「就活で成功する8つの考え方」を伝授!
2019年、夏。エンタメ業界を目指す学生に向けた特別講義が開催されました。業界で有名な超一流の講師陣の方々をお招きし、エンタメ業界を「TV・映画・広告・新聞・音楽・NEWビジネス」など異なった切り口でお話いただきました。
今回、全11回の講義で登壇者が語ってくださった就活アドバイスの中からいくつかを抜粋して「就活で成功する8つの考え方」として特別レポートにまとめて皆さんにお届けします!
エンタメ・ビジネススクールとは?
開催期間:2019年8月~10月(3ヵ月)
実施回数:全11回
エンターテインメント業界全体から、将来性や動向まで学べる特別イベント。業界研究の一環として試しに参加してみた方から、就活早期でまずは業界の知識やノウハウを身につけたいという方まで幅広くご参加いただきました。
第1回:何よりもまずは強い夢を持つ
エンタメ・ビジネススクール第1回目は、TV業界と映画業界。
「テレビ局で働くことに決めた経緯」「入社した時の気持ち」など中畠氏の経験も含め、TV局、配給会社、代理店などとどのように関わりがあるのか、業界を俯瞰して説明していただいた。
中畠 義之(なかはた よしゆき)氏
関西テレビ放送株式会社
コンテンツビジネス局 映画事業部 プロデューサー
1994年関西テレビ放送株式会社に入社。4年間の宣伝部での勤務を経て制作部へ。2010年からは演出&プロデューサーに。「さんまのまんま」や音楽番組「ミュージャック」のほか、ライブの演出、PV制作なども手掛ける。2014年夏、映画事業部へ異動。映画製作のプロデューサーとして「不能犯」(2018)等を手掛け現在に至る。
≫中畠氏の特別インタビューはこちらから≫
本イベントで終始一貫していたメッセージの一つが、夢を持つことの大切さ。
なぜ夢を持つことが大切なのか?それは、夢や希望が人生を切り拓く原動力となるからだけではなく、どんな夢や希望をもつかによってその人の「生き方」の方向性が決まるから。
中畠氏がテレビ局で働いている理由は「日本一のクイズ番組を作ること」だという。日頃から「夢」を達成するためにすべきことを考え行動しているそうだ。
そこで、是非とも就活生にやってもらいたいのが、「夢をノートに80個書く」というもの。自己分析やエントリーシートを書く際にも考え方のベースとなるため必ずやってほしい。
ただ、重要性はわかっていても行動まで落とし込めている学生は殆どいない、のが実状とのこと。だからこそ、ライバルに差をつけられるチャンスである。
第4回:相手が求める以上の量をやる
第4回は、新聞業界編。「最近の若者は新聞を読まない」と新聞離れが懸念されている昨今。今後新聞社がどうなっていくのか、他の回では聞かれなかった、一歩踏み込んだ質問が出ていたのも印象的であった。
また、第1回ゲストの関西テレビ中畠氏とのトークセッションもあり、業界ごとの視点の違いで捉え方や社会との関係性などがどのように変化するのかを、様々な実例をもとに学ぶことができた。
尾野 翔太郎(おの しょうたろう)氏
毎日新聞社
営業総本部 第二営業本部 統合営業部
毎日新聞社 第二営業本部 統合営業部所属。2013年4月に毎日新聞社に入社し、大阪本社広告局に配属。10月に放送局・出版社を担当。不動産担当を経て2017年4月、東京本社広告局へ異動となる。 主に、薬品・情報通信・自動車を担当。
≫尾野氏の特別インタビューはこちらから≫
「質」を語るなら、まずは「量」をこなすべし!というのが今回のテーマ。尾野氏の場合は、中学生の社会の授業での宿題エピソードが非常に印象的だった。※インタビュー参照
私たちシンアド就活のスタッフは年間2,000件以上の学生面談を担当しているが、内定を複数もらう学生とそうでない学生では明らかな差が見られる。その差とは何か?それは、圧倒的な「行動量」だ。行動したうえで、初めて本質がどこなのか、がわかる。それは就活も同じ。「量」があるから「質」を上げられるのであり、先に来るべきは「量」ということ。
「量」をないがしろにして、表面的な成果を語っていても面接ではすぐに見破られてしまうだろう。
全11回の講義を通して、分野は違えども多くの登壇者が同じことを口にし、そして行動に移していた。映画を100本、小説を100冊、音楽アルバムを100枚など対象は様々だが、行動量は意識して取り組んでいたのだと感じられた。
第1回で紹介した「夢をノートに80本書く」というのも「量」を重視しているということがわかるはずだ。
何をしていいかわからない、という学生にこそ試してほしい考え方の一つである。さあ、まずは何から始めようか?
第6回:とりあえずまずはやってみる
第6回目はプラットフォームビジネスについて。スマホやタブレットの普及により「動画配信サービス(VOD)」利用者は増加傾向にある。
「映画・ドラマ・アニメが見放題」「何本見ても料金は変わらない」「いつでもどこでも見られる」などメリットの多いVOD市場は今後も急速に拡大していくと思われる。今回は、VODをビジネスの観点で改めて学ぶ時間となった。
内部 健太郎(うちべ けんたろう)氏
エイベックス通信放送株式会社
コンテンツプロデュースグループ 制作ユニット
プロデューサー
エイベックス・ピクチャーズ株式会社
映像制作・海外事業グループ
2006年エイベックス・エンタテインメント(株)に入社。映画作品のアシスタント業務や「警視庁捜査一課9係」「SP」などのパッケージ仕入れを担当。2009年エイベックス通信放送(株)に移動。新規事業でdocomoとの動画配信サービスdTVの立ち上げメンバーに。オリジナルドラマやバラエティ番組、映画連動企画などのプロデューサーを担当。
≫内部氏の特別インタビューはこちらから≫
第1回目では「強い夢をもつ」がテーマだった。何人かの学生から夢ノートに書いてある内容を見せてもらったことがある。その中でよく目にしたのが「●●企業に入社する」というものだ。「会社に入ること」をゴールに設定するのであれば注意した方がいい。
会社に入ることが目的になってはいけない。「その会社に入って何をしたいか」が大切だ。●●企業だからこそできる、その先の目標がないのではあれば、夢の設定としてはふさわしくない。
しかし、実際は学生時代から明確な夢や目標がある人の方が少ないだろう。それではどうすればいいのか。学生には「時間」という武器がある。それを利用しない手はないのだ。
自分が興味をもったことは、全て一度はやってみよう。時間の許す限り試してみてほしい。まずは体験すること。「とりあえずやってみよう」まずはそこからだ。
そして、考えよう。その体験から「自分ならどうするか?」を見つけよう。さらに、それを人に語れると最高だ。
友人、家族、アルバイトやインターン先の社会人など。きっと様々なアドバイスがもらえるだろう。とりあえずやってみる。そして、とことん考える!これを習慣化できたら無敵である。
第7回:気付く力を磨く
「アジアはこれから、もっと面白い!」
第7回目の登壇者は、日本、台湾をはじめアジアのスタッフや企業と共に、各国での展開をふまえた、映画、テレビ、イベントなどの企画、制作、プロモーションのトータルプロデュースを行う渡辺氏。
国という枠を越えて驚きと感動を届ける方法を講演していただいた。
PROFILE
渡辺 尊俊(わたなべ たかとし)氏
メリーサン グローバル エンターテインメント有限会社
代表取締役社長
メリーサングローバルエンターテインメント代表。映画配給会社、宣伝会社では、『桐島、部活やめるってよ』『新宿スワン』など宣伝プロデュース作品多数。また台湾を拠点にしたアジアビジネスとして、台湾・中天テレビでバラエティ番組やホラー映画などを企画プロデュース。
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第6回目では、まずは「やってみる」ことで様々な気付きが得られるということがポイントだった。しかし、「気付くことができるかどうか」も重要である。
渡辺氏の講義では、登壇者から参加者への質問も多かった。「今飲んでいるその水を選んだ理由は何か?」あなたならどのように答えるだろうか。そもそも商品を選ぶときにどれだけ「その理由」を意識している人がいるだろう。
気付く力とは、言語化できる力ともいえる。「なんとなく好き」これでは、当然採点は0点である。
オススメのトレーニング方法は自分の好きなものの好きな理由を考えてみることだ。これができなければ、面接で効果的な自己PRをするのは難しいだろう。
自分が好きな理由に気付けるかどうか、日頃から意識していけば「気付く力」は鍛えられる。
第8回:孤独を極める
第8回目は、映像ビジネス業界のビジネスモデル。松竹の映画作品を生み出す部署である映像企画部。
同部署の石塚氏を招き、企画プロデューサーとしての仕事、自社製作映画の製作予算やスケジュールの管理、撮影現場の進行など、具体的な業務にも触れながらボトムアップで映像ビジネス業界について話をしていただいた。
石塚 慶生(いしづか よしたか)氏
松竹株式会社
映像本部 映像企画部 映画企画室
チーフプロデューサー
松竹株式会社 映像本部 映像企画部 映画企画室。映画プロデューサーとして『子ぎつねヘレン』『植物図鑑』などを手がける。役所広司、樹木希林、宮﨑あおいが出演した『わが母の記』は第35回モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリ、第36回日本アカデミー賞12部門の優秀賞などを受賞した。プロデューサーとして、映画製作者に与えられる第32回藤本賞奨励賞を受賞している。
≫石塚氏の特別インタビューはこちらから≫
「好きを極めて強みにする」結論はこれである。現代ではインターネット環境の進歩により、誰でも自分の「好き」を発信することが可能だ。
まずはやってみる!これは自身の成長のためにも大事なことである。
しかし、エンタメ・ビジネススクールの講師陣の話から見えてくるのは、好きを極めるためにインプットに十分な時間と労力を割いていることである。
第4回目でも紹介したが、映画を100本、小説を100冊、音楽アルバム100枚などまとまった数の情報を学生時代にインプットしている。そして知識が増えるとともに、より対象を好きになっていき、さらに200、300と量をこなしていく。
「好きを極める」とは「孤独を極める」ことかもしれない。時間の使い方に迷ったら、一人の時間を存分に楽しんでみてほしい。将来への投資となるはずだ。
第9回:先見力を身に着ける
第9回目では、NEWビジネス業界。大手MCN(マルチチャンネルネットワーク)であり、インフルエンサーマーケティングをリードする、UUUM。
圧倒的なリーチ力と求心力を持つ動画クリエイターの感性を活かしたクリエイティブなプロモーションプランを提供し続ける同社に、国内のインフルエンサー市場をはじめとした新しいビジネスについて話していただいた。
中尾 充宏(なかお みつひろ)氏
UUUM株式会社
コーポレートユニット 取締役
UUUM株式会社取締役。2001年、大学卒業後に証券会社に入社。2003年に株式会社日広(現 GMO NIKKO株式会社)へ転職後は、インターネットや広告の業界でキャリアを積む。主に営業業務を担当し、2006年からはイベントやモバイル広告など経験や活動の幅を広げる。3年間の会社経営を経て、2014年にUUUM株式会社入社。
企業HP:UUUM(ウーム)株式会社
10年前、スマートフォンやYouTubeがこれ程までに私たちの生活に根付いたものになると想像できただろうか
優秀な経営者は、先見力を持って新しい市場を開拓することができる。0から1を生み出す力が昔以上に求められているのだ。
それでは、先見力を身に付けるにはどうすればいいのか。そのためには、「なぜ?」を繰り返すことを習慣化させよう。
新しいテクノロジーとともに私たちの生活に必要不可欠となった商品やサービスがある。それらに「なぜ私の生活に必要となったのか?」「なぜ他のサービスではダメなのか?」など様々な質問を考え、自分に投げかけてみよう。
先のことは誰にもわからないが、過去の事例を分析すれば、共通点が見出せる。あとは想像力を働かせるだけだ。
単なる将来の予測ではなく、将来はこうありたい、自分でそれを実現させたいという強い願いや目標が伴えば、きっとそれは実現するはずである。
第10回:「視点」を変えてみる
第10回目は、映像・音楽業界のビジネスモデルについて。音楽、映像映画、アニメなどあらゆるジャンルのパッケージ、デジタルコンテンツ、書籍、グッズ、ライヴ運営など、新規事業に取り組む総合エンタテインメント会社であるポニーキャニオンから森氏に登壇いただいた。
エンターテイメント業界は2つとして同じものがなく、常に新しいことが求められている。同社が大切にしている<創意工夫>のチャレンジ精神が感じられるセミナーとなった。
森 ひとみ(もり ひとみ)氏
株式会社ポニーキャニオン
総務人事本部 総務部 マネージャー
2004年大学卒業後、株式会社ポニーキャニオンに入社。大阪営業、音楽マーケティング部、音楽宣伝部、A&Rを経験し、2018年6月に総務部へ移動。主に、新卒・中途採用、社内研修制度を担当。
≫森氏の特別インタビューはこちらから≫
第5回目で「嫌なことから逃げない」という話を伝えたが、今回はさらに自分と他人の「感情」にとことん向き合うことを推奨したい。
就活では、自己分析は避けては通れないものだ。いきなり自分とは?と考える前に、まずは友人や尊敬する人など周りの人たちの良いところ(個性)を挙げてみよう。そして他者で認めた個性を自分にも当てはめてみる。
そのときに、自分の嫌な部分に目を背けないようにしてほしい。他者のそれを肯定的にとらえたように、あなたが弱点だとおもっていたものが視点を変えれば、武器になるかもしれない。
自分の「好き」「嫌い」「楽しい」「苦手」など、様々な感情に向き合い正直に答えよう。感情をさらけ出すのは、恥ずかしいと感じる人もいるかもしれないが誰かにそれを伝える必要はない。
慣れてきたら、OB訪問の際に、作成した自己分析のノートやエントリーシートを見てもらうのもオススメだ。
就活成功者は、面接で自身の強みや弱みを伝えるときも自分を客観的に見られることを前提としており、独り善がりの回答はしない。
他社の視点で自分を見られるようにトレーニングしておこう。
SP:物事を逆算して考える
第1回エンタメ・ビジネススクールで講師を務めていただいた関西テレビ放送の中畠氏によるスペシャルセミナーを開催。選考を進める上で避けては通れないESと面接。
面接官の経験がある同氏の貴重なフィードバックが受けられる。また、他の参加学生の面接も間近に見ることができ、短時間でも「受かる」ための面接テクニックが満載のセミナーであった。
中畠 義之(なかはた よしゆき)氏
関西テレビ放送株式会社
コンテンツビジネス局 映画事業部 部次長
1994年関西テレビ放送株式会社に入社。4年間の宣伝部での勤務を経て制作部へ。2010年からは演出&プロューサーに。「さんまのまんま」や音楽番組「ミュージャック」のほか、ライブの演出、PV制作なども手掛ける。2014年夏、映画事業部へ異動。映画製作のプロデューサーとして7)「不能犯」(2018)「今日も嫌がらせ弁当」(2019)等を手掛け現在に至る。
≫中畠氏の特別インタビューはこちらから≫
実は、第1回目で話した「夢」の話には続きがある。中畠氏には、テレビ局に就職する前から絶対にやりたいことがあったという。それは「学校の先生になる」こと。テレビ局での仕事もその通過点の一つなのだとか。
ゴールが決まれば、達成するための道も自然と見えてくるもの。そして、どの道を選ぶかは自分次第である。そこで得られる人脈やお金、経験、ゴールに到達するまでの時間、全て異なるだろう。
目先の仕事にばかり追われていては、仕事の質は上がらない。職場で上司から評価されることはないだろう。
到達すべき目標を設定し、逆算して考えることを学生のうちから習慣化しておこう。
同氏の具体的なアドバイスとしてオススメしたいのは「1分間スピーチ」だ。限られた時間で何を話すかのトレーニングは、面接でも有効である。
実は企業によっては、この1分間が選考においての一つの基準である場合もあるという。自分をどのようにアピールするか、結論から逆算して組み立ててみてほしい。
1.強い夢を持つ
2.相手に求められる以上の量をやる
3.とりあえずまずはやってみる
4.気付く力を磨く
5.孤独を極める
6.先見力を身に着ける
7.「視点」を変えてみる
8.物事を逆算して考える
【就活で成功する8つの考え方とは!?エンタメ・ビジネススクール特別レポート】は以上です。