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何よりも情報収集が大切
就職活動は一定の年齢に達したら誰でも自然に行うイメージがありますが、実際は卒業間近でも一切活動を行わないという人は決して珍しくありません。すでに就職先が決まっている、家業を継ぐなどの理由で就職活動を行わないケースもありますが、中には進路が明確に決まっていないにも関わらず、就職活動への関心を持たない人がいるのです。
就職そのものに興味がないと、無気力な状態に陥っていることが活動しない理由の大半を占めます。そうなってしまうのは仕事に関するネガティブなイメージに囚われていることが関係しています。長時間労働であったりサービス残業が横行しているなど、仕事絡みのトラブルが社会問題になっていることから就職への意欲が削がれてしまうのです。
就職活動には賑やかで快活なイメージがありますが、それは情報収集の過程で未知の分野に触れることによる興奮が影響しています。自分が知らない世界があり、そこで働きたいという願望が就職活動の原動力になっていると言えるのです。好奇心や探究心が強い人ほど就職活動を積極的に行い、様々な未知の情報に触れることでさらに好奇心などが刺激されるのです。
就職に興味ないと無気力になっている人も自分が知らない情報に触れることによって次第に好奇心が育まれ、相性が良い分野への関心が強くなります。この分野についてもっと知りたいと思うようになり、情報収集の回数が多くなると共に効率性などの質も上がり、就職への意欲に繋がるのです。
情報収集の方法は様々であり、特に近年は就職先である企業や団体以外にも就職活動中の個人が情報を容易に発信できるようになっています。一つの物事に対して異なる立場から発信された情報を比較することが可能であり、多角的な視野を持つことの重要性を理解することができるのです。物事への捉え方は一つではなく、立場によって見え方が違うことを知るのは就職活動の大きな糧になり、より質の高い情報収集に繋がります。
金銭と仕事の関係について考えてみる
働く目的は生活に必要なお金を得るため、という物言いは就職活動ではタブー視されていたのが実状です。単純にお金が欲しいから、という理由ではどこで働いても結果は同じなので、仕事そのものへの意欲は低いと見なされるためです。
実際にお金のためだけに働く人は勤務時間を惰性で過ごす傾向があります。仕事も他の人に指示されたことだけを繰り返し、自分で工夫する意欲もほとんどありません。あくまでも勤務時間相当のお金を得るために仕事場で過ごしている、という姿勢なので仕事の質が高くない状況に陥るのは自然な流れと言えます。
そのため、就職活動の場でお金に関する事柄を話題にするのは良くないとされてきたのです。その一方でお金に一切触れないのも問題です。給料の金額は自身の仕事に対する評価をお金で算出した結果とも言えるので、その数字が少なすぎると働く意欲が失せてしまうのです。
また、お金にこだわるのは良くないという考えがサービス残業の横行に繋がっている点も無視できません。仕事は勤務先への奉仕であるという誤った認識を正当化させる要因にもなるので、お金にこだわるのを罪悪視してはいけないのです。
生活するためのお金を得るのに最適な方法が働くことであり、その方法の正しさを保つためにも給料の金額にはこだわることが大切と言えます。お金のためだけに働くのは仕事の質の低下に繋がりますが、逆にお金にまったくこだわらないのも自身の生活に大きな支障をもたらす誤った姿勢です。
自分にはこれだけのお金が必要と認識し、そのお金を得るにはどうすれば良いのかを考えることが仕事に就くことの重要性の理解に繋がります。就職活動の方向性が明確になり、質の高い仕事に就くことができるのです。
先輩の意見は効率的な就職活動の参考になる
先人に倣うのはその道に精通するための近道とされていますが、就職活動も例外ではありません。最初は分野に関係無く、様々な企業の情報を集めるのが普通です。その時点では自分がどの分野に向いているかはわからないことが多いためです。
しかし就職活動に割ける時間には限りがあるので、いつまでも漠然とした情報収集だけでは働くことすら難しいと言えます。仮に特定の分野に強い関心があり、質の良い情報を集めていたとしても、その情報が必ずしも就職の役に立つとは限りません。
就職は自分自身の人生に大きく影響するので、一時的な感情の高揚や抽象的なイメージだけで即決してはいけないのです。仕事に対する正しい認識を持つには就職活動の経験者である先輩の意見を聞くのが良い方法と言えます。
先輩の体験談は個人の見解なので絶対的な内容ではありません。あくまでも先輩が見聞きした事柄であることを踏まえて聞く必要があります。しかし、個人の見解であることを差し引いても実際の体験談は就職活動の参考になるのは間違いありません。
巷に溢れている就職活動の手引きのほとんどは就活生を雇用する側である、企業や団体の立場から書かれています。そのため、雇用する側が望む人材をふるい分けするための手引きとも言えます。長く働くには雇用する側が望む人材であることも重要と言えますが、人によっては本来の自分とはかけ離れた姿を強要される形になるので大きな負担になってしまう事実は否定できません。
そのような状況では長く働くのは非常に困難であり、せっかく就職できてもすぐに離職することになってしまうのです。先輩の体験談を聞くのは就職活動の方向性に修正を加え、根拠の無い楽観論を払拭する効果があります。都合の良いイメージに囚われたまま就職すると、高い確率で理想と現実のギャップに苦しむ羽目に陥ります。
その点、先輩の体験談を聞けばかつて抱いていたイメージの誤りを知ることができるので、過度な期待に惑わされなくなるのです。また、企業や団体が望む人材についてより詳しく知ることができるのも利点と言えます。働くことへの意欲を保ちつつ、雇用する側が望む人材として振る舞うことができるのです。
時間には限りがあるのでのんびりはできない
就職活動は希望する分野の企業や団体に雇用されてそこでお終いというイメージがありますが、実際はそこからが本番と言えます。就職してからの人生が非常に長いので、その点を踏まえて就職活動に臨む必要があるのです。抽象的なイメージだけで安易に就職するとほぼ確実に後悔します。そうなると今までの就職活動はすべて無駄だったという結果になりかねないので、慎重に判断しなければいけないのです。
その一方で時間をかけ過ぎるのも良くありません。新卒採用を目指す学生があちこち走り回る、というのが就職活動に対する一般的なイメージであり、雇用する側もそのイメージに基づいて動いているのが実状です。就職活動の時間には限りがあるということなので、あまりのんびりとはしていられないのです。
就職活動の問題としてライバルが多い点も挙げられます。時間が限られているうえに多くのライバルと競い合う形になるのは紛れもない事実です。だからこそ効率的で質の高い就職活動を行う必要があります。
決して十分とは言えない時間の中で、今後の長い人生に大きく影響する決断を下すのが就職活動です。自分自身の理想を追求しつつも現実的な方向性を保ち、失敗をしないように万全の注意を払うことが重要になります。数多の情報の中から本当に必要で役に立つ物を拾い上げ、自分自身の糧にするのが良い結果を得るための秘訣です。