就活/準備 2018.09.21
【奇妙で不気味】独自の進化を遂げた残念なイケメンもりすけの就活

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    Twitterフォロワー数約30万、”残念なイケメン”の愛称でコメディアン(喜劇役者)/クリエイター/モデルとして活動し続けるもりすけ氏。会社員としての顔も持ちながら、個人ではおもしろ動画だけでなく「働く日本人」など社会問題を提起する作品も持つ同氏が、学生時代自身の就職活動を通じて感じた違和感とは?

     

    レールの上の陰キャラ時代

    ---「残念なイケメン」というキャッチコピーで活動されてますが、お会いしてみてとてもイケメンなので、どこが残念かよく分からないんですが、、、(笑)
     
    多分、表に出てないだけで色々と残念なところはあるんですが(笑)
    動画を見ていただければと思います!
     
     
    ---残念ですね(笑)

    ですよね(笑)

     

    ---子どもの頃から残念だったんですか?

    どういう質問ですか(笑) 子どもの頃は違った残念さがありましたね。何をやるにしても意思のない根暗の陰キャラでした。
    兄と姉がいるんですが、小・中・高全て、同じ学校に進んだんです。兄弟が行ってるから僕もそこなのかなと何の疑問もなく進学して、大学も学部は違うものの姉と同じ学校です。全てにおいてなんとなく生きてました。

     

    <子ども時代の写真>

     

    ---大学生まで自我がなかったんですか?

    バスケ以外に自分の好きなこともほとんどなかったですし、やりたいことや将来にあまり興味がなかったんだと思います。だから決断が出来なくて、服も母や姉が買ってきたものをそのまま着ていましたし、外食する時も母と同じものを頼んでましたね…
     
     

    <バスケ部の時の写真>

     

    ---写真見るとめちゃくちゃモテそうなんですが、、、(笑)
    この写真をInstagramに投稿したところ、女子バレー部の後輩から「確かに、モテてなかったですよ」とメッセージ来たので、モテてなかったんだと思います(笑)
    今もそうですが、根暗で陰キャラなので(笑)
    無口ですし、コミュニケーションが得意な方ではなかったですね。

     

    自我の目覚めと進化

    ---これまでのお話で、現在みんなが知っているもりすけさんとは印象が全然違うのですが、ターニングポイントはどこだったのでしょうか?
    就活は自分が変わる非常に大きなきっかけでした。一人暮らしを始めて様々な判断をしていく中で、これまでを振り返ると今まで全然自分で決めてなかったんだなと気付きました。
    しかし「就職活動は本気で考えないとまずい」その思いが強すぎていわゆる”意識高い系”になってしまったんです。

     

    ---どういった就職活動をしていたんですか?
    奇を衒(てら)いたかったわけではないんですが、とにかく人のレールの上を歩かないように、違うことをしようと心掛けていました。

     

    <就職活動中の写真>

     

    ---奇を衒ってません?(笑)
    あっ、、、衒ってますねこれは。衒いまくりですね(笑)
    流石にサングラスは掛けてなかったですが、七三分けは私服の時も毎日やってました!朝、髪を濡らしたままジェルをビッチリ付けてバキバキにするとスイッチが入るんです。面白いのが、こういう髪型で面接会場に行くと、他の就活生から何度も会釈されるし「すみません、資料いただけますか?」とか言われたりして、人事に間違えられることが多かったです(笑)

     

    ---就活は上手くいったのですか?
    当時は上手くいったと思っていました。ですが、結局新卒で入った会社を10ヶ月で辞めているので結果的に上手くいったとは言えないですね...
    見た目は少し他人と違ったかもしれませんが、面接などで言っていることはマニュアル化された月並みなことばかりで、自分が心から思っていること、心から好きなことに気付けていなかったから、就職してからのマイナスなギャップがあったのだと思います。

     

    日本の奇妙な就職活動

     

    ---当時、就職活動にはどのようなイメージ持っていたんですか?
    あの奇妙な見た目で就活してたくらいなので、当時は自分のことで精一杯で周りが見えていませんでしたね(笑) ただそんな中でも就活に対する違和感は確かにあって、もやもやとしていました。

    最近スウェーデンから来た方とお話しする機会があって、社会保障やキャッシュレスなど社会的に進んでいる国の人に就職活動のことを聞いてみたんです。そしたら彼らは基本的にインターンシップが主だと言っていて、日本の就職活動の実情を教えると「みんな同じに見える」「面接官は困るんじゃない?」と言っていました。
    同じ髪の色で、同じスーツ着て、同じ方向見て、同じ数うなずいてる光景が非常に奇妙に思えるのは世界共通のようです。

     

    ---今回、就活のイメージを映像にしていただいたということですが!
    はい、僕が思う今の日本の就活の就職活動を映像にしてみました。是非、観ていただければと思います!




    今回Twitterで呼びかけて、ファンの方達にエキストラとして集まっていただきました。山形や富山からわざわざ来てくださった方もいるんです!驚きました。
    動画では今の就職活動に対して問題提起をしたかったので、エキストラ募集の際「現在の日本の就職活動に疑問を抱いている方」を条件に盛り込みました。協力していただくには、やはりメッセージに納得していただく必要があるので直接メールで絵コンテを送って見てもらい撮影日直前までやり取りを重ねました。
    また僕が就活を経験してから6年は経っているので新卒の方たちにヒアリングして、彼らが見てきた就職活動との大きな差がないか細かく擦り合わせました。

    ---これまでのおもしろ動画とは全くテイストが異なりますね
    そうですね!序盤は日本の就活を経験して見えたものをそのまま映像にしました。実は当初の予定と展開が異なり、就活生は『工場で仮面つけられた後にひき肉かお菓子になって最終的に社長室でパターゴルフしているおじさんに食べられる』というものでした(笑)
    このインタビュー記事に載ることは決まっていたので、さすがに止められてしまいましたが、そちらの方がよりリアルな描写だったかなとは思います。
     

    <いつものもりすけ氏>

     

    ---その展開はかなり過激です...
    僕はインフルエンサーでも芸人でもなくコメディアンです。コメディアンというと芸人だと思われるのですがちょっと違います。僕がやっているのは動画でのスケッチ(寸劇)がほとんどで喜劇俳優という表現が近いです。Mr.ビーンのローワンアトキンソンが僕の憧れです。
    日本では避けられていますが、コメディアンは「今何が起きているのか」を伝えることも大切な役割だと思っています。だから今回は風刺的なテイストで動画を制作しました。

    現状の就職活動で上手くいった人もいるので全てがダメなわけではありませんが、外からの、世界からの目にはこういう風に写っているということを知っているのと知らないのでは雲泥の差がありますし、この動画を就活サイトのドメインに載せることに大きな意義があると思っています。

     

    二足のわらじ

    ---新卒の会社を10ヶ月で辞めた後はどのように生計を立てていたんですか?
    その後メッセージアプリのLINEという会社に入りました。最初はアルバイトでした。LINE Fukuokaで2年半、東京のLINEで約1年働きました。そして今はweb制作会社の広報などをしています。
     
    ---芸能の活動は会社の人も知っていたのですか?
    知っていましたね!副業OKなので申請して芸能のお仕事もしていました。LINE Fukuokaにいた時に大きくフォロワーが伸びたのですが、街で声を掛けられることが日常になり、ファンの方が会社の前にいたこともありますし、ネット上では僕の発言が会社の発言と思われる可能性もあるので辞めるまで所属は公表していなかったです。
    途中から雑誌でのモデル業やイベントで東京に行くことも増えたのですが、そういった状況も上司は全て理解し応援してくださってました。芸能を理由に上京する時も「まだ芸能一本じゃ厳しいだろうから時間があれば」と、東京のLINEの上司が声掛けてくれたんです。本当に感謝しかないです。
     

    就活生に向けて

    ---今後も二足のわらじを続けていくのですか?
    いづれ一本にする予定です。もちろんコメディアンとしてです。
    僕が意識しているのは「ヴィジュアルコメディ」といって非言語でも理解できる視覚的なスケッチです。その甲斐あってフォロワーさんは全世界にいるんです!投稿のコメント欄はいろんな言語があって面白いですよ(笑)
    今はネタ作りから脚本、撮影、編集まで全てひとりでやっていますが、ゆくゆくは分担したいです。東京に上京した理由は仲間探しなんですよ。コメディグループをつくりたいのですが僕と同じような活動してる人って全然いなくて、もう海外に行ったほうが早いのかなと最近考えています。

     

    ---就活生に向けてメッセージをお願いします
    僕は自分が自分でないような、仮面を被っているような状態で就職活動をしてうまくいきませんでした。でも、素直に自分が好きと思えることやってたら今ではそれが仕事になりました。

    ここでこんなこと言うと怒られるかもしれませんが、就活は大したことじゃないです。実は最初の会社を突然辞めたせいで無職になり、バイト生活のときは手取りの8割が家賃みたいな状況でした。借金ができて、不自由な暮らしでしたがここまでなんとかやってこれました。
    生活が苦しい中で自分の好きなことを続けていくことは辛く見えるかもしれません。
    でも、好きなものって不思議とそこまで辛くないんですよ。

    自分の好きなものに対してみんな難しく考えすぎで「体動かすのが好き」「誰かをサポートするのが好き」とか、なんとなくでもいいと思うんですよね。そのうち見えてくるものがあるから。大切なのは自分の気持ちに気付いた時、何事も恐れずに誰が何と言おうと目の前の興味があるものにどんどん触れることです。好きと思えるその気持ちを育て続けると必ず自分の思うようになってきます。

    就活がどうだった、就職してどうだった、なんか違った、ダメだったとか一喜一憂せずに本当に自分の中で一番大切にしているものをずっと持っておけば絶対にいい方向に向かっていきます。志を心の片隅に置いて、就活に努めて欲しいなと思います。
     

    もりすけ氏プロフィール

    残念なイケメン(もりすけ)

    森祐介(もり ゆうすけ)/1990年11月25日、鹿児島県生まれ。2013年末からVineでの投稿を開始。1人で複数役をこなし、その端正な容姿とは真逆の変顔&変態動画の連投で「残念なイケメン」と一躍話題に!動画の総再生回数5億超。さまざまなPR動画・記事を個人で企画制作し発信する一方、ファッション誌でのモデルの顔も持つ。

    Twitter:@Morisuke08

    Instagram:@morisuke_08

     

     

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