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面接は就職の成否を左右する大切なもの。
面接官が納得する受け答えをしようと、ほとんどの就活生は、きちんと準備して会場に出向くでしょう。
しかし、いくら素晴らしい内容の話ができても、うっかり基本的なマナー違反をしてしまうと、せっかくの努力も水の泡になるかもしれません。
落ち着いて面接に臨めるように、初歩的なマナーを再確認しておきましょう。
服装のマナー
身だしなみは、とても重要です。目に入った姿は第一印象としてずっと影響するからです。
この人を採用して、自分の会社の代表として他の企業に送り出すことができるだろうかと面接官は考えているのです。
社会人として、常識を疑われるような服装は避けなくてはいけません。
清潔感のある白いシャツとスーツを着用します。サイズは大きすぎず小さすぎず、適度なゆとりのあるものにしましょう。
女性の場合、スカート丈は膝が隠れる程度がよいのです。座ったときに足が露出しないか確認しながら購入しましょう。
カバンはA4サイズの書類が入る大きさで、面接時に立てて置ける自立型がよいのです。
靴は汚れを落としてきれいに手入れしておきましょう。女性の場合、ハイヒールでなく歩きやすく太いローヒールの靴が適しています。
男女とも、髪の色は染めない自然の色が一番です。
男性の場合、ヒゲはきれいに剃って、髪の毛は短めに整えます。
女性は、ロングヘアーならばきちんと結んでおくほうが、好感を持たれます。前髪が目にかかると暗い印象ですから、長くても眉を隠さない程度にしましょう。
女性のメイクは濃すぎないことが基本です。ただし、化粧品会社やファッション関係の会社など、応募する業種によっては、おしゃれな雰囲気をかもし出すことも許されるでしょう。金融関係などの堅い業界ならば、派手なメイクは厳禁です。少し地味かなと思うくらいでいいのです。
指輪をしていると、採用してもすぐに結婚して辞めたり産休を取ったりするかもしれないと思われ、不利です。
服装や髪型などを決めるときには自分で判断せずに、面接官と同じくらいの年齢の人、たとえば自分の父親などの意見を仰ぐとよいでしょう。
面接を待つ間のマナー
会社に入る前に、近くの駅などのトイレで身だしなみをチェックしておきましょう。家を出るときにはきちんとしていても、途中で髪や服装が乱れることもありますから、最後のチェックが必要です。
そのときに、携帯電話の電源はオフにしましょう。思いもよらぬときに着信音が鳴り出して、慌てて電源を切るのは印象が悪いからです。
遅刻しないことは最低限の礼儀ですが、あまり早く着きすぎても、面接官の準備が整っておらず相手に迷惑をかけることがあります。ですから、指定の時間の10分くらい前に受付に到着するようにします。
早めに会社の近くに来て、少しの間、会社の近くで待機するのが理想です。
万一、なんらかの理由があって遅刻せざるを得ないときは、その旨を電話連絡しましょう。遅刻して面接会場に行ったときは、面接時にそのことを謝罪するのはもちろんのことです。
会社に入ったら、受付で、名前と面接に来たことを告げます。その際の言動はすべて面接官に報告されるつもりで、ハキハキとした声で、しっかりとした受け答えを心がけましょう。受付から面接が始まるのです。
控え室に案内されたら、静かに座って待ちます。他の就活生たちとおしゃべりしてはいけません。会社に関係ない書物を読んだりせず、読むとすれば会社のパンフレットか自分のノートなどにしましょう。
案内の社員が来たらすぐに反応できるように、周囲に気を配りつつ待ちます。廊下に設置されたイスで順番を待つようになっている場合は、前を向いて座って待ちましょう。
入室時のマナー
入室は、面接官との最初の出会いです。ここで良い印象を与えると、あとあとまで好感をもってもらえることが多いので、入室時のマナーはとても大切です。
ノックは3回が適切とされます。2回でよいという人もいますが、一般的に2回のノックは、トイレなどの空きを確認するときのノックです。
しかし、緊張のあまり、ノックが2回になっても問題はありません。「どうぞ」や「入ってください」などの返事があれば、「失礼します」と言って、ドアを開けます。
部屋に入ったらお辞儀をして、面接官に背を向けないようにしてドアを閉めます。
イスが置いてあるところに近づき、「〇〇〇〇と申します。本日は、お時間を割いていただいてありがとうございます。よろしくお願いいたします」と挨拶をしてお辞儀します。面接官が「座ってください」と言ったあとで、イスに座りましょう。
履歴書などを提出する場合は、カバンから出して、正面の方向を相手に向けて手渡します。片手で渡すのではなく、丁寧に両手で渡しましょう。カバンはイスの脇に立てて置きます。
質問を受けるときのマナー
面接官からの質問を受けるときは、きちんとした言葉遣いに気をつけるのはもちろんですが、姿勢も重要です。背筋をきちんと伸ばして正面を向き、面接官の目を見ます。目線を左右に泳がせないようにしましょう。
体を斜めにしたり、小刻みに動かしたりすると、落ち着かない人だという印象を与えてしまいます。
男性は膝の間にこぶしが1つ入るくらいの隙間を作って座り、両手はこぶしを作って左右の膝の上に置きます。
女性は膝をそろえて座り、両手を重ねて膝の上に置きましょう。足をそろえて斜めに流す座り方は、面接では不適切です。
手や足は震えないようにします。話しながら手を大きく動かしてしまう人がいますが、あまり良い印象ではありません。話に熱が入って、つい手が小さく動いたという程度であれば、問題はありません。
面接官が質問をするときは、最後までよく聞き、ゆっくりと答え始めましょう。途中でさえぎって話し始めるのは、相手に対して失礼です。
自分のことは「わたくし」、会社のことは「御社」といいます。声は、普段話すときよりも、若干大きめにしましょう。
話し始めに「そうですね」「えっと」などの言葉を入れる癖のある人は、意識して口癖を出さないようにしておきます。
方言にも注意を払うべきです。たとえ、その地方の企業で面接を受けるのであっても、方言は出さずに標準語・共通語で話しましょう。面接官が親しげに方言で話しかけても、気を許して同調してはいけません。
話し方や姿勢などは、就活のときだけきちんとしようとしても、メッキがはげてしまうこともあります。
日ごろから、正しい話し方を意識して生活すると、とっさのときも良い話し方ができるようになって自信につながります。また、就職後のビジネスにおいても、プラスに働くでしょう。
退室時のマナー
面接官から面接が終わったと告げられたら、イスに座ったまま「本日は、お忙しい中、お時間を割いていただき、ありがとうございました」と言ってお辞儀をします。
続いて立ち上がり「ありがとうございました。失礼いたします」とお辞儀をします。
ドアの近くまで歩き、面接官にもう一度「失礼いたします」とお辞儀をしてドアを開けて部屋から出て行きます。
ドアを閉めるときは、面接官の方を向いて黙礼しながら閉めます。大きな音を立てないように、丁寧に閉めましょう。
面接会場から退出が終了すると、安心して気がゆるんでしまいがちです。しかし、退室後の行動を社員が観察していることもあります。
家に帰るまで面接が続いているというくらいの気持ちで、行動には注意を払いましょう。
応募者が少ないときなどは、担当者がエレベーターまで見送ってくれることもあります。そのときは、エレベーターに乗るときは「ありがとうございました。ここで失礼します」とお辞儀をします。ドアが閉まるまでは頭を下げておくとよいでしょう。
マナーを守って、自信にあふれた面接を!
面接では、きちんとした服装とキビキビした行動が重要視されます。
自分の姿を外から見たときに、良い感じを与えているかということを冷静に判断しましょう。
社会人として常識のある服装と動作であれば、心配はいりません。
しかし、口癖などは、自分ではなかなか気づきにくいものです。
ときには、家族や友人などを相手に面接の練習をして意見を求めることも必要です。