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こちらの記事は2017年に作成されたものを再編集しております。
こんにちは! シンアド就活事務局の吉田です。内定者インタビュー第2回目は、大手広告代理店に内定を決めたAさんにインタビューをさせて頂きました。外交官を目指していた彼女が、広告代理店を目指し、選考上で工夫したポイントはかなり必見です。
公務員を目指していたけれど、"本当にやりたいこと"に気づき就活をリスタート!
Q いつ頃から就活を始めましたか?
3年生の1月から始めました。元々は公務員を目指していて、2年生の3月から3年生の12月までは予備校に通っていたので、当初民間企業に就職する予定は全くありませんでした。ところが、公務員試験の勉強を進めていくうちに"本当に自分がやりたいことなのか"と疑問に感じるようになりました。学生生活を振り返ってみると、自分の今までの経験は広告業界の仕事に類似していると考えるようになり、本当に熱い気持ちで真剣に向き合える仕事は公務員ではなく広告であるということに気が付きました。そこから改めて合同説明会に参加したり、広告やメディアなどの民間企業を見てみたり、自分自身の視野を広めて就活をリスタートさせました。
Q どのような公務員を目指していたのですか?またそれを志していた理由は何ですか?
外務専門職という、外交官を目指していました。親の勧めもあり目指し始めたのですが、正直に言うと志した明確な理由はありませんでした。"職に就く"ということをあまりしっかりと考えられていなかったので、社会的な地位を気にしていたことと、なんとなく高校時代の留学経験を活かせる仕事を探した結果、行きついたところが外交官でした。明確な志望理由が無い限り最後まで走り切れないという予想はしていましたが、予備校に入ってしまったという理由からダラダラと公務員試験に向けて勉強を続けていて...。性格上1つのことに集中するタイプであるということもあり、本当にやりたいことである"広告"に出会った瞬間に、「お母さん、ごめん!」と一気に方向転換をして、予備校も辞めました。通ってしまった分の授業料は返ってこないので、「その分ちゃんとした企業に就職してね」という母からの言葉が、就活中良い意味でプレッシャーになりましたね(笑)。
Q 周りの人がまだ就活を始めていない中、就活に向けた勉強をすることは大変でしたか?
大変でしたね。学園祭の実行委員会にも参加していたのですが、予備校に通い始めてからは中々集まりにも行けませんでした。地方公務員や国家総合職を目指す人が学ばなければいけない数的処理だったり、文章理解だったりという一般教養に加えて、外交官を目指すとなると経済学、憲法、国際法の3つを学ばなければいけなかったのでかなり時間をとられました。
Q 予備校を辞めると決意したきっかけは?
周りの友人は公務員を志望している人が居なかったので、3年生の年末あたりから友人たちが就活を開始する様子を見て、自分を見つめなおしたことがきっかけですね。私の周りの人々は3年時のサマーインターンなどに参加する人も居なかったので、その分焦りを感じ始めた瞬間も遅かったように思います。
Q 広告業界を目指すようになったきっかけは何ですか?
学園祭の実行委員での仕事が、広告業界の営業職と共通している部分が多いと感じたことがきっかけです。ステージ担当の仕事は、台本を書き、舞台構成や音響を作り、お客さんに見せ、反応を見て、その反省を次に活かすというのが一連の流れなのですが、"何かを作って、誰かに見せ、その効果を得る"という3つの部分が広告業界に共通していると思いました。また、学園祭実行委員会は約150人で構成されているのでいくつかの部署に分かれて人員配置が行われるのですが、私はクリエイティブ職の美術や編集の間に立って、企画を円滑に遂行するため上手くすり合わせをするという立場でした。そのため、実行委員を通して経験したことが、クライアントとクリエイティブ職の人々との間に立つ広告業界の営業職に共通していると感じました。
面接では自分を短く、押し付けすぎない!
Q 面接時、自己紹介や自己PRでは何を話していましたか?
自己紹介や自己PRの時に、今まで自分がやってきたことを述べてしまうと、長くなる上にいきなり相手に自分を押し付けるようで、あまり興味を持ってもらえないのではないかと考えていました。なので、それは面接時に100%聞かれる"学生時代に力を入れたこと"の話題になった際に話すようにしていました。自己紹介では8割型、「大学名」「自分の名前」あとはインパクトを残すために、顔が丸いことから「まん丸顔の●●です」と自分のキャッチコピーを言っていました。印象に残らないと、どんなに良いエピソードを話しても仕方がないと思っていましたね。特に広告業界は倍率も高いので、後から人事担当の方々の間で「あー、あの顔丸い子ね」と話して貰えたらな、という思いからキャッチコピーを言うようにしていました。
自己PRでは、留学の話をしていました。ただ、留学もかなりよくあるテーマなので、「留学に行ったこと自体」というよりは、「そこでの出来事や、それを通して学んだこと」について的を絞っていました。例えば、私の留学先はニュージーランドだったのですが、スラム街で所得の低い方が周りに多く住んでいたので、アジア人ということだけで差別を受けることが多く道を歩いているだけで突然リンゴを投げつけられたりして(笑)。初めは悲しい気持ちになりましたが、ある時自分は現地の人に受け入れてもらうことばかりを考えてしまっているということに気が付きました。自分が現地の人々の気持ちを理解しようとしていなかったな、と。そこからは意識が変わり、現地の言語を学んでみたり、自分は日本人としてどう現地人から見られているのかということを考えてみたり、自分のものさしではなく他人のものさしで物事を見られるようになったという話をしていました。
Q 自己PRはストーリー立てて話した方が良いのですか?
私は「長所は●●です」と結論を先に話してから、その後に1分間くらいで「というのも...」と短くストーリーを話すようにしていました。どんな出来事があり、そこでどんな事に気が付き、何を学び、どう解決したか、ということを短くまとめることが大切だと思います。長いと、聞きたくなくなってしまいます! 面接官は1日何百人も面接をするので、つらつらと長く話していても印象に残らないと感じたので、相手が聞いていて心地よいボリュームの話をするように心がけていました。
Q 広告業界の中で"総合広告代理店"を選んだ理由は何ですか?
1社だけ制作会社も受けたのですが、総合広告代理店から来たお仕事の受注がほとんどだと感じていて。私は「最初から関わる」ということにすごくこだわりがあったので、それが出来るのは総合広告代理店なのかなというところと、やはり総合広告の方が出来る仕事や関わる人の範囲が広いと感じたので、総合広告を選びました。
Q なぜ1社だけ制作会社を受けたのですか?
大手総合広告代理店系列の制作会社を受けていたのですが、学園祭実行委員を通してステージを担当していたので「現場に携わりたい」という想いがあったということと、あとは総合のビッグデータを用いた制作をやってみたいという想いがあったので1社だけ受けました。
Q 全部で何社受けましたか?
全部で12社くらいしか受けていないですね...。綺麗ごとのようになってしまいますが、面接までたまたま行ってしまった時に、「行きたい理由」をしっかりと話すことが出来ないな、と思いました。なので"本当に志望理由をしっかりと話せる会社"を見極めたところ、私の場合は12社程度になりました。
Q その12社はどのように決めましたか?
ダメな就活生かもしれないのですが、とりあえず上位7位まで全ての総合広告代理店を受けました。後は英語を活かせるということで外資の広告代理店を1社と、ハウスエージェンシーを数社受けたところ12社になりました。ハウスエージェンシーは、街中をジャック出来るところが面白いと感じていましたね。
Q インターンシップには参加しましたか?
3年生の1月くらいから参加し始めました。初めはコンサル系の会社に行って、「違うかな」と感じ、あとは他にもエンタメ系の会社を数社受けましたが、ほとんどは「合わないな」と感じました(笑)。コンサルに関しては、自分が関わる段階が自分の目指す部分とは異なるなと思いました。「つくる」部分をやりたかったので、その部分がないという点において、自分の目指す「人に影響を与える」ということが実現できないと感じました。あとはインターンシップに行くと、なんとなく事業内容が自分の興味のない物であることに気づいたり、会社の中の雰囲気が肌感で合わないと感じたり、と様々な"気づき"がありましたね。
後、就活は情報戦です! ここは重要なところです! 私の場合は、総合広告代理店を目指しているにも関わらず、夏に全てのインターンシップが終わってしまっていたので参加出来ず悔やみました。同じ大学の友達ばかりではなく、学校外にも友達を多く作るべきだと思います。同じ大学だと、持っている情報量に差がないことも多いので、違う環境の人と関わることで情報交換をするべきだと思います!
就活は情報戦!学外の友達と話して情報交換!
Q 外の世界の友達はどのように作りましたか?
私の場合は同じ企業を目指している人と仲良くするようにしていました。第一志望の企業の採用アンバサダーにたまたま会う機会があった時に、どんどん話しかけに行きました。キーパーソンは就活をする上で必ず居るので、臆さずにその人物に会った時はどんどん話しかけに行った方が良いと思います。
Q 失敗した時はどのように立ち直りましたか?
絶対に受かったという自信があった企業に落ちると落ち込むと思いますが、「合わなかったのかな」くらいに考えていた方が良いと思います。ただ、「なぜ落ちたか」は分析していました。面接で落ち続ける人は、落ちても何も考えずに同じ戦法で何度も挑んでいるからなのではないかと思います。落ちてしまった時は、その理由を分析して、改善してみた方が良いと思います。
Q 最後に就活生へメッセ―ジをお願いします!
早めに志望業界は決めた方が良いと思います! 受験と一緒ですね。的を絞って、方向性を決めた方が打率が上がるのではないかと思います。目標を明確に持った上で、合同説明会に行って確認作業をすることをオススメします。自分のスタイルをもって、頑張ってください!
(インタビュー:吉田海音)