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「日本のみらいの為に挑戦する人を増やす」というミッションを掲げる「みらいワークス」。
日本全体の企業が成長・発展していく社会を実現するために、プロフェッショナル人材が挑戦できるような人材マッチングサービスをさまざまな形で提供してきました。
“プロ人材”という領域に特化し、2024年9月時点での登録プロフェッショナルは80,000人以上。
人材業界の中で独自のポジショニングを築き、急成長を続けるみらいワークス。
なぜプロ人材なのか、そしてなぜそれが社会を変えていくのか。
掲げるミッション・ビジョンを通して、代表取締役の岡本祥治さんにお話を伺いました。
〈プロフィール〉
多様な働き方は“当たり前の時代”に。
―――成長市場といわれる人材業界ですが、コロナ禍を経て大きな変化もあったかと思われます。最近の情勢はいかがでしょうか?
岡本さん(以下敬称略)
1年間の転職者数は直近で約340万人と言われていて、これは増加傾向にあります。
特に20〜30代の転職率は確実に上がってきています。
人材の流動性がもっともっと高まっていくのは足元の状況を見ても明白ですし、かつ働き方自体が雇用だけではなく、副業や業務委託といった幅も広がってきました。
短期的に見ると副業者が増えただけのようにも見えますが、それから数年経ち、副業をやっていた人がフリーランスになっていくなど、多様な働き方そのものを「普通の選択肢」として考え始める人が増えてきた状況です。
これはかなりの社会的インパクトになってくると感じています。
自分の人生観に合わせて働き方を選択する人が増えていくことで、私たちのようなプロフェッショナル人材のマーケットはどんどん広がっていくでしょう。
転職者は環境を変えて働くリスクを分散しながら自分の価値観を軸に働き方が選択できる。
企業は案件やプロジェクトに応じて必要なリソースを確保して成長を継続できる。
個人と企業にとってWin-Winな関係が生まれるはずです。
一方で同じ日本の中でも都心と地方では二極化が進んでいます。
AI技術の発達もあり、今のビジネス規模を継続するだけなら、都市部の大企業では現状の60〜70%の人員で足りてしまいます。
しかし、地方に目を向けるとエッセンシャルワーカーですら人手が全く足りていない状況です。
だからこそ、必要とされる人材をいかに日本全体で配置していくかということは、今まで以上に取り組まなければいけません。
ただそれはひとつの企業だけでできることではないし、雇用という働き方だけではきっと実現できない。
そこに私たちのような多様な働き方を支援する会社が社会から必要とされる時代になっていくと考えています。
生産性は悪いかもしれない。それでも社会に求められている。
―――成長市場のなかで、みらいワークスの売上やプロフェッショナル人材の登録者数も毎年増加していますね。
現代社会は、企業だけで社員を育成できる時代ではなくなりました。
人を育てるよりも早く、ビジネスが変化してしまいますから。
例えばDX(デジタルトランスフォーメーション)化の波が訪れても、デジタル人材はどんな企業でも不足している状況です。
しかし取り組まなければ世の中に置いていかれるので、外部人材として調達するしかありません。
「その時々で必要な人材が調達できる状態であること」が、企業の競争力の根幹になってくる訳です。
私たちはその重要な一面をインフラとして担っているので、ニーズがなくなることはありません。
特に私たちは、提供するプロフェッショナル人材と提供先のクライアント社員が共同でプロジェクトを進めるので、社員教育や技術の内製化といった企業の変革自体もサポートできます。
ノウハウをきちんと残すことができるからこそ、信頼された上で必要とされていると感じています。
すでにお付き合いのある経営者層の方々が別の企業へ移った時もまた紹介してくださるなど、人のご縁でお仕事をいただくこともよくあります。
信頼を積み重ねて声をかけてもらえる存在になり続けているということは私たちの強みですね。
ただ、実は私たちのようにプロ人材を派遣する仕事というのは単純な転職エージェントなどと比べると生産性の悪いビジネスモデルではあります。
転職エージェントは転職先さえ決めてしまえば利益が出ます。
一方、私たちは、プロ人材が派遣先で何ヶ月も安定稼働して初めて同じ利益を出すことができます。
こんな生産性の悪い事業をやろうと思う経営者はあまりいないと思います。
しかし、多様な働き方を望んでいるプロフェッショナルと、それを必要とする企業がこの世にはたくさんいます。彼らのために私たちがやるしかないと。
経営や生産性の面から見るととても矛盾していると思われるかもしれませんが、だからこそ独特なビジネスポートフォリオができているのだと思います。
プロフェッショナル人材とともに目指す社会とは?
──ミッション「日本のみらいの為に 挑戦する人を増やす」、ビジョン「プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを創造する」に真摯に取り組まれている結果なのですね。
そもそもプロフェッショナル人材とは報酬でいうと大体年収800万円以上の方々と定義しています。
それは労働人口の約9%。およそ550万人ぐらいですが、そのほとんどは大企業に所属しています。
彼らはビジネスマンとして金銭面ではすでに成功している存在でしょう。
でもそれだけでは満たせない気持ちがある、それは自己実現のために取り組む仕事なのです。
仕事の目的は大きく2つに分けられます。お金を得て生活を送るためにする「ライスワーク」。
もう一つは夢や自分の好きなことを追求する自己実現としての「ライフワーク」です。
みらいワークスの創業前にスタートアップの起業家や優秀なフリーランスの方々とともに仕事をしてきました。
その多くが大企業での経験を活かしてベンチャー企業を支援したい、地域経済を活性化させたい、日本の良さを海外に伝えたいなど、大きな志を持ち「ライフワーク」に取り組もうとする優秀なプロ人材でした。
しかし、当時はそんな優秀な人たちが食べるのにも必死な状況だったのです。
その頃の「ライフワーク」ではお金を稼ぐことはなかなか難しくて。
その状況を見て、志も実力も高いプロ人材の人たちがきちんと自己実現できる社会を作っていきたい。そのための社会インフラを作ろう、とみらいワークスを創業しました。
──単に年収や条件だけではなく、働く想いまで叶えようとしたのですね。
とはいえ、まだまだ日本のトップ企業ですら変革は進んでいないのが実情であり、その中にいるプロ人材をどうやって社会に解き放つかを私たちはずっと取り組んでいる訳ですね。
例えば、地方の中小企業ではDX化を進めたいけど専門の技術者がいないという課題はよくある話です。
一方で、都心の大企業ではリスキリング(学び直し)が推進され、優秀なビジネスマンが座学などで新たな専門知識を学習するものの、実践できる現場がないという課題を抱えています。
座学レベルでは大企業が抱える規模感のプロジェクトはまだ任せられません。
一見別々に見えるこの2つの課題を結びつけるのです。
大企業のリスキリングで知識を習得したプロ人材に、地方企業のDX化事業に参加してもらう訳です。
大企業にとってはリスキリングで身につけた能力を実践する研修教育の機会を創出でき、地方の中小企業にとってはDX人材の確保ができる。
プロ人材にとっても実践経験を積むことで本当の意味でリスキリングを達成しながら地方創生にも貢献できる訳です。
私たちは地方創生事業を通して、地域課題をたくさん集めていますし、地方自治体や地方スタートアップ企業などたくさんのステークホルダーとも繋がっています。
普通だったら繋がる機会のないもの同士を繋げることで新しい価値を生み出すことが私たちの事業の根幹にあります。
課題と課題同士をマッチングして解決するという概念で行っているからこそ、単純な人材マッチング事業ではなく、地方創生といった領域まで踏み込めているのだと思います。
本来仕事って“楽しいもの”。
──最後にみらいワークスの掲げるミッションやビジョンから学生さんに伝わってほしいことはありますか。
プロ人材の人たちに話を伺うと、みんな目をキラキラさせながら次の目標について語ってくれます。
こういう大人たちが増えていかないと、学生のみなさんも「仕事」というものに夢が持てないと思います。
本来、仕事っていろんな自己実現ができて、すごく楽しいものです。
ただそれが叶えにくい社会になっているから、私たちが変革していかなくちゃいけない。
そのためには働き方も多様化するし、企業も変わっていく必要がある。
だから私たちは個々人としての働き方やライフワークを見つけるための啓蒙も行いますし、企業側にも人材の流動性を高めたり、外部から柔軟に人を調達することにチャレンジしてもらいたいと。
両方からアプローチして人が輝き、企業も成長することで日本が元気になっていく。
そんな社会を本気で目指しています。
今の社会にどのようなインパクトを与えて世の中を変えていくのかという仕事なので、みなさんにも、自分たちが良ければ良いではなく、より社会を良くしていきたいという大局観を持っていてほしいと思います。
また、日本でも有数のプロ人材と日々向き合うので、自らも同様のプロ意識を求められます。
自己成長をとても求められる環境で一人前になれば、どんな企業でも働ける存在になれると思っています。
──本日はありがとうございました。
ありがとうございました。