インタビュー 2023.09.21
「なんとなく総合広告代理店に行きたいな、マーケターになりたいな」って考えてる就活生が10年後に後悔しないために、今、この記事を読んで欲しい【前編】

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    「なんとなく総合広告代理店に行きたいな、マーケターになりたいな」って考えてる就活生が10年後に後悔しないために、今、この記事を読んで欲しい

    前編/後編

    総合広告代理店、そしてそのマーケター職はとてもキラキラしていると思われがちですが本当にそうでしょうか。もし、あなたが広告運用のみを扱う部署に配属されたとして10年後どうなっているでしょうか?10年後と言わず、5年後にはAIが人間よりも最適な運用を勝手にしてくれているかもしれません。そんな激動の時代に適したファーストキャリア選択を、あなたはできますか?


    伊佐 依里香 (いさ えりか):株式会社Speee マーケティングインテリジェンス事業本部  セールス&マーケティング2部  コミュニケーションユニット ユニット長
    京都大学経済学部卒業。2016年に新卒入社。大学時代は、建築の勉強のためデンマークに半年間留学。また学生就活支援企業で1年間インターンを経験し、プロジェクトマネジメントを担当。Speee入社後は自社メディアのマーケティング部署に配属。グロースハックチームの牽引とP/L作成に参画。2年目からトレーディングデスク事業部トレーダーに異動。大規模クライアントのマーケティング戦略案件を担当。その後、マーケティングコンサル部門全体の自事業マーケティング担当として活躍している

    ファーストキャリアで総合広告代理店は本当に正解?

    ーー さっそくなのですが、Speeeって名前は知っているけれど何の会社かあまりイメージがわいていない学生も多いと思うのですが、いかがでしょうか?


    伊佐さん(以下、敬称略) よく、そう言われます(笑)。不動産領域のDXをはじめとした事業会社でもありますし、マーケティングのコンサル事業もやっている会社です。


    ーー 事業会社とコンサル事業を同時に……。その理由はなんでしょうか?


    伊佐 もともとはマーケティングのコンサルティングから始まった会社ですが、不動産領域のようなレガシーな産業のお客様に対しては自分たちで事業を開発して業界ごと変革していく必要があるため、コンサルティングに限らず事業会社の側面も持っています。


    ーー ありがとうございます。ではいきなり核心に迫る質問ですが、今回の記事は「なんとなく総合広告代理店に行きたいな、マーケターになりたいな」と考えている学生にアピールしたいわけなんですが、そういう学生がSpeeeを選ぶメリットはなんでしょうか?


    伊佐 一番のメリットはキャリアの柔軟性と多様性だと思います。事業会社であり、コンサル会社でもあるため、選択肢がとても多いんです。固定されたルートではなく、一人一人が自分に合ったキャリアを築く文化があります。この柔軟性と多様性がSpeeeの一番の強みだと考えています。


    ーー 興味深いです。大手広告代理店側でキャリアを形成して、その後にメーカーのマーケターに転職される方も多いと聞くのですがSpeeeであれば両方できるということですね。伊佐さんが考える、そのメリットはなんでしょうか。


    伊佐 Speeeのマーケター職って本当に細分化されていないので、 一口にマーケターと言っても、任される領域がここからここまでっていう感じではなく、むしろ自分で拡張していくものなんです。早い段階でどんどんスキルを得られるし、経験を積めます。これはどの事業部にも共通してある文化です。大手広告代理店から大手メーカーへのマーケターへの転職を否定するわけではないですが、仕事が細分化されてる会社からの転職ですと、将来的にできる仕事が結構限られてきてしまうように感じます。Speeeであれば、自由に拡張していけるっていうのはぜひお伝えしたいです。


    ーー 「自分で拡張していける」って素敵な表現ですね。実際、大手広告代理店から転職してくる人は結構いますか?
     

    伊佐 Speeeの中でマーケターとして多種多様なキャリアを歩むために転職される方は結構いらっしゃいますね。


    ーー ファーストキャリアの選択で可能性の広がりに差がでるということですね。ありがとうございます。

    10年くらい先を見すえたら、大手総合商社や総合広告代理店ではなくベンチャーを選んでも良さそう?

    ーー さきほどお聞きしたSpeeeのメリットは入社後に実感した良さだと思うのですが、就活生時代に伊佐さんが感じたSpeeeの魅力もお聞きしたいです。そして伊佐さんについても色々教えてください。


    伊佐 はい、ぜひお願いします。


    ーー 京都大学経済学部をご卒業でいらっしゃいますが、なぜSpeeeに新卒でご入社なさったのでしょうか。外資金融、外資コンサル、日系大手の総合商社。広告で言えば、電通や博報堂などの総合広告代理店は考えなかったのですか?いわゆる「ベンチャーでやりたいことが明確」な学生だったのでしょうか?


    伊佐 いえ、私はそれほどやりたいことが明確な学生ではなかったですね。


    ーー ではなぜベンチャーに?


    伊佐 これをご説明するには、少し私の事をお話しないといけません。


    ーー ぜひ、お願いします。お聞きしたいです。


    伊佐 私は経済学部でしたが、経営学とかマーケティングを割とざっくりと少しずつ学べる学科で。理系の学生に比べれば、時間的な余裕があったんです。そんな事情もあり、半年間の海外留学をしたんです。その留学経験が就活に大きく影響しました。


    ーー 留学先はどちらですか?


    伊佐 デンマークです。


    ーー なにやらその体験が影響していそうですね?


    伊佐 そうですね。やはりデンマークの人たちの働き方です。家庭を大事にしながら自分の仕事をきちんと持っている、自立されている方が多かったんです。これって日本でも出来ないわけないのになぁと思ったのが重要な体験でした。


    ーー やりたいことは明確ではなかったけれど、留学によって、なりたい姿は明確になったんですね。とはいえ、女性の働き方で言えば大手企業の方が制度が整っているような......。総合商社や総合広告代理店などと比べて、ベンチャーの福利厚生等の懸念はありませんでしたか?


    伊佐 就活を始めた当時は就活当時の福利厚生を重視をしていました。けれど、今あるものが全てではなくて、時代に応じて福利厚生や会社の制度って変わっていかないといけないものだと気が付きました。実際に入社してからも、産休育休を取得し復帰後も活躍している社員がいたり、ワークスタイルオプション(妊娠・育児・介護といったライフイベントの変化に応じて、 一時的に働き方を変えることができる制度)を利用する社員がいたりと柔軟に制度が活用されています。


    ーー なるほど……、とても深いです。社会人生活は40年以上続きますもんね。就活当時の制度だけで決めるのはたしかに危険そうです。では、その「未来」の制度に期待できるベンチャーを見極めるにあたって、どのような就職活動をしたのでしょう?


    伊佐 本当に多くのベンチャーを見させてもらいました。どのベンチャーも制度も含めた柔軟性は共通しているなと。


    ーー その中でSpeeeを選んだ決め手はなんですか?


    伊佐 「ビジネスパーソンとしての早熟さ」です。Speeeの社員の人たちはとても早い段階でビジネスパーソンとして一人前になっているという印象を受けたんです。さらに社員同士のコミュニケーションがとてもフラットだったのが印象的でした。こういう社会人になりたいって、思ったことが結局は決め手です。そのSpeeeの文化はいまでも変わらないです。


    ーー デンマーク留学経験を元に就活をベンチャーに絞り、そしてSpeeeに決めるまで、とても納得感のあるお話ですね、なんとなく日系大手を選ぼうかなと思っている就活生の方にはとても新鮮な視点かもしれません。

    身につくのは広告運用やコンサルの表面上のスキルだけじゃない、事業推進をするための思考力

    ーー それでは、伊佐さんのSpeee入社後の経歴を細かくお聞ききしたいです。


    伊佐 私の経歴は、簡単にまとめると以下になります。
     

    ■伊佐さんの経歴■
    1年目、メディアディレクター職
    2年目、トレーディングデスクトレーダー職(広告運用の実行支援)
    5年目、PAAM(クライアントのデータ活用支援を通したマーケティングの戦略設計)
    6年目、自社マーケ
    7年目、全社マーケ(ブランド戦略)&採用ブランディング

     

    ーー 異動が多いですね?ひるんでしまう就活生がいそうです……。


    伊佐 会社として異動が多いというわけではなく、私は希望して異動が多いタイプです、ご安心ください。


    ーー 自分で自由に拡張していった結果ですね!そもそも異動の希望が通りやすいのですか?


    伊佐 誰でもどんな希望でも通るということはありませんが、成果を出した後に次の挑戦ができる文化は間違いなくあります。1on1ミーティング(1対1の面談、以下1on1)で上司とキャリアの方向性を話し合い、それに基づいて異動や担当プロジェクトが決まることが多いです。


    ーー 1on1はどのように実施されていますか?


    伊佐 部署にもよりますが週に1回30分、話す内容は特に決まっていなくて、仕事の悩みから成果のアピールまで何でも話せます1on1の文化がしっかりと根付いているので、各個人が自分に合ったキャリアを築きやすい環境があります。


    ーー 形式的な1on1を行っている企業は多いですもんね……。これなら安心ですね。では、1年目、ディレクター職ではどんなご経験を?


    伊佐 メディア事業のディレクター職なのですが、当時は立ち上がったばかりの部署で、結構なんでもやるという感じでした。学生時代にしたいことが決まっているタイプではなかったので自分のやりたいことや得意なことを見つけられる期間になりました。これはとてもありがたかったです。


    ーー Webのことを幅広く学べそうですね。そして、2年目にトレーディングデスクに異動したんですよね?これは、どのようなお仕事でしょうか。


    伊佐 トレーディングデスクは簡単に言うとWebの広告代理店が行う広告運用です。しかし、Speeeでは広告運用の代理業務にとどまりません


    ーー と、言いますと?


    伊佐 Speeeのコンサル事業には「顧客の事業成長させるためのコンサルティングをする」という考えが基盤にあります。ゆえに広告運用も、クライアントの事業成長させるための手段の一つとしての広告運用なんです。単に広告代理運用業務ではなく、顧客の事業成長に必要なことだと考えています。なので、例えばエンドユーザーへのヒアリングをクライアントと一緒に実施したり、テレビCMやタクシー広告のプランニングなどもしながら、それを自分たちの広告運用と連動させていったりしました。


    ーー そこまでやるんですね。もはやWebマーケティングの定義からいい意味で外れているような気がします。仕事として、とても面白そうです。単に広告運用スキルが身につくだけではないと。


    伊佐 そうなんです。広告運用というとそのスキルだけが身につくというイメージを持たれる方が多いのですが、Speeeの広告代理業ないしコンサル業務は単なる表面上のスキルだけではなく、事業推進をするための思考力も一緒につけていけるんです。


    ーー 特に印象に残った業務はありますか?


    伊佐 NGO(Non-governmental Organization、非政府組織)と、大手人材系企業が特に印象に残っています。


    ーー ちなみに、NGOのトレーディングデスクってどういうことをなさるのですか?


    伊佐 国際的な支援を行っているNGOでしたので、寄付金をいただき世界各地の活動を支える仕事をしているわけですが、いただいた寄付金の一部を広告運用に回してさらに大きな寄付金を集めていく活動をしています。寄付金なので想像以上にお金の価値がすごく重いんです。1円たりとも無駄にしたくないという思いがとても強く、広告運用も半端にはできません。


    ーー なるほど、考えたこともありませんでした。大変興味深いです。


    伊佐 もちろん先方にもマーケティング担当の方がいます。その上で、私たちも中の人になったつもりで挑みます。1円も無駄にしないためにユーザーヒアリングを一緒にさせて頂きました。


    ーー では、大手人材系企業の方はいかがですか?


    伊佐 そちらの企業は自社サービスが伸び悩んでいた時期に担当させていただきました。上場企業なのでIRで「当該サービスを◯年で◯倍の売り上げにします」という宣言をしているわけです。絶対に達成しないといけない目標ですよね。それを達成しようとすると、今までの広告運用だけだと難しい状況でした。その売り上げを達成するためのマーケティング戦略をさせていただきました。先程お話した、テレビのCMやタクシー広告の話などですね。それらを一緒にプランニングさせてもらいながら、連動性を持たせられる広告運用をプランニングしました。この企業は最終の業績発表を自分の会社以上にドキドキしながら見ていました


    ーー 別々の業界を同時に何社も受け持つのですね?その為に必要なスキルってなんですか?


    伊佐 「ターゲット理解」です。ターゲットとその事業自体の理解をすることが共通して必要なスキルですね。 やっていることはマーケティングなので誰に届けるかというところがすごく重要で顧客理解を、決して表面上ではなく「クライアントが潜在的に持ってるニーズや困っていることを把握して、それをどういう風に表現し、解決手段としてどう広告に落としていくか」。これが必要なスキルな気がします。


    ーー それはどうやって身につけるのですか?


    伊佐 ひたすら壁打ちだと思います。聞くよりも、自分で仮説を立てて、それを壁打ちする。クライアントからも当然、情報の提供はありますが、 まずは自分で仮説を出して当てていく方が早いという感覚はあります。


    ーー なるほど。クライアントからは出てこない仮説が大事なのですね。その成功事例をお聞きしたいです。


    伊佐 例えば、Webマーケティングに慣れていないクライアントはユーザーがオンラインで求めている体験とオフラインでの体験を間違ってしまいがちなんですよ。


    具体的にはアパレル業界のお話ですが、ユーザーは店舗では試着をして自分に似合うかどうかを店員さんと相談したいですよね。でもオンラインで購入する場合は手軽さを求めていることが多いです。短時間で選択肢を増やしたい。それがメリットですから。であれば、サイトの回遊性を分かりやすく高めて、出稿した広告のリンク先もブランドのTOPページではなく商品詳細や企画ページに変えてみたり。そういう細かい調整です。ユーザーの体験を少しずつ改善していくんです。このトレーディングデスク職で、3年くらい経験を積みました。


    ーー とても濃い3年間ですね、大手広告代理店では、なかなか経験はできなさそうです。後編もよろしくお願いします!



    後編の内容
    ・広告運用がやりたい人必見、マーケティングの全体戦略に関わることの意味
    ・自社マーケティング、全社マーケティングに携わる面白さとは?
    ・採用マーケティングとインターンシップ

    「なんとなく総合広告代理店に行きたいな、マーケターになりたいな」って考えてる就活生が10年後に後悔しないために、今、この記事を読んで欲しい【後編】

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