インタビュー 2023.07.19
急成長中の成果報酬型マーケティングに優秀層が夢中になるのはなぜなのか?【徹底取材】

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    最近、急成長中の成果報酬型広告ビジネス。知る人ぞ知る伸び盛りのビジネスですが、近年では優秀学生のファーストキャリアにも選ばれるようになってきています。今回の取材では、総合商社から転職した方と新卒で敢えて成果報酬型広告ビジネスに飛び込んだ方のお二人にインタビューしました。彼らの選択を就活生の皆さんにも参考にして欲しいです。

    「フェア」なビジネス、成果報酬型マーケティング

    ーー 川合さん、早速で恐縮ですが成果報酬型マーケティングのメリットを教えてください。


    川合さん(以下、敬称略) まず、成果報酬型マーケティングは本来、フェアな手法であり将来性があります。なぜなら成果が出た分だけ広告費を支払うというシンプルな仕組みだからです。
    従来のマーケティングはまとまった広告費を前払い(固定費)でいただき、マーケティング会社がその予算内でプロモーションを展開していく報酬形態が主流でした。しかしクライアント視点で見ると、「前払いで広告費を支払ったものの、広告をいざ出してみたら意外と売れなかった」なんてこともあり得るわけで。これまではクライアントが一定のリスクを背負って広告を展開していたんですよね。


    ーー たしかに……。


    川合 一方で成果報酬型マーケティングは、言ってみれば「広告費後払い」なんですよ。実際に「商品が売れた」、あるいは「会員登録してもらった」など、特定の成果に応じてクライアントから広告報酬を頂いているんですね。そのため、クライアントが費用対効果を事前に決めておくことができ、低リスクでプロモーションを展開することが出来ます。


    ーー なるほど。そのような成果報酬型マーケティングに目をつけた経緯はどのようなものだったのでしょうか?


    リンクエッジ創業メンバーは元々、WEB広告の代理店出身なんです。さらにスマホの登場によってWEBメディアの数も、消費者のWEBとの接触時間も大幅に増加しました。成果報酬型マーケティングは当時はまだ小さい市場でした。クライアントから成果を出せた分だけの報酬をいただく。実際これってマーケティング手段としてとてもフェアだなと。そしてWEBメディアの皆さんに対しては成果を出して頂いた分だけ還元できる。視聴率やPVというあいまいな指標に頼らず、かつ「後払い」なのでクライアントは少額の予算でも出稿できるんですよ。ある意味当たり前なこのメリットも創業当時はまだ競合が多くなかった。そして、フェアさを追求したら、この業界も弊社も伸びそうだなと思って注力しはじめたんです。


    ーー成果報酬型のマーケティングは「広告費後払い」でフェアなビジネスなんですね。考えてみたら、視聴率やPVを根拠に広告枠の値段を決めて売るよりもある意味フェアですし、クライアントが個人や中小企業、無論、大企業も対象にできると思うと醍醐味がありますね。


    川合 そうなんですよ。就活生にもそれが伝わると嬉しいですね。


    ーー その後、成果報酬型マーケティングで成果を上げたんですよね。そして、成果報酬型マーケティングのプラットフォーム「Link-AG」として、一つのポジションを築きあげている。Link-AGの特徴はどういったものなのでしょうか?


    川合 まずこのサービスを簡単に説明すると、要するにクライアントとメディアのマッチングプラットフォームサービスということになります。Link-AGの最大の特徴は、「会員登録」「来店予約」などをはじめとする見込み顧客(リード)の獲得を目指す、いわゆるリード系のマーケティングに強みがあるということです。業界はビデオオンデマンド、不動産、トレーニングジムなど、あげればキリが無いほど多様な業界でマーケティングを展開しています。クライアントに対しては成果報酬型の広告手法をメインに、リスティング広告、SEOやSNSマーケティングなどを絡めて、常に最適な提案をできるように日々精進しています。


    ーー 新卒社員にも多くの成長機会がありそうですね。


    川合 もちろんです。新卒1,2年目の若手メンバーも普通にクライアントを複数社担当し、マーケティング施策の提案から実行まで、現場の最前線で日々活躍してくれています。様々なビジネスのマーケティングに携われることと、様々なデジタルプロモーション手法を知ることが出来るので、知識・スキルの観点で総合力のある人材を目指すことが出来ます。そのうえ「成果報酬型」であることが若手の成長をドライブさせてくれると考えています。「商品が売れる」「会員登録してもらう」といった本当の成果をあげていくことを通じて、マーケティングの真のスキル・ノウハウを身に付けて欲しいと思っています。

    慶応経済学部→VC→総合商社からなぜドベンチャーに?

    川合 友樹(かわい ともき):株式会社リンクエッジ 執行役員 人事部マネージャー
    慶應義塾大学経済学部卒業後、大手ベンチャーキャピタルの日本アジア投資株式会社に入社
    ベンチャー投資及び投資先に出向し新規事業の立上げに従事。その後、総合商社の丸紅株式会社に入社し、営業や100億円規模のM&Aを経験する

    2018年4月にリンクエッジに参画、新規事業や人事を担当する

     

    ーー 川合さん個人のお話もお聞きしていいですか?


    川合 もちろんです。


    ーー ご経歴を拝見するとリンクエッジに転職する前は総合商社にいたとか。なぜ、その安定を捨ててベンチャー企業に?


    川合 そもそも私は新卒で総合商社に入ってないんです。2008年新卒でベンチャーキャピタル(以下、VC)に入社しました。


    ーー 当時、VCは既に就活生に人気がありましたか?


    川合 いいえ、全くです。投資銀行や戦略コンサルなんかは既に人気がありましたが。VCに関しては存在も知りませんでした。ただ、実は、リンクエッジの社長は私の兄でして。私の就活時には既に将来起業することを志していまして、「自分は行く気がないけど、VCという面白そうな業界があるから見てみたら」と言われたんですよ。


    ーー その頃から、リンクエッジを手伝う気だったのですか?


    川合 それが、当時は別にそれほどでもなくて(笑)。ただ、実際にVCの説明会に行ったら面白そうだったので。銀行をはじめとした日系大手ばかりみていた自分にはまだあまり就活生に人気がなく、かつ将来性が高い業界が魅力的でした。


    ーー ちょうどリーマン・ショックの年に入社していらっしゃるから、さぞ荒波に揉まれたのですよね?


    川合 それは、もう……。在籍した4年間で、なかなかできない経験をたくさんしましたよ(笑)。


    ーー 当時、知名度の低いベンチャーに飛び込み荒波に揉まれたからこそ、総合商社に転職後、100億規模のM&A経験など20代の日系大手企業ではなかなか経験できない6年間を過ごせたのでしょうね、きっと。


    川合 そうかもしれませんね。総合商社への転職はスムーズに決まりましたね。


    ーー 新卒で一定のリスクを取った結果、その後の人生がスムーズになるって言うのは就活生の方にも知られて欲しいですね。そんな人も羨む安定の大企業から、お兄様が経営しているとは言え、なぜリンクエッジという当時はとんでもなく無名なベンチャーに飛び込んだのですか?


    川合 大企業には大企業の良さがあります。それは間違いない。ですが、昭和の高度経済成長期に設計されたシステムの中で生きていく今後の人生と、スピード感のあるベンチャーで自分ができることを秤にかけた結果です。私はスピード感が欲しかった。あとは、自分の当時の能力や周りを見渡したときに、商社を辞めたとしたら果たしてどれほどの人が現場の給料を維持できるかというのも考えました。


    ーー お給料を貰いすぎということですか?


    川合 うーん、まぁそうですね。そして、それを否定はしませんが、私は自分の自信につながる稼ぎ方や仕事がしたかったんです。


    ーー なるほど、川合さんの個人的なお話もとても興味深かったです。ありがとうございます。

    研究に追われるド理系旧帝大院生がドベンチャー企業に

    釘宮 悠太(くぎみや ゆうた):九州大学大学院工学府化学システム工学専攻を修了後、2021年新卒としてリンクエッジに入社。メディア営業コンサルタントとして、新規顧客開拓・既存顧客コンサルティング業務に従事。本年度は新卒採用業務にも携わっている

    ーー ここからは、リンクエッジ入社2年目の釘宮さんに「なぜ新卒でリンクエッジを選んだのか?」など、御社の魅力を伺えたらと思います。ちなみに、釘宮さんは大学ではどのような学問を学んでいたのですか?


    釘宮さん(以下、敬称略) 化学です。金属材料やプラズマの研究です。先輩や同期の就職先で一番多いのはプラントのエンジニアでしたね。


    ーー その経歴でなぜ、リンクエッジを選んだのでしょうか?とても気になります。


    釘宮 就活をはじめたのは修士1年の6月で、僕も例に漏れずメーカーなどを見ていました。ただ、メーカーは一つのプロジェクトに10年や20年かかることもザラな世界。そこで研究をしても成し遂げられないで終わっていく人がほとんどな世界であることも間違いなくて。それを否定するつもりは一切ないですが、僕はビジネス側で、スタートからゴールまで短期間で達成していくビジネス側で身を置いてみたいなと思い始めるようになったんです。


    ーー でも、最初からドベンチャーのリンクエッジにしようとなったわけではないですよね?戦略コンサルやメガベンチャーは考えなかったのですか?


    釘宮 もちろん、そのあたりの業種は考えました。


    ーー いずれの業界でも、とても好かれそうなご経歴ですもんね?なぜ選ばなかったのですか?


    釘宮 そうですね、2つ理由がありますね。1つは、先の僕の発言から矛盾しているようですが、研究はとても好きでしたから、とにかく就活に割く時間がなかったんです。同じゼミに研究職以外の就活をしてるのは僕だけだったんですけど、かといって研究をおろそかにするのは絶対に嫌でした。

    コモディティ化したスキルが欲しかったわけじゃないんですよね

    ーー それでは2つ目をお聞かせください。


    釘宮 これは誤解されないように気をつけて発言したいのですが、戦略コンサルにせよメガベンチャーにせよ、いまや毎年数百人採用する企業があるわけで……。業界全体で言うとコモディティ化したスキルになってしまうのかなと。


    ーー それは、ごもっともですね。


    釘宮 ならば、もっと特化したスキルを身に着けたかったですね。おっしゃる通り、我々のようなドベンチャー企業では、自分次第でいくらでも欲しいスキルを身につけられますので。


    ーー そんな中、リンクエッジに目を付けた理由はなんでしょうか。


    釘宮 研究に追われる中で、たまたまリンクエッジのサマーインターンは予定がぴったり合いまして。僕は、結構エゴが強いみたいで、新卒一年目から全部自分でやらせてくれる会社が良さそうだなと思っていました。バッターボックスに立てる確率が物理的に高そうな雰囲気をリンクエッジのサマーインターンで感じたんです。結構、勇気がいりましたけどね、新卒でドベンチャーに入るのは。


    ーー 偶然と必然が絡み合っている感じが面白いです。就活生全般に言えますが、特に理系の院生の忙しさを考えると、全部の企業を見て回ることなど到底不可能ですもんね。であれば、自分の傾向を掴んで、短期集中で決めた方が良さそうです。今、その決断に対してどう思っていますか?


    釘宮 まさか新卒2年目から新卒採用の人事の責任者をやれるとは思っていませんでしたね!


    ーー とても貴重な体験をなさっている。ただ、成果報酬型のマーケティングから離れたことに不満や不安はないですか?


    釘宮 採用が会社の重要なKPIである以上、採用も自社のマーケティングですから。やってることは今までと、さほど変わらないと思ってます。商品やサービスを売るマーケティングか、自社を新卒の皆さんに選んでもらうためのマーケティングかだけの違いだけですから。新卒採用の責任者をしていれば、経営のトップと話す事が多いですし 組織戦略、経営企画、経営戦略を2年目から学ばせてもらってます。我ながら変なキャリアではあるんですけどね(笑)


    ーー ちなみに釘宮さんは今後、どのようなキャリアを歩みたいのでしょうか?


    釘宮 僕は具体的なキャリアプランが明確にあるタイプではないです。その上で直近で取り組んでいる新卒採用のゴールは、採用するまでではないことは間違いないかなと。入社してから活躍してもらってこそがゴールだと考えています。最近23卒の新卒が入社してくれたので、研修プログラムの作成したり、毎週全員と面談して若手の育成を採用から若手が活躍するところまでトータルでサポートできていくような採用担当になるべく奮闘中です。それが僕の短期的な目標です。長期的な目標は、まだどうなるかわかりませんが、おそらくもう一度、ビジネスサイドで新たな事業立ち上げるか、もう一度、マーケティングを極めてみたい気もします。


    ーー 御社には裁量があるので、そのいずれもやろうとしたらできそうです。ありがとうございました。

    ここまで読んでくれた就活生はもしかして、リンクエッジに向いているのかも

    ーー 就活メディアに記載する企業インタビューは本来、もっとインターンへの参加を促したり、入社後のキャリアプランをイメージしてもらうようなインタビューにするべきなのですが、お二人のパーソナルな部分を深掘りした結果、よりリンクエッジという会社のカラーみたいなものが伝わったかなと思うのです。とは言え、このままでは申し訳ないので、新卒が描けるキャリアプランを教えていただけますか?川合さんいかがでしょうか。


    川合 もう、それでいいような気もしますが(笑)。でも一応、お伝えしていくと弊社は以下の5つのデジタルスキルがこれからのデジタル人材に欠かせない必須のスキルと考えています。

     

    ーー それでは、新卒入社の釘宮さんに、この五角形に関して学んでいく順番や経験する期間についてお聞きしたいです。


    釘宮 五角形の下の2つ。つまりデジタルビジネスコンサルティング(対クライアント)と、デジタルマーケティング(対消費者)を最初の2〜3年で学んで頂きます。その先は本人の希望等も含めて5年くらいかけて上記の表の5つを学んで頂きます。


    ーー この五角形を社会人になって5〜7年くらいで経験できるのはすごいですね。


    釘宮 語りたいことはたくさんあります。ですが、リンクエッジの良さって3daysサマーインターンで発揮される気もしていて……。ここまで見てくださった就活生の方は3daysサマーインターンに参加して欲しいなと思います。


    ーー 確かにそうですね。日系大手企業を志望する人は、ここまで読んでくれそうもないです。現状、戦略コンサルやメガベンチャーをリンクエッジの採用競合と仮定すると、迷っている就活生に伝えたいことはありますか?


    川合 先程、釘宮がお伝えした「コモディティ化した人材になりたくない」と思ってくれる人は弊社のみならず、伸びているベンチャー向きでしょうね。僕も釘宮も一般的には変わったファーストキャリアの選択をしています。僕に関してはその後、総合商社に行って、ド安定な人生もあったわけで。リスクを取った結果、安定なんですよ。その後、私がドベンチャーに転職しているのはお伝えしたとおりですが。で、何が言いたいかと言うと中途半端な選択をして欲しくないなと。


    釘宮 まぁ、もちろん新卒でドベンチャーにいくって結構勇気いるので、人と違う選択をしたいとか、プロジェクトの大部分を自分1人で回してみたいとか、100人以下のベンチャー選ぶ人は少し変わり者だと思いますが笑


    ーー ここまで読んでくれた方には伝わる気がします。この記事を掲載した結果、来年どのような新卒が入社してくるのか楽しみです。


    釘宮 まずは知的好奇心が強くビジネスを楽しめる人に来ていただきたいです。あとはリンクエッジは非常にフィードバック文化が強い社風なので、フィードバックを受けて柔軟に改善できる素直さがある人に来てほしいですね。


    川合 そんな感じの人が活躍できる会社ですね。リンクエッジは。


    ーー ごく一部の人にしか刺さらない濃いインタビュー取材、ありがとうございました!

     

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