目次 [非表示]
公務員試験に落ちた後、就職浪人になるパターンは2つある!
就職活動をする時、公務員を目指す人と民間企業での就職を目指す人がいます。どちらも採用試験を受けますが、あらかじめどちらに焦点を当てて対策するかを決めることが必要です。
併願して応募できますが、日程や試験内容の違いから、公務員と民間企業の併願は難しいとされています。つまり、公務員試験に落ちてしまった場合は、就職浪人をする可能性もあるのです。
公務員試験に落ちて就職浪人をするパターンとして、「来年度も公務員を目指すため就職浪人」「民間企業に切り替えるが、今からでは遅いので就職浪人」の2つがあります。
来年度も公務員を目指す人の就職浪人とは?
必ず公務員になりたい場合は、就職浪人をしてでも公務員試験を受け続けます。ただし、採用される年の4月1日時点での年齢によっては、受けられない可能性があるので、年齢制限には注意するといいでしょう。一般的に国家公務員は30歳を受験可能な区切りにしています。地方公務員は自治体ごとに異なりますが、26歳~35歳にしていることが多いです。
公務員は解雇になる可能性が低く、安定した職業と言われています。よって、就職後の安定を重要視する場合は、就職浪人も覚悟して公務員を目指すといいでしょう。しかし、受験し続けても、適性や能力がない場合は落ち続けるリスクもあります。
公務員を目指す場合は、公務員試験を重要視して勉強をするといいでしょう。公務員試験の出題範囲は広く、一次試験に合格するためには10科目以上の対策をしないといけません。例えば、教養択一試験や専門択一試験・論文・面接などがあります。公務員試験の日程は、職種や地域にこだわらなければ、併願することも可能です。
ただし、働きたい自治体が決まっている人や職種が限定されている時は、採用予定人数や合格の可能性を把握し、現実的に可能かを見極めないと、就職浪人状態が続いてしまうでしょう。
民間企業に切り替える人の就職浪人とは?
公務員試験に落ちてしまい、民間企業も受けていない時には、就職浪人を選択する可能性があります。
公務員試験と民間企業の採用試験は内容が異なるため、勉強方法や対策も変わってくるでしょう。民間企業の二次募集もありますが、対策が不十分でない時や気持ちが切り替えられない場合は、就職浪人をするのも一つの手段です。まずは、本当に公務員を諦めて、民間企業へ就職する流れでいいのか考えてみましょう。後悔しそうな場合は、就職浪人をして民間企業と公務員試験の併願を検討します。
公務員試験と民間企業の採用試験は併願が難しい!その理由と注意点とは?
就職浪人にならないため、公務員試験と民間企業の試験を併願する場合があります。
併願をすることは可能ですが、難易度は高くなるので注意が必要です。それぞれの対策が中途半端になると、どちらも落ちてしまい、就職浪人になる可能性があります。公務員試験の期間は長く、願書を提出してから一次試験を受け、通過した人のみ二次試験に進める仕組みです。
公務員の職種にもよりますが、試験は3ヶ月以上の長丁場になります。また、公務員試験のスケジュールをあらかじめ把握しておくことが必要です。願書を提出する時期を把握していないと、その年の公務員試験が受けられません。公務員の受験申込は4月ですが、民間企業は6月以降になります。
国家公務員一般職試験では、2月に受験案内が掲載され、4月に受験の申込をします。6月に一次試験、通過した人のみ7月~8月に二次試験を行う流れです。最終合格発表は8月で、採用の内定は10月になります。一方、民間企業は3月頃にエントリーを開始し、6月に採用情報を解禁することが多いです。その後、6月~9月に選考と合否発表があり、10月に内定式を行います。つまり、民間企業の方が、公務員試験よりも早く結果が分かるのです。
公務員試験の結果を待っていると、民間企業へ返事をする締め切りに間に合いません。民間企業を辞退した後、公務員試験に落ちてしまった場合は、就職浪人になる可能性もあるでしょう。
就職浪人をして併願にも挑戦する時、どのような対策が必要?
公務員試験と民間企業の採用試験を併願する時には、どちらを優先するかを決めておくことが大切です。
民間企業の筆記審査では、SPIによる一般教養や時事問題の確認・適性検査などが行われます。公務員試験では一部の自治体でSPIを導入しているので、SPI対策も十分にするといいでしょう。ただし、公務員になりたい気持ちが大きい時には、公務員試験の対策を優先的に行います。公務員試験の内容も一般教養や時事問題などがあり、公務員試験対策をしていれば、SPI試験の対策も補えるのです。
SPIでは専門的なことは問われませんが、一部の公務員試験では専門的な知識が問われる試験があります。専門試験に力を入れている他の学生も多いので、公務員試験で専門知識の点数が低いと不利です。よって、公務員試験と民間企業の採用試験における特徴や傾向を掴み、何の勉強を重要視するのか決めるといいでしょう。
また、併願が成功するためには、公務員の職種と似ている民間企業を選択するのも手段です。共通の話題や対策方法があれば、自己PRや志望動機の作成にも応用できます。つまり、公務員試験と民間企業の併願を効率的に進めるためには、志望先や分野を共通化させるといいでしょう。
就職浪人せず、民間企業の二次試験を目指す方法もある!
就職浪人は1年間の余裕ができ、公務員試験や民間企業の採用試験への対策が十分にとれます。しかし、就職浪人は「新卒」ではなく、「既卒」として扱われるので注意が必要です。既卒になりたくない時は「留年」をする手段もありますが、留年の経歴ができてしまいます。また、民間企業では「新卒のみ採用」としている企業が多いです。卒業後数年までは受けられる民間企業もありますが、優秀な新卒がいた場合は、そちらが有利になるでしょう。つまり、民間企業へスムーズに就職するためには、既卒よりも新卒の方がよく、就職浪人はリスクを伴うのです。エントリーや選考の申込ができる企業が減り、企業探しの難易度も高くなります。
就職浪人をせず、民間企業の二次募集を目指す時には、気持ちと勉強方法の切り替えをすることが必要です。まずは、気持ちの切り替えをしっかりと行いましょう。民間へ切り替える理由も明確にしないと、気持ちがついていきません。また、民間企業の二次募集では、今までの就職活動について聞かれる場合があります。公務員試験を受けた話をすると、「就職浪人はしないのか」「当社に就職後、翌年の公務員試験は受けるのか」などを聞かれやすいです。その際、しっかりと自分の気持ちや意見を話せる人は、二次募集での評価が高くなります。
民間企業への切り替えでは、大まかな業界ではなく、志望職種や企業を絞り込むのが望ましいです。就職活動をする時に自己分析は済んでいても、再度の自己分析で希望の職種や条件を確認します。その後、候補となる企業の情報を収集し、自分に合っているかの確認をすることが大切です。二次募集の場合、企業研究をする時間の余裕がなく、見学会や説明会・インターンシップも受けていない場合があります。十分な情報を把握せずに就職をすると、働いた後に後悔することもあるので注意しましょう。
二次募集で採用されるためには、「その企業で働きたい」という意欲をみせることが大切です。採用する人数も少ないため、中途半端な気持ちや対策で挑むと、採用者に伝わってしまいます。公務員試験に落ちたから二次募集を受けた人であっても、その企業の特徴を理解した上で、「この仕事がしたい」「就職後の目標」などを話し、継続的に意欲をもって働ける姿勢をアピールするといいでしょう。