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就職浪人の三つのパターン
就職浪人しないようにするためにはどんな浪人の仕方をしている人がいるのかを理解しておくのが肝心です。大まかに分けると就職浪人をしてしまうパターンは三つに分けられます。
まず、一つ目に多くの人が心配するのが内定を獲得できないことで、 エントリーしたのにどこからも不採用の通知を受けてしまうというパターンがあります。中には本命しか受けないといった博打のような就活の仕方をしていたために、本命の試験で失敗して浪人する人も少なくありません。また、たくさんエントリーしたにもかかわらず全ての企業から不採用と言れてしまう人もいます。実力的に不足していたり、企業とのマッチングができていなかったりするのが主な原因でしょう。
二つ目に挙げられるのが、 内定を得ることはできたのに入社前に内定辞退をしてしまうパターン です。近年になって増えてきているパターンで、企業が内定辞退を防止する目的でフォローをしているケースも目立ちます。あまり興味のない企業だったと後から気づいてしまったり、社会人になること自体に不安を持ってしまったりすることで辞退するというのが典型的です。
三つ目に挙げられるのが そもそも就活を諦めてしまうパターンです。正社員として就職すると責任を伴うことや、毎日通勤しなければならないことが嫌だと感じてフリーターになるケースが目立ちます。
エントリーすらしないという人もいる一方、エントリーまでは頑張ってみたけれど面接などを受けているうちに途中で諦めてしまったという人も少なくありません。社会人として働く自信がない、勤め人になって自由を失いたくないと考えて就活を断念したものの、フリーターとして過ごしてみてやはり就活しようと思うようになるのがこのパターンの特徴です。
就活対策の基本を勉強していなかった
内定を出してもらえなかったために就活浪人になる人の特徴として 就活対策を事前に十分に行っていなかったことが挙げられます。就活のスケジュールを調べておき、予め何をしておく必要があるか、いつ頃に何をしたら良いのかがわかっていないということが原因です。
まず志望企業のエントリー時期がわかっていないと出遅れてしまい、そもそもエントリーできずに終わることもあります。エントリー時期がわかっていてもどんなことを書くのかを理解していない場合には提出が遅れ、募集数に上限があるとやはりエントリーが成立しません。急いで書いたために内容が雑で、書類選考を通過できないということもあります。
一方、上手にエントリーして面接に呼ばれたとしても 就活生としてどんなマナーを持っていなければならないかをわきまえていないとすぐに落とされてしまいます。ビジネスマナーの簡易版とも言える就活マナーとして、身だしなみや時間管理、発言の仕方などを知っていて適切な形で実践できないと評価が低くなりがちなのです。
このような基本の勉強をせずに自分は大丈夫と思い込んでいると内定が出ずに就活浪人してしまうリスクが高くなります。
自己分析ができていなかった
内定を受けられなかったり内定辞退をしたりして就活浪人をする人の特徴として 自己分析をしていなかった、あるいはできたと思い込んでいたということが挙げられます。
自分の興味関心や適性、価値観や長所、短所などを分析してどんな業種、職種を選ぶのかと考えることは欠かせません。しかし、なんとなく大手企業ならどこでも良いと考えて虱潰しにエントリーする人も少なくないのが実態です。
自己分析ができていないと二つの問題が生じます。
一つ目は 自分に合っている企業を選び出すことができない点 です。
自分の価値観が通用する企業でないと違和感を感じてしまって内定辞退をするということになりかねません。適性がある職種や長所を生かせる業種でないと不安が募ってきてしまって辞退することになる場合もあるでしょう。また、面接官から見ても事業への関心が低そうだ、適性が低い、短所が業務上致命的になるという印象を持つとすぐに不採用通知を出してしまいます。
二つ目は エントリーや面接のときに必要な自己PRをするのが難しくなるという点 です。
志望企業に対して自分の強みや企業理念との調和性などをアピールし、ポテンシャルが高く有望な人材だと伝えることが重要です。自己分析をしていないと企業に対して自分をアピールできません。しっかりと分析できていればもっと魅力を伝えられたのにと失敗してから後悔することもあります。自己分析をして適切な自己PRをできるようにしておかないと、企業が採用したいと思うような人材としてアピールするのが困難なのです。
企業研究を怠っていた
内定なし、内定辞退の人に共通する特徴としてもう一つ挙げられるのが 企業研究を軽視していることです。
中途採用と違って 新卒採用は実力主義ではなくポテンシャル主義で採用しています。 企業理念と本人の価値観が合っているか、職種に求められる性格や人格を持っているか、事業内容に対して興味があって素人ながらも知識を持っているかなど、多角的な視点から評価しているのが通例です。
マッチングを試みていることを念頭に置いてエントリーシートを書き、面接で的を射た回答をすることで内定を獲得できる可能性は高まります。企業研究をろくに行わずにエントリーをしてしまうと書類選考にて即不採用となる可能性が高いのです。
また、内定辞退をしている原因が 自分でマッチングを試みることができなかった という場合がよくあります。企業研究をしてどのような方向性や事業を展開しているのか、短期、中期、長期における目標は何なのかといったことを知らないと、それに同調できるかを判断することもできません。
内定が出てから詳しい説明を受けて、自分のやりたいこととは違うという印象を持ってしまうことも多いのです。企業研究を徹底して行っていないと自分からミスマッチを生んでしまうリスクが高くなります。
リスクマネジメントができていなかった
どのケースにも共通する特徴として リスクマネジメントができていない ことも挙げられます。
就活に失敗したらどうなるかを想像したことがなく、安易な気持ちで就活を進めていたというのが典型的です。新卒採用の就活時期を過ぎてしまうと既卒として就職先を探さなければならなくなります。なぜ就活浪人になったのかは面接でも必ず問われることで、その回答次第では即刻不採用とされてしまうことすらあるのが実態です。
新卒に比べて応募できる求人の数も少なく、特に大手企業からの募集はかなり少なめです。浪人すると自分のやりたいことができなくなってしまいリスクが高くなるという事実を認識し、失敗しないための戦略を考える必要があるのです。
一方、 不測の事態によるリスクを考慮していない人も就活浪人になりがちです。
エントリー数が少ないとうっかり当日に失敗をしたり、インフルエンザなどの病気にかかってしまい就活浪人をしてしまうケースがあります。また選考を受けているうちに、企業研究で得た情報とは異なる方向性で事業を展開していると知る場合もあるでしょう。
自分のミスによって働きたいという企業の候補がなくなってしまい、就活を途中で断念することもあるのです。このようなリスクが常に付きまとうのが就活なので、納得して働ける企業から内定をもらえるようにあらゆるリスクを考えて対策をしましょう。