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公務員試験に失敗する人は多い
公務員はいつの時代でも人気の職種です。
国家公務員や地方公務員など、どの試験も倍率はそれなりに高く、希望の職に就けない方が多いのも事実です。公務員試験のために長い間準備してきたのでしょうから、試験に全て落ちたとなれば落ち込む気持ちもわかりますが、あまり落ち込んでばかりもいられません。
なぜなら、公務員試験が一通り終わるのは秋頃で、学生であれば卒業までの時間が残されていないからです。就職先が決まっていないまま卒業ということにならないためにも、いち早く試験の失敗から立ち直り、次のことに向かって準備を始める必要があります。
この記事では、そんな 公務員試験に失敗した人たちが、どのような対応をしていくべきなのか紹介していきます。
公務員試験の就活に失敗した後
公務員試験に失敗して落ち込むのは当然ですが、 すぐに切り替えて次に向けた準備を始めることが重要です。
公務員一本に絞って準備してきた人も多いでしょうから、これから民間の就職を始めるにしても何から始めてよいのかわからないと思います。そのためにも、早めの準備が必要なのです。以下では、公務員試験に全て落ちてしまった際の、その後の具体的な進路について紹介します。
第一の選択肢は、 次の年の公務員試験での合格を目指すこと です。公務員試験は一度失敗してもまた受けることが可能なため、どうしても公務員になりたい人は、諦めずに公務員を目指すことも選択肢のひとつです。ただし、公務員試験の種類によっては、年齢制限のある試験もあるため注意する必要があります。
次の年の公務員試験を目指す場合は、留年するか卒業するかで悩むでしょうが、公務員試験は新卒だから有利ということがないので、 卒業して公務員試験の勉強に集中するというのもありです。
そうすれば、自分が公務員試験に落ちてしまった原因を追求し、対策し直す余裕ができますし、これから勉強し始める人たちよりもかなり有利な状態で、来年の公務員試験に向けたスタートを切ることができます。
第二の選択肢は、 民間企業への就職に切り替えることです。
大きな志望動機があって公務員を目指していたという人も多いでしょうから、民間企業への就職に切り替えるということは受け入れがたいことかもしれません。しかし、割り切って民間企業に就職するのもひとつの選択肢です。
最近の企業は、福利厚生が充実しており、公務員に負けず劣らずの安定性のある企業も多くあります。また、 志望職種によっては、公務員としてやりたかった仕事を民間企業で実現させることも可能 です。
そのため、どうしても公務員になりたいという明確な志望動機がない場合や、公務員のことばかりで民間企業のことはあまり調べていなかったという人は、民間企業について調べてみて気に入れば、そちらに切り替えてみてはどうでしょうか。
また、公務員試験は社会人経験者の採用もあるため、一度民間企業に就職して社会人の経験を積んでから、数年後に再び公務員を目指すということも可能です。
もちろん、民間企業で働くことが気に入ればそのまま働き続けてもいいので、公務員試験に失敗したら試しに民間企業に就職するのも選択肢のひとつです。
第三の選択肢は、 大学院への進学 です。
公務員試験に全て落ちてしまった場合、大学院に進学して就職を先延ばしにするというのもひとつの手段です。大学院の試験は、公務員試験が一通り終了した後で行われるものもあります。
就職を先延ばしにすると言うと、少し嫌なことから逃げたかのように聞こえてしまいますが、 就職までの猶予ができることでもう一度自分の進路について考え直すことができます。
自分のやりたいことや、性格に合う仕事を考え直すことで、公務員という進路よりもさらにいい進路を見つける可能性も高まるでしょう。大学院進学はお金のかかることであるため、自分だけで決めることができないかもしれませんが、選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
民間企業への就活方法
公務員への就活と民間企業への就活を同時に行ってきた人も中にはいると思いますが、ほとんどの人は公務員試験一本に絞って準備してきたと思います。そのため、民間企業への就活を始めると言っても何から手をつけていいのかわからないと思います。
まずは自分の適性について知ることが重要です。適性を知るために就職ナビサイトに会員登録し、仕事の適性診断を受けてみてください。公務員として目指していた職種はもちろん、今まで考えていなかった職種であっても選択肢になりえます。
やりたい仕事で考えてしまうと選択肢が限定されてしまうため、 ひとつの職種に固執せずに広く考えたほうが就活はうまくいきやすい です。
ある程度の希望職種が決まったら、次は企業研究です。仕事内容や給料、待遇などさまざまな条件を考慮した上で、気になった企業についてさらに深く調べていきます。 企業のホームページを見て興味をもったら、積極的に説明会に参加してください。
もしかするとこの先何十年と働いていくことになるなるかもしれない企業なので、やはり自分の目で見たり、現場の生の声を聞くことが重要です。説明会に参加するのは交通費も時間もかかってしまいますが、できるだけ多くの企業の説明会に参加して情報収集するとよいでしょう。
そして、 企業研究と並行して試験の対策も行います。民間企業の多くは、能力試験と適性試験が合わさったSPIという採用試験の方式を採用しており、その対策が必要です。
公務員試験の勉強をしてきた人であれば問題自体は難しくありませんが、素早く問題を解いていくことが求められるため、対策問題集を解くなどして、ある程度慣れておくことをおすすめします。
さらに、面接対策も必要です。公務員試験の面接と民間企業の採用面接では、実施方式や評価の方法などで違いがあるため、民間企業用の面接対策をしてください。これらの対策をしながら、気に入った企業の筆記試験、採用面接へと進んでいきます。
公務員試験に失敗しないためには
公務員試験に合格するためには、とにかく事前の準備が重要 です。準備の取りかかりが遅いということはあっても、早すぎるということはないので、可能な限り早い時期から準備を始めてください。
今までの公務員試験では筆記試験の点数が重要視され、面接試験はそれほど重要視されていませんでしたが、 現在の公務員試験は面接試験の重要性が増しています。
勉強ができれば合格できるという試験ではなく、公務員として職場の人間や市民とうまくコミュニケーションが取れるかどうか、信頼できる人間性かどうかなど、さまざまなことが求められます。
そのため、 筆記試験の準備はもちろん、面接試験についても入念な準備が必要 です。面接が得意という人はあまり多くないでしょうから、予備校などで面接試験の練習をするのは気が進まないことでしょう。ですが、面接試験はぶっつけ本番で乗り切れるものではないため、気が進まなくても練習はしっかり行ってください。
また、 公務員試験の勉強は長丁場になります。
そのため、ただ漠然と勉強や面接試験の対策をしていくのではなく、自分で計画することが重要になります。1年単位のスケジュール、1カ月のスケジュール、1日のスケジュールなどを細かく計画することで、効率的な勉強が可能です。
さらに、面接試験で最も重要となる志望動機についてですが、1次試験が終わってから考えればいいというのは間違いです。安定感があるから、福利厚生が充実しているなど、漠然とした志望動機で勉強を始めてしまうと、勉強で妥協しやすくなってしまいます。
そのため、 志望動機は1次試験が終わってから考えるのではなく、公務員試験の勉強を始める際にしっかりと考え、明確にしておくべきです。