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受付から待ち時間
就職活動の面接は、 試験会場に足を踏み入れた瞬間から始まっています。
まず当然のことながら、身だしなみをきちんと整えたうえで訪問するようにしましょう。 人の第一印象は、出会って3秒で決まるといわれています。
清潔感のある服装や髪型はもちろんのこと、男性の場合はネクタイが曲がっていないか女性の場合はシャツの襟もとがよれていないかなど、鏡でチェックしたうえで訪問するようにしましょう。また、遅刻は厳禁ですので、遅れないように時間には余裕をもって遅くても 10分前には到着するように気をつけてください。
面接会場に到着したら、元気な声であいさつをして受付を済ませます。自分の番がくるまで控室で待つこともありますし、廊下の椅子に座って待つこともあります。受付の方の指示に従って、順番がくるまで静かに待ちましょう。待っているときも姿勢に気をつけて、 常に見られているという意識 をもって佇まいを正してください。
スマホをいじったり、知り合いがいたからといっておしゃべりをすることも慎みましょう。順番がきて名前が呼ばれたら、「はい。」と大きく返事をしてから入室します。
入室する際のノックについて
入室する際は必ずノックをしてからドアを開けるようにしましょう。このとき緊張して頭が真っ白になり、あわててノックせずに入ることのないように、 ドアの前でひとつ深呼吸をしてから入室する といいですね。
ノックの回数は試験を受ける企業が日本の企業か、外資系の企業かによって異なります。日本の企業の場合は、 通常ノックは3回 です。「コン、コン、コン」とはっきりと中の面接官に聞こえるように、中指か人差し指の関節部分でドアをノックするとよいでしょう。
また、就職試験を受ける企業が 外資系企業の場合、ノックの数は4回です。外国では初めてお目にかかる場合や、礼儀を求められるような場所では4回のノックが世界的な共通マナーとなっていますので、間違いのないよう気をつけてください。
参考までにノック2回はトイレで使うノック、ノック3回は家族や友人など自分にとって近しい相手に対するノックとされています。なかにはノックの回数をチェックしている面接官もいますので要注意です。
入室後から着席まで
ノックをして中から返事があればドアを静かに開き、「失礼いたします。」と軽く会釈をして入室します。閉める際も 面接官におしりを向けることがないよう に、気をつけながら静かにドアを閉めましょう。
ドアを閉めたら、あらためて姿勢を正し、明るくハキハキとした声で「〇〇大学から来ました〇〇です。本日はよろしくお願いいたします。」と自己紹介をしてお辞儀をします。このとき、できれば面接官の目を見て話すことができればベストですが、緊張して目を見ることが難しいときは、面接官がもし男性であればネクタイの結び目あたりを見るといいかもしれません。
お辞儀が終われば椅子の近くまで進み、椅子の横あたりに立ちどまります。面接官に「どうぞ。」と言われたら、「失礼いたします。」と会釈をしたうえで着席しましょう。
手に持っている鞄はひざの上に抱えるのではなく、 床に立てて置くようにします。また、椅子に座る際は背もたれにもたれかかることがないように浅めに腰掛けるようにしてください。
このとき、顎を引き頭頂部をきゅっと 天井側から引っ張られているような感覚で姿勢を正す と、好印象を与えることができるでしょう。
座ったときに手を置く位置は、女性と男性では少し異なります。女性の場合は膝をきちんと閉じて、両手を重ねて膝の上に置きましょう。一方、男性の場合は軽く膝を開けて右膝の上に右手、左膝の上に左手をそれぞれ置き、軽くグーの形に握ります。膝を大きく広げすぎてしまうと、とてもだらしなく見えて悪印象を与えますので、 座った姿勢を鏡に映して練習しておくとよいでしょう。
面接中の注意点
着席したらいよいよ面接での質問が始まります。面接官が誘導してくれますので、 話をよく聞いて質問の意図を組みながら的確な回答を心掛けましょう。
質問内容がよく理解できなかった場合は「申し訳ありませんが、もう一度お願いします。」など確認してもかまいません。
よく分からないのにも関わらずうやむやなままで回答するよりも、きちんと確認したうえで回答する方がよい印象を与えるでしょう。ただし何度も聞き返すことは失礼にあたりますので、 聞き返すとしても一回までにしましょう。
面接中は面接官の目を見て話し、面接官が複数いる場合は実際に質問を受けた面接官を中心に交互に目線をうつすといいですね。
常に笑顔を心掛け、ゆっくりはっきりと受け答えをします。笑顔が苦手という方は、無理に笑おうとするとぎこちない笑顔になってしまうかもしれません。そんなときは口角を上げるだけでも大丈夫です。やわらかい表情になり、効果的ですので口角を上げることを意識してみてください。
また、 面接官が話をしているときは程よく相槌をうちましょう。相槌は、話をちゃんと聞いているという印象を与えることができます。
面接終了から退室まで
面接が終了したら、立ち上がる前に「本日はお時間をいただき、ありがとうございました。」と お礼を述べて座ったままの姿勢で丁寧に頭を下げます。
その後床に置いていた鞄を手に持って立ち上がり、椅子の横に移動して姿勢よく立ちます。その場で面接官の目を見て「失礼いたします。」と頭を下げてお辞儀をしましょう。
ゆっくりと「いち、に、さん」と数えたら頭をあげてドアの方へ向かいます。ドアの前まできたら、面接官の方へ体を向けて最後にもう一度「失礼します。」とお辞儀をしてからドアを開け、ドアを閉める際も面接官の方に向き直り、 背中を見せることなく静かに閉めるようにしましょう。
一連の流れは一見簡単なようにみえますが、実際のところ自然にふるまおうとするとなかなか難しいものです。面接本番で力を最大限に発揮できるようにイメージトレーニングや、自宅などで椅子を並べてみて繰り返しリハーサルをしてみるといいですね。
退室後は、受付の方にもきちんと「ありがとうございました。」とお礼を伝えてから会社をでるようにします。 会社を出るまで気を抜かないように気をつけましょう。
集団面接の流れ
集団面接の場合も、基本的には 個人面接と気をつけることは同じです。
入室の際にもし自分が先頭ではなく2番手以降であれば、前の人がドアから手を離すタイミングでドアに手を添えて、前の人と目礼し引き継ぎます。後に人が続く場合も同様です。
順番に「失礼いたします。」と言い、一礼をしてドアに近い方から順に席の横に立ち全員が入室するまで立ったまま待ちます。全員がそろって面接官から「お座りください。」と声がかかったら「失礼します。」と会釈をして座りましょう。
実際の面接では個人面接のときの注意点に加えて、 他の受験者が話している際の態度にも気をつける必要があります。自分の番ではないからといって、上の空になったり姿勢をくずしたりしていると協調性がないと判断されてしまいます。
他の受験者が話をしているときには、しっかりと耳を傾けて相槌をうったり、適度なリアクションをとるようにしましょう。集団面接では、 人の話がきちんと聞けるかどうかという点もチェックされていることが多くあります。聞く力は社会人としてぜひ身につけておきたいスキルですので、普段から気をつけてみるといいですね。
集団面接が終わり、退出する際には全員が立ち上がったのを確認してから「ありがとうございました。」とお礼を述べて、他の受験者とタイミングを合わせて一礼します。そして入室の際と同じ順番でドアに向かい、退出します。このときも、ドアの前後の引継ぎのときに目礼をすることを除けば、個人面接と注意する点は同様です。廊下にでてもぺちゃくちゃとお喋りをせずに静かに会社をあとにしましょう。