就活/業界調査 2023.02.27
広告代理店の仕事内容と受かるためのコツ! 広告業界の市場動向も確認

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    広告代理店とは

    広告代理店は、「新聞・テレビ・ネットなどの広告を掲載するメディア(広告主)と広告を出したい企業(広告掲載主)を繋ぐ仲介の役割」を担う会社のことで、日本では電通などの会社が有名ですね。

    注 SP会社=セールスプロモーション会社

    広告代理店の中でも規模が大きい企業では、広告主との広告内容や制作のプランニングから広告のアイデアの企画および発注、そして最終的にメディアの広告枠に完成した広告を販売するまでの一連の流れを請け負っているため、その業務内容は多岐にわたります。

    例えば、電通の事業紹介を見ると

    • マーケティング
    • デジタルマーケティング
    • クリエイティブ
    • プロモーション
    • メディア
    • コンテンツ
    • PR
    • グローバル・ビジネス

    のように多くの部署に分かれて様々な事業に取り組んでいることがわかります。

    細かい仕事の内容は会社の規模や種類によって異なるため、必ず確認しましょう。

    広告代理店の種類について

    広告代理店は、大きく分けて「総合広告代理店」と「専門広告代理店」「ハウスエージェンシー」の3種類に分かれます。

     

    ①総合広告代理店総合広告代理店は、原則として、新聞、雑誌、インターネット、テレビなどすべての媒体(メディア)を取り扱い、企画から制作までの流れを総合的に手がける企業のことです。
    テレビCMと電車内広告を同時に展開するなど、複数のメディアにまたがった商品PRも行っており、広告戦略に精通しています。
    先ほど紹介した電通の他に、博報堂ADKが大手3社として知られています。

     

    ➁専門広告代理店専門広告代理店は、新聞やインターネットなどの特定メディアの広告に特化した広告代理店のことを指します。
    特定のメディア媒体に特化しているので、比較的予算を抑えて広告を制作することができます。また、メディア媒体ではなく広告掲載主(クライアント)の種類に特化した広告代理店のことを指す場合もあります。
    例えば、インターネット広告に特化したサイバーエージェントなどがあります。

     

    ③ハウスエージェンシーハウスエージェンシーは、特定の企業専属の広告代理店のことを指します。
    しかし、もともとハウスエージェンシーだった会社が他の企業の広告を引き受けるようになった結果、総合広告代理店と同じような機能を果たしているケースもあります。
    JR東日本のジェイアール東日本企画や東急グループの東急エージェンシーなどが有名ですね。

     

    広告代理店の仕事内容

    広告代理店の仕事を大まかに「営業」、「企画」、「制作」の3つに分け、概要を説明していきます。

    営業部門営業部門は、クライアントと広告媒体をつなぎ、信頼関係を構築するという役割を果たしています。
    クライアントとの打ち合わせに出かけたり、広告のアイデア出しや企画のプレゼンテーションなどを担う部門です。制作スケジュール管理やコストに関してもクライアントのヒアリングを元に営業が調整役になることもあり、相手の気持ちを汲み取るコミュニケーション能力が求められます。

     

    マーケティング(企画)部門マーケティング(企画)部門は、市場の調査・分析を行い、その結果を元に広告の戦略を立案する役割を果たしています。
    市場のデータを分析することで世の中の流行や新しい情報などを仕入れたり、広告のターゲット層に効果的に宣伝を行うための戦略をプランニングしていくなど、広告制作全体の骨格を担う部門です。クライアントと消費者を結びつける企画立案の要を担う仕事です。

     

    クリエイティブ(制作)部門

    クリエイティブ部門は、企画部門や営業部から要請を受け、実際に広告を制作する役割を果たしています
    最終的にメディアで利用される広告の制作を手がける部門なので、各専門分野に特化したプロフェッショナルが集まっています。 ちなみに、制作部門の職種としては、広告の見た目を左右するデザイナー、言葉を生み出すコピーライター、ビジュアル部分の統括を行うアートディレクター、限られた時間枠の中の構成を考えるCMプランナー、魅力あるキャラクターを生み出すイラストレーターなどがあります。

     

    広告業界の平均年収

    国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると広告業(学術研究、専門・技術サービス業、教育、学術支援業に分類される)では以下のようになっています。

    ・ 20~24歳:294万
    ・ 25~29歳:406万
    ・ 30~34歳:449万
    ・ 35~39歳:518万
    ・ 40~44歳:543万
    ・ 45~49歳:560万
    ・ 50~54歳:621万
    ・ 55~59歳:628万
    ・ 60~64歳:550万
    ・ 65~69歳:452万
    ・ 70歳以上:421万
    ・ 全年齢階層:520万円

    (各世代の給与総額を給与所得で割った数値、1000円以下切り捨て)

    広告業だけの数値で算出してあるわけではありませんが、全業種の平均である443万円と比べて広告業を含む業種の平均給与が100万円近く高額であることがわかります。
    大手広告代理店勤務ともなれば30代前半で年収700万の方もいるため、高い給与を得たいと考えている方は広告会社選びの際に各会社の平均年収などをリサーチしてみるのもおすすめです。

    広告業界はテレビCM、インターネット広告、デジタルサイネージ広告(電子広告)で3極化しており、この3つで業界全体の9割を占めています。しかし全てが右肩上がりというわけではないので、就活・転職活動前にしっかりと市場の状況を把握しておく必要があります。

     

    広告業界の現状

    引用:株式会社電通「2022年 日本の広告費

    株式会社電通の発表した「2022年 日本の広告費」によると、日本の総広告費は7兆1,021億円となり、新型コロナウイルス感染症の再拡大、物価高騰など影響を受けつつも、前年比104.4%となりました。2021年にインターネット広告費が、4マス媒体(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ)広告費を初めて上回り、著しい成長を遂げています。単体で3兆912億円に成長し全体を押し上げるかたちとなりました。

     

     

    引用:株式会社サイバーエージェント「2021年国内動画広告の市場調査

    また、株式会社サイバーエージェントが発表した「2021年国内動画広告の市場調査」では動画広告市場は2021年に4,205億円に到達し、2025年には1兆465億円に達する見込みとされています。
    オンライン動画視聴の普及が進み、動画がユーザーにより身近になったことや、インストリーム広告(動画コンテンツの間に挿入されて表示される広告)の普及により、その需要は高まっています。

     

    広告業界の今後

    今後ますます4マス媒体がデジタル化することが予想されており、さらに「5G」の普及も広告業界に大きな影響を与えると考えられます。

    そもそも5Gは、4Gより通信速度が速くなるといわれ、低遅延、大量接続も可能となります。こういった技術からとくに動画広告市場の変化が期待されており、これまで高精細の動画を流してもユーザーのデータ容量の消費が激しくユーザーに迷惑がかかると懸念されていた動画出稿も、5Gの快適な通信環境により気兼ねなく高精細な動画広告を配信しやすくなると考えられます。

    また、デジタルサイネージ広告に関してもAIの活用やスマートフォンとの連携などの取り組みも増えており、5Gの普及でより高度な情報を発信することが可能になります。さらに、VRやARなどを取り入れた広告も注目されており、今後さらにユーザーを引き付ける広告配信が期待されています。

     

    課題

    JIAAが行った「インターネット広告に関するユーザー意識調査結果」によると、ユーザーの約72%がユーザー情報を利用したインターネット広告に不安や不快感があると回答しています。この要因としては、情報取得に関する信頼性の低さが表れていると考えられます。その点、約90%のユーザーはインターネット広告を許容していることから、まずはインターネット広告における「信頼感・好感度」を上げるため広告の理解を深めてもらい、よりユーザーに寄り添い最適な形で広告を表示させられるようになることが今後の課題となるでしょう。

     

    諦めるにはまだ早い!?広告代理店の2024新卒採用情報

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    シンアド就活にはまだ広告代理店の新卒採用募集も出ていますので、興味があれば是非確認してみてください。


    2025年卒の方は今のうちから企業情報を集めたり、インターンシップに積極的に参加したり、OB訪問したりするなど、就活の準備を始めておくことをおすすめします。

     

    広告代理店に受かるポイントを押さえて就活しよう

    広告代理店を目指そうと思っている方々のために、就活の際に意識しておきたいポイント📍をまとめてみました。
     

    📍①:業界を把握したうえで、その業種/会社を選んだ理由を明確に説明できるようになる広告業界のあり方は、ネット広告の普及やSNSを利用したプロモーション戦略など新しい広告媒体が生み出されたことで徐々に大きく変化しつつあります。
    そのような広告業界の現状について自分で調べたうえで、改めて自分がその会社の何に惹かれたのか、何をやりたいのか、何ができるのかについて自己分析してみましょう。

     

    📍②:好きな作品や広告について制作者の意図や目線を意識して語れるようになる広告業界の面接では「好きな広告は?」と聞かれることがあります。
    その際に、単なるファンの目線で広告の魅力について語るのではなく、どのような戦略を練ってその広告が作られたのか、自分の目線で分析した結果を交えながら質問に答えてみましょう。

     

    📍③:様々な「現場」に足を運んでみる

    広告業界に限らず、就活ではOB訪問がとても重要であると考えられます。
    その理由として、実際にその会社で働いている人から聞ける話は、インターネットで見ただけの情報とは異なり、生のリアルな情報として説得力があり、その後の選考過程で活かすことができるからです。

    また、今話題になっている広告や商品は何であるかと流行にアンテナを張っておき、それを実際に見たり体験することで、「実際に自分がどのような印象を受けたか」と分析することができます。その結果、面接の際に自分の言葉で語れる内容をより充実させることができます。

     

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