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【ベンチャー企業に学歴は必要?】
就職活動中の学生の中には、ベンチャー企業への応募を考えている人もいるでしょう。
採用スケジュールが不定期
大手企業は採用活動が例年ほぼ同じスケジュールで行われていますが、ベンチャー企業は不定期に求人が出ることも少なくありません。
就職活動のタイミングを逃してしまった、といったときでも応募がしやすいのはベンチャー企業のメリットでもあります。
学歴が応募の条件にない場合も
また、大手企業の募集要項では学歴が指定されていることが多く、応募するにあたっても自分が条件を満たしているか否かが1つのチェックポイントになってくるでしょう。
ベンチャー企業の場合、このような学歴を応募の条件に加えていないところもたくさん見られますので、選択肢が多いのがメリットです。
「学歴について」
実のところ、大手企業の場合は高卒や専門学校卒では応募が難しい場合があります。企業の幹部候補を育てる総合職に関しては、多くの企業が一定の学歴を条件にしています。
一方、学歴を応募の条件に加えていないベンチャー企業の場合は、高卒や専門学校卒でも応募ができることが多いのです。
大卒と専門学校卒を分けて募集する場合も
実際、ベンチャー企業の中には、大卒の人と専門学校卒の人をわけて募集しているところがあります。
この場合は、それぞれに採用枠があるため、大卒者が優遇されるといったことはなく、学歴によって採用、不採用が決まってしまうという心配はありません。
こういった企業では、大卒の人と専門学校卒の人のスキルやポテンシャルを十分に考えた上で、それぞれ違った目的で採用しているケースが多いです。
専門学校卒に求められること
例えば、専門学校卒の人は、専門学校で身につけた実務的なスキルが評価されます。
ITや医療の専門学校では、実際にプログラミングを体験したり、病院で実習を行ったりするカリキュラムを設けているのが一般的です。
このようなカリキュラムがある専門学校では、一定のレベルをクリアしないと単位がもらえませんので、学生はある程度実務的なスキルを習得した上で卒業するわけです。スキルを身につけている専門学校卒の人は、ベンチャー企業にとっても魅力的な人材です。
ベンチャー企業ではすぐに戦力になってくれる人材が必要になるため、専門学校卒の人を積極的に採用する会社もでてきます。
大卒に求められること
一方、大卒の人は専門学校卒の人とは少し違った目的で採用されます。
大卒の人の場合、専門的な知識は身につけていても、実務的なスキルは皆無といったケースが少なくありません。
したがって、即戦力としてすぐに実務をこなすことは難しくなります。
しかしながら、大卒の人は大学の4年間のカリキュラムを通じて、思考力や理解力などを磨いています。
このような人材は、少し教育をすれば社内のマネジメントなどを担当する幹部の社員になってくれる可能性があるわけです。
ベンチャー企業にとっても、将来的に社内のマネジメントをこなしてくれる人材はぜひとも採用しておきたいところですので、大卒の人もそれなりに評価されます。
募集を分ける理由
しかしながら、この間大学を卒業したばかりの新卒の学生をマネジメントの担当者に育て上がるのには、少なく見積もっても数年程度はかかるのが常。
ベンチャー企業側ではこのような事情を考慮した上で、即戦力になってくれる専門学校卒の人や実業高校などを卒業した人を別に募集して、業務に支障を与えないように社員の構成のバランスを取っているケースがあります。
「ベンチャー企業で働くことのメリット」
実のところ、ベンチャー企業は学歴を問わずメリットがあります。
多くのスキルを養える
例えば、さまざまな業務を体験できることです。
大手企業は長年にわたって同じ部署の社員が同じ業務を担当しているケースが多いですが、ベンチャー企業は、会社が新しいだけにこの手の仕組みがないことも多く、1人の社員が複数の業務を担当するといったケースも珍しくありません。
一度にいろいろな業務を体験できる点は、ベンチャー企業ならではのメリットと言えるでしょう。
携わる業務が多くなれば、自分のスキルも自然に磨かれてきます。
通常はかなり長く働かないと身につかないようなスキルを短い期間で習得できますので、スキルアップを目指す人にとってもメリットがあります。
自分の意欲次第で多くのスキルを養えるのが、ベンチャー企業の魅力の1つなのです。
実績次第で報酬が大幅に上がる
さらに、仕事で実績上げた場合、給料の額が大幅に上がる可能性がある点もベンチャー企業のメリットに挙げられます。
年功序列で昇進や給与の額が決まる大手企業や官公庁と違って、ベンチャー企業は年齢や勤続年数に関係なく、実力があればそれだけ報酬が増えることが多いです。
成果主義を取り入れる企業も少なくなく、頑張れば頑張っただけ給与の額も上がります。
優秀な人は学歴に関係なく昇進するペースも早くなりますので、20代や30代で会社役員などの幹部になることも夢ではありません。
専門学校卒の人や高卒の人でも、実績を上げさえすれば多くの報酬が得られる点はベンチャー企業の大きなメリットです。
自身のアイデアが採用される可能性が高い
中でも、ベンチャー企業は、クリエイティブな仕事を希望する人にとってはメリットがあると言えるかもしれませんね。
デザインや広告宣伝といったクリエイティブな業界では、自分のアイデアを採用してもらうことが、仕事をする上でも1つの目標になってきます。
大手企業ではなかなか採用してもらえないような斬新なアイデアも、新しい企画を積極的に行っているベンチャー企業なら採用してもらえるかもしれません。
多くの社員が勤務する大手企業の場合は、アイデアを採用してもらう際の競争率も概して激しくなりますが、社員の数が少ないベンチャー企業なら、比較的スムーズに自分のアイデアが日の目を見る可能性がでてきます。
「学歴を見ないわけではない」
このように魅力が多いベンチャー企業に入社を希望する場合、まずはどういった人材が求められているのかをしっかりと把握することが必要になるでしょう。
学歴を軽視し過ぎるのはNG
たとえ応募条件に学歴が記載されていなくても、簡単に採用してもらえるだろう、と軽く考えてしまうのは禁物です。
ベンチャー企業では、最終学歴や卒業した学校などは必ずしも問われないことが多いですが、余り学歴を軽視し過ぎると期待外れの結果に終わることもないとは言えません。
学歴をチェックしている場合も
事実、ベンチャー企業の採用でも徐々に学歴を意識する傾向は見られるようになっています。
採用されている人の中には有名大学卒の人も少なくなく、学歴を応募条件にしていない企業でも、実際はどこの学校を卒業しているを採用担当者がチェックしている可能性があるわけです。
スキルやポテンシャルをチェックするために
応募の際に学歴が必要かどうかで迷ったら、採用担当者が学歴をどのように捉えているかを考えてみるといいかもしれません。
ベンチャー企業が大卒の人と専門学校卒の人をわけて採用しているのも、それぞれの学歴を持った人に異なるスキルやポテンシャルがあるからです。
採用する前の時点で、個人のスキルやポテンシャルをチェックすることは、経験を積んだ採用担当者にとっても実のところかなり難しいです。
履歴書やエントリーシートに記載されている内容だけで判断するのは、ベンチャー企業としても心もとないというのが本当のところでしょう。
そのようなときに1つの参考になるのが、学歴です。
学歴を見れば、その人がこれまでにどのような経験をしてきたのかがある程度把握できます。
専門学校と一般の大学のカリキュラムの違い、入学や卒業するときのプロセスなどに目を向ければ、その人物のスキルやポテンシャルをチェックできるわけです。
したがって、学歴を軽く考えてしまうのはベンチャー企業に応募する際にも避けたほうがいいでしょう。
「業務内容や経営状況などで判断」
応募条件に学歴が記載されていない場合は、どういった人材が求められているのかが、いまひとつわからないこともあります。
こういったときには、その会社の業務内容や経営状況、これまでに採用された人のタイプなどが参考になるかもしれません。
例えば、業界でも注目されているような成長株の企業では、今後会社の役に立ってくれるような、高学歴の社員を求めている可能性があります。
経営が軌道にのって業務を拡大するということになれば、実務的なスキルを持つ社員だけでは物足りないということになるわけです。
経営がある程度安定しているベンチャー企業の場合、すぐには役立ってくれなくても、将来的に会社にプラスになるような人材を求めていることも十分に考えられます。
数年かけて社員を育てられるゆとりがあれば、幹部候補になる大卒の人を積極的に採用したい、と考えるベンチャー企業も増えてきます。
また、業務を拡大中の企業や立ち上げたばかりの新しい企業などは、実務的なスキルを備えた社員もある程度確保しておく必要がでてくるでしょう。
会社をつつがなく運営していくためには、マネジメントを担当する社員だけでは少し不十分です。
実務的な業務をこなす社員が必要ですので、即戦力になる専門学校卒の人や高卒の人を募集する企業も出始めます。
大量採用などがスタートされている場合は、即戦力のある人材が求められている可能性が高いため、専門学校卒の人や高卒の人にとっては1つのチャンスになるかもしれません。
「最後に」
ベンチャー企業は、一般的に社員の人数が少ないのが特徴です。
社内の人脈などを通じて採用されている社員も多く、その会社によって社内のルールや雰囲気もさまざまです。
したがって、どういった学歴が必要になるかはケースバイケースといったところ。
例えば、社内に特定の大学の出身者が多い企業の場合は、その大学を出た応募者を積極的に採用する可能性が大きくなります。
学閥が採用、不採用に影響するケースは大手企業などでは以前から見られますが、ベンチャー企業の場合も実のところないとは言えません。
学歴がなくても採用される可能性があるかどうかは、応募する企業によっても変わってきますので、まずは、会社情報などを見てしっかりとその会社についての予備知識を得ておくのがいい方法です。
加えて、口コミ情報や会社の評判なども参考にすると、応募したい企業についての詳しい情報が得られるでしょう。