就活/業界調査 2018.10.11
大企業とベンチャー企業、どちらが成長できる?~それぞれのメリット・デメリットから考える~

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    「どのような企業に就職するべきか」

    これから就職活動を控えている、または、もうすでに活動を始めている学生にとって「どのような企業に就職するべきか」というのは永遠のテーマと言っても過言ではない大きなポイントです。

    社会の中で経済的に自立して生きていくためには、他にも自分で起業したり個人事業主として仕事を受け、腕一本で勝負するなどの手段があるでしょう。
    しかし、これらの生き方は「やりがい」「自由度」が高い反面、やはり安定性や組織に属するメリットを受けられないという問題点も孕んでいます。

    一つ言えるのは、企業への就職を考えているということはその時点である程度「自由」に関しては諦めて安定のほうをとっているということなのです。
    自由安定は両立が難しいものなので、この二つのバランスをどうとるかが就職先を選ぶうえでの目安になります。

    それだけでなく、転職などの際に頼れるのは自分だけですから、そういった事態に備えて「自分が成長できるのはどちらか」といった視点も必要です。

    もちろん、就職して企業に属したら以降全く自由がないかというと、そんなことはありません。
    その自由度は企業の大きさや歴史、成り立ちによって大きく左右されるものですから、そういった意味で「大企業に入るかベンチャー企業に行くか」を一つの判断基準にすると自分の理想の就職先が見えてきます。

    それぞれのタイプに一長一短がありますが、特徴について注意点とともに見ていきましょう。

     

     

    「大手企業に就職した場合のメリット」

    まず、大企業に就職した場合には世間的にもわかりやすいメリットが数多くあります。

     

    経済的な安定感

    大企業は内部留保も多く、財務の体質も強固ですから初任給も中小に比べれば高めで、賞与も多いでしょう。

    加えて、会社で保養所を各地に持っていたり病院を所有していたりするのでそれらを利用出来るなど福利厚生も充実しています。

    名の通った企業はいわゆる「世間受け」も良いため、親兄弟や親戚からも好意的に見られることもあるでしょう。

    さらに、この好意的な目線は金融機関からも注がれるため、大企業の社員はローンも審査が通りやすくさまざまな融資を受けやすいのです。企業年金も手厚いので、一生勤め上げるというモデルで考えた場合、経済的な安定感は抜群だと言えます。

     

    安心して勤められる

    また、大企業での働き方にもメリットはいくつも挙げられます。

    研修や教育制度が確立されており、高価な機材やレベルの高い講習によって中小では難しいような研修を受けられたりするため、「そこでしか身につかない」スキルを体得する機会が得られるのです。

    他にも、組織が大きく人員が豊富なので、病気や出産で休業するときにも代替がききやすく、無理に出勤を迫られるなどのことは起こりにくいでしょう。

    企業に余力があるので労働環境としても劣悪になりにくく、安心して勤めたいという方にはおすすめできます。

     

     

    「大手企業に就職した場合のデメリット」

    良いことばかり書いてきましたが、当然のように大企業にもデメリットは存在します。

     

    急激に給与を上げられない

    収入面で言えば、たしかに初任給は高めで賞与も出ないということはないでしょう。

    しかし、同時に大企業には人が多く、上の世代が大量にいるため若手社員の給与はそれほど急激に上げられません。
    年功序列の弊害が叫ばれるようになり、少しずつ変化はしているものの大企業はまだまだこの旧式なシステムで動いているところが大半です。

    個人としていくら成果を上げても「上の人間」に還元されるだけというフラストレーションを抱えるケースもあるでしょう。
    その上、勤めてから数年後には他社勤務の同世代に給与を抜かれてしまうという可能性も十分あります。

    安定はしていますが、自分の力で稼ぎだせる部分は少ないというのはマイナスポイントです。

     

    自分の成長という点は限定的

    働き方についても大企業のデメリットはありますし、むしろこちらの方が大きいと感じる方がほとんどでしょう。
    大企業では基本的に大きなプロジェクトは部署ごと、組織ごとに動くため、一部のトップ以外にはあまり決定権が与えられません。

    「このやり方はおかしいな」と感じても、「こうすれば良いのに」を思っても聞き入れてもらえないどころか口に出すことも出来ない(チームワークを乱すため)というのは日常茶飯事です。

    こういったことに我慢できる人材でないと不満を徐々に溜めこんでしまう可能性があります。
    普通なら関われないような大プロジェクトに携われる反面、言われたことをやるだけで自立して動く能力は養われにくいのが難点です。

    自分の成長という意味ではとても限定的だと言えます。

     

    ルールが固定化されている

    他にも、大企業は企業内でさまざまなルールが固定化していることが多いため(事務手続きや申し送り、その他の業務など)、そこに特化して適応してしまうといざ転職となったときに他の企業になじみにくいということもマイナスポイントです。

    企業体力に余裕があるだけに、いわゆる「社内政治」に奔走したほうが効率的に出世できてしまうのも大企業ならではの悪弊でしょう。

    余力のない中小企業は売り上げのために一致団結せざるを得ませんが、大きな会社ほど外部を見ずに社内で上役に気に入られるだけの人間が役職を得てしまう場合があります。

    組織である以上、人間関係はもちろん大切ですが、それだけがメインになってしまうことに違和感を覚える方にはあまり向いていない社風のところが多いでしょう。

     

    「外資系の大企業は別物」

    ちなみに、「大企業」であっても日本に昔からある会社海外に本社を置く「外資系」全くの別物だと考えて差し支えありません。

    外資系の場合は大企業ながら非常に個人主義の風潮が強く、成果主義をとっているところがほとんどです。

    金融系の大手であれば、入社一年目で数千万円の給与ということも珍しくはありません。
    その代わりに激務でもあり、成果が挙げられなければ国内企業と比べてあっさりと首を切られることもあります。
    どちらかといえば業務委託の個人事業主に近い立ち位置だと考えておきましょう。

    また、IT系にいくつか存在しますが、ベンチャー的な成り立ちでありながら時価総額が巨大で上場もしていない、いわゆる「ユニコーン企業」については性格が特殊なため、大企業という枠組みでは捉えないほうが無難です。

    就職を希望する場合は必ずその企業についてピンポイントで情報収集を行いましょう。

     

     

    「ベンチャー企業に就職した場合のデメリット」

    では、大企業ではなく、ベンチャーについてはどのような特徴があるのでしょうか。

     

    初任給が低くなりがち

    給与は企業によってまちまちですが、新しい会社であれば初任給はどうしても安くなりがちです。
    さらに、賞与についても出るという保証はなかなか難しいでしょう。

    大企業で通ったはずのローンも、金融機関側が「不安な勤務先だ」と感じれば通らないこともあります。

    手取りの額ではさほど変わらなくても、安定感という点ではどうしても引けをとることになるのです。
    福利厚生や企業年金についても同様のことが言えます。

     

    保護はされていない

    働き方も、大企業に比べると研修よりは実務で覚えるという雰囲気が強く、比較的早期に実際の業務にあたることもあります。

    そのため、最初は非常に負担が大きかったり、仕事の効率が悪くて長時間労働になったりといったことになりやすいでしょう。
    人手不足も起こりやすく、希望通りの休みがとれるとも限りません。

    大企業に比べれば楽であったり保護されていたりするとは言えない環境です。

     

     

    「ベンチャー企業に就職した場合のメリット」

    しかし、ベンチャーに就職する場合にはメリットもありますし、何よりこれらのデメリットがそのまま自分の成長にもつながります。

     

    昇進や昇給のスピードが早い

    例えば、初任給は安くても、組織の上層部の人数は少ないため成果を上げていれば昇進や昇給のスピードも大企業よりずっと早くなります。

    なおかつ、すぐに実務を任されるなど、大きなチームではなく個人として動くことが多いため大企業にありがちな「なあなあ」で済ませることにならず、常にシビアに仕事に向かう姿勢が身につくでしょう。
    これは、転職時でも独立時でも非常に重要なことですので、自分の成長を重視している学生にとっては大きなメリットです。

     

    経営者と距離が近い

    その上、ベンチャーは大抵経営者が多くの株式を持っています。
    つまり、決定権を一手に持っているわけで、そういった人がオフィスのすぐ近くにいて声をかけられる環境にあるのです。

    自分の提案や構想をそうしたトップに伝える機会は大企業ではなかなか得られませんが、ベンチャーであればいくらでもチャンスはあります。

    提案が通ればすぐにプロジェクトが動きますし、重要な部分を任されることにもなるでしょう。
    それを成功させれば実績として認知されますし、経営者に認められれば将来の幹部として、労働者より経営者に近い立ち位置で仕事をすることも可能です。

    自分の力でポジションを獲得していきたい方にとっては、組織が硬直化した大企業より働きやすい環境だと言えます。

    IT系などは個人のスキルも重視されるため、常にアンテナを張って自分を高める雰囲気が醸成されていますからそういった意味でも自分を磨くことができるでしょう。

     

     

     

    「最後に」

    このように見ていくと、「安定感を求め、ずっと同じところに勤めたいなら大企業」「自分の力でキャリアを作っていきたい、転職や独立にも対応する力を身につけたいならベンチャー」というように向き不向きがわかってきます。

    目先の給与や世間体だけにとらわれず、自分の性質や求める収入、家庭の状況などを踏まえてこれらのポイントを押さえていくことが就職先選びではとても大切です。

     

    大手なら安定という考え方は正しくない

    注意点として、「大企業なら安定」という風潮が少しずつ揺らいでいることは頭に入れておきましょう。

    AI(人工知能)の出現によって徐々に事務作業や単純な業務は機械化が進みつつありますし、それ以前からも事務などはアウトソーシングや契約社員、派遣社員で賄うということが大企業でも行われています。

    年功序列だけでなく、終身雇用というモデルも崩壊しつつある時代にさしかかっているため、もっとも大切なのは自分に投資することであり、どこでも仕事をしていける力を身に付けることです。

    表面的な条件では大企業に劣ることもあるベンチャーですが、自分を成長させるという意味ではとても魅力がある就職先ですので、この辺りも踏まえて就職活動を行っていきましょう。

     

     


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