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企業の利益を上げるための仕組みを提案するコンサルタント業界ですが、主軸とするものは企業でそれぞれ異なります。今回はコンサルタントに転職したい人が知っておきたい基本的な仕事の流れと、身につけておきたいスキルなどについてご紹介します。
コンサルタント業界とは
コンサルタントの仕事は企業や各団体の経営で抱える悩みや課題に対して、さまざまな解決策を見出し支援を行います。コンサルタントにはIT系や戦略系に経営系など、さまざまな種類があり、経営全体をみるものから、特定の分野に特化したものなど業務内容は多岐に渡ります。
コンサルタント業界の市場について
多くの分野でのIT化の普及により、企業の課題は複雑化しています。そのためコンサルタント業界の市場は年々成長しており、今度も期待されている業界です。
業界全体の市場
IDC Japanのデータによると、新型コロナウイルス禍以前の2018年の同市場規模は、前年比6.4%増の7,659億円となり、DX支援に関わるビジネスとITの両コンサルティング市場が伸びると予想されています。ビッグデータやクラウドなどのデジタル案件の需要も増え、徐々に拡大していることから、コロナウィルス後もこの領域の需要がより伸びていると想定されています。
転職する場合の市場動向
新型コロナウイルスの影響でリモートワークが増えてきたことからネットワークの再構築やサイバーセキュリティ関連などのニーズが高いです。デジタル領域のコンサル需要の高まりもあり、即戦力となるシニアコンサルタントレベル専門性の高さが求められています。
コンサルタント未経験であっても、さまざまな専門性を求める傾向にあるため、エンジニアやwebマーケティング、財務に経営企画などの異業種からの転職も増えています。

コンサルティングファームの分類
コンサルティングファームには多種多様にあり、戦略、IT、シンクタンク、会計、HRなどのジャンルにわかれており、提供しているサービスには違いがあります。
戦略
多くの戦略コンサルタント企業はグローバルな展開をしており、大手企業や団体の経営層に対して中長期の戦略立案や新規事業立案からM&A戦略まで業務内容は多岐に渡ります。人事や財務などを含んだ経営戦略のコンサルティングを行うこともあるなど専門性はさまざまです。
IT
ITコンサルタントは、企業の経営課題をITの技術を活用して解決していく仕事です。現在導入しているシステムの見直しや、ニーズに合った新システムの導入などを提案し業務の効率化をうながします。常に最新のIT技術や、さまさまな業界の動向を知っておくなど幅広い知識を必要とする仕事です。
シンクタンク
銀行や証券会社、事業会社などを母体とし、経済調査や官公庁向けのリサーチなど幅広い分野専門家を集め調査や研究、分析等を行います。その高度な研究結果を基に業務の改善や経営方針の提案を行いますが、行政機関でも結果を活用するほど信頼性が高いです。
会計
会計コンサルタントは、企業の財務や会計に関するコンサルティングをメインに行う責任も大きい仕事です。業務改善をはじめとするコスト削減から資金調達に投資戦略立案、そしてM&Aに関することまで幅広くアドバイスを行います。
HR
HRとは「Human Resources」の略で、主に人材育成や労務管理など組織や人事に関するコンサルティングを行う仕事です。人事制度構築に関する高いスキルを持ち、離職率低減やスペシャリスト育成制度、M&A後の組織統合人事制度などの人材育成などを行います。
注目のコンサルタント企業
昨今はコンサルティングだけではなく、ソリューションの提供まで実施する企業がふえています。次に老舗から新興までの注目したいコンサルタント企業についてご紹介します。
マッキンゼー・アンド・カンパニー
アメリカに本社をおくマッキンゼー・アンド・カンパニーは、1926年にシカゴ大学の経営学教授だったジェームズ・O・マッキンゼーによって創設され、世界で初めて科学的で論理的な問題解決の方法論を確立しました。
日本支社は1971年に開設され、現在世界60カ国に100以上もの支店を持っている、歴史ある世界No.1コンサルティングファームです。
BCGデジタルベンチャーズ
BCG傘下として、BCGデジタルベンチャーズは2014年ロサンゼルスに設立。2016年には世界で6番目の拠点を東京に設立しました。デジタルシフトや新規事業開発の立ち上げに特化しており幅広いビジネス展開をサポートしています。
各分野のエキスパートが在籍してるので、戦略から投資までトータルサポートも可能なコンサルティングファームです。
株式会社Relic
株式会社Relicは、2015年東京に設立。新規事業開発や、イノベーション創出を得意とする新興コンサルティング企業です。あらゆる領域に強みを持っており、デザイナーやエンジニアなどさまざまな人材が在籍しているため、新規事業開発も企画から実装まで一貫してサポートすることができます。
基本的な仕事内容と流れ
企業から依頼が受け、抱えている問題等をヒアリングして洗い出しを行います。その後ヒアリング内容を基に分析を行い、細かく細分化をして問題を探り、改善内容の優先順位を決めていきます。
分析をした結果を踏まえ、クライアントにスケジュールや費用など具体的な改善内容を提案して、問題解決をするまでがコンサルタントの仕事内容と基本的な流れです。
<未経験でITコンサルタントになるためのポイントと転職成功の秘訣>
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必要なスキルについて
コンサルタントは多角的に物事を判断し改善案を提案して企業の悩みを解決に導きます。
次にコンサルタント業界で働く上で必要なスキルについて見ていきましょう。
論理的思考力
コンサルタントは、クライアントへの説明やトラブル発生時、またはプレゼンの際など、あらゆる場面において物事を因果関係に基づいて考えなければなりません。話をする際は目的を明確にして結論から話たり、自分の中では当たり前なことも順を追って丁寧にわかりやすく話したりなど、周囲の状況や環境を踏まえて物事を考える必要があります。
普段から思い込みを捨て事実に基づいて客観的に考えるクセをつけるなど、日常的に論理思考力を鍛えておきましょう。
ヒアリング力と提案力
コンサルタントの仕事はクライアントの話を聞くことから始まります。今抱えている問題点などを正しく聞き出すことができなければ、表面的なコンサルティングになってしまい、本当の解決にはなりません。クライアントの話に真摯に向き合うことは信頼を得ることにも繋がります。
ヒアリングをしっかり行った後は、どうすれば問題が解決をするのか常に経営者目線で考えていかなければなりません。
コミュニケーション能力
クライアントととのやり取りやプロジェクトチームとの意見交換など、コミュニケーション能力はさまざまなシーンで必要なスキルです。コンサルタントは相手からの信頼を得ていなければ根本的な解決ができないリスクが高くなります。
挨拶や話し方などの第一印象をよくするのはもちろんですが、親近感を持って相手の話に共感をし、そこから真意を見抜いて問題を解決に導くこともコミュニケーションが円滑でないとできません。相手を見て、少し身を乗り出し適度な相槌で話を聞くなど、話やすい雰囲気をつくるように心がけましょう。
キャリアパスの設計
コンサルタントは各業界において経営のプロフェッショナルです。コンサルタントのキャリアパスはさらにスキルを高めて専門性を極めるか、起業をするか、事業会社への転職の3つの選択になるでしょう。
キャリアパスを設計に大切なのはしっかりとした自己分析です。自分の強みは何か、身につけるべきスキルは何かなど、キャリアや培ってきた経験などを深掘りしていくことで、進むべき仕事が見えてきます。
意外と自分のことを深く知ることは難しいものです。そんなときのおすすめなのがエージェントへの相談です。プロの目線から、自分では気づかなかった強みやコンサルタント業界についての情報や転職するためのアドバイスなどを知ることができます。







