就活/企業調査 2018.10.11
ベンチャー企業の初任給は高いけど、その後は?~大企業の初任給と比較~

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    企業選びにおいて、その企業の初任給がいくらであるのかというのを重要なポイントとしてチェックする人も多いでしょう。

    給料というのは仕事に対する対価であるため、自分の頑張りや努力を評価してもらえる額をもらいたいですよね。

    「新卒の初任給」

    日本経済団体連合会の発表によると、2017年3月卒業の新卒の初任給の平均は 事務系で212,873円技術系で230,214円 でした。

    これを企業の規模別に見てみると、従業員が3,000人以上の大企業では技術系で235,374円と高く従業員の数が少なくなるごとに初任給の金額が下がります。

     

    ベンチャー企業の初任給

    しかしながら、企業としての規模は小さいながらもベンチャー企業であれば高い初任給がもらえるという結果も出ています。

    中でも、DeNAは387,000円グリーでは350,000円大企業の平均に10万円もの差をつけた初任給が支払われているのです。

     

    ベンチャー企業が初任給を高く設定しているのには訳があります。
    ベンチャー企業というのは少数精鋭型ですので、飛びぬけて優秀な人材を求めています
    そのため、初任給を高く設定し、選りすぐりの人材を確保したいと考えているのです。

    また、設立後間もないベンチャー企業の場合には名前が知られていませんので、初任給を高く設定し「うちではこれだけ稼げる」ことアピールすることで就活生の目に留まる工夫をしています。

     

    「3年目での平均年収」

    ただ、ベンチャー企業の平均年収は3年目で大企業の平均年収を下回るという結果もあります。

    これは、大企業は長く勤めれば勤めるほど年収が上がるのに対し、ベンチャー企業では結果を出せば出すほど年収が上がるという仕組みの違いにあると言えるでしょう。

    ベンチャー企業で結果を出さないことには、大企業との年収には大きな差が出てしまうのです。

     

    ベンチャー企業で高収入を獲得するには

    しかしながら、ベンチャー企業でも高年収を獲得することはできます。

    ベンチャー企業で若くして出世すると結果として年収は高くなります。
    ベンチャー企業の多くはコミッション制(歩合制)が採用されていますので、頑張れば頑張るほど評価されるという仕組みです。

    そのため、とにかく稼ぎたいと考える場合にはいかにコミッションを上げるのかという点に注目して働くのがいいでしょう。

     

    ベンチャー企業での出世

    また、年功序列型の大企業で課長になろうと思うと30代後半から40代が一般的です。
    そこから部長のポジションを手に入れるのはほんの一握りであり、課長のまま定年を迎えるという人も多くみられます。

    その点ベンチャー企業であれば20代で部長になるという可能性も十分に考えられるのです。

    ベンチャー企業で出世をすると、取締役の年収は平均して1,670万円出ると言われています。
    高いところでは取締役の年収が5000万円を超えるというベンチャー企業もあり、取締役にまで出世するとかなりの年収がもらえるでしょう。

    ポジションが上がれば上がるほど年収が高くなるベンチャー企業は非常に多く、執行役員で1,000万円~1,500万円の年収が期待できます。

    事業部長クラスで800万円~1,000万円マネージャーでは600万円〜800万円が一般的ですので、ベンチャー企業で出世をすると大企業にも負けないくらいの年収がもらえるのです。

     

    「ベンチャー企業で働くこと」

    刺激的な仕事

    頑張りが年収として評価されるベンチャー企業では、刺激的な仕事を任されることも多いため、仕事としてのやりがいも十分に感じられます。

    これまであるビジネスモデルをひっくり返すような仕事や、斬新なアイディアで新しい事業を立ち上げるといった大企業では経験できないような仕事を任されることもあります。

    大企業で働くと20代では任されないようなプロジェクトも、ベンチャー企業であればリーダーとして活躍することもできるのです。

     

    早い段階での昇進も

    ベンチャー企業では年功序列型で仕事をせず、仕事の仕方や成果によって評価が決まります。

    そういった理由から、若い人や勤務年数が短い人であっても仕事が評価されると、大きな責任を伴う仕事を任されるようになると言えるでしょう。

    入社後の最低限の研修が終わると、即戦力として活躍が可能ですので、実力次第では早い段階での昇進も夢ではありません。

     

    後に大企業になる可能性も

    ただ、就活をしている人の中には、終身雇用を目的とし、安定して長く働ける会社への就職を希望している人も多いでしょう。
    ベンチャー企業は規模が小さく新しい会社が多いため、いつか倒産してしまうのではないかと心配をする人もみられます。

    ベンチャーの「ベンチャー」には「冒険的な」という意味があり、常に冒険する姿勢をもち、大企業ではできないことに挑戦する企業がベンチャー企業です。
    ただし、ベンチャー企業に明確な定義はありません。

    企業の規模は小さくても中小企業とは異なります。
    中小企業というのは「中小企業法」範疇にある企業のことで、資本額や従業員数によって決められています。その枠に収まらないベンチャー企業は、急成長し大企業になることもありますので、新卒で採用されたときにはベンチャー企業でも後に大企業になるということも十分に期待できます。

     

    経営陣と近い

    その上、少数精鋭派で仕事をしているベンチャー企業では会社を立ち上げた経営陣と近い距離で仕事ができるといった特徴もあります。

    経営陣と近いことで、自分の意見が直届く環境であり、意見が反映されやすいとも言えるでしょう。
    その他にも、経営陣から理想や理念などを直接学ぶことができます。

    起業に関する話や、会社の経営といった刺激的な内容を直接学べますので、将来独立したいと考える人にもぴったりの企業です。

     

    新しいものを創造できる

    これまでの企業とは違い、新しいものを創り出すという考え方のもとに設立されたベンチャー企業では、これまでの仕事を継続しなければいけない環境や守るべき伝統もありません。

    新しいものを創造し、革新することで世の中を変えていくというエネルギーに溢れた仕事ができます。

    その一方で、仕事に関するマニュアルなどが用意されていませんので、仕事の仕方や内容も自分自身で考えて作り出す必要があります。

    また、上司などについていけば仕事が何とかこなせるといった環境にもありませんので、常に自分で立つという責任も必要です。

    しかし、上司からの許可が下りずに企画を断念しないといけないことはなく、有用なアイディアは経験を問わずにいかされる環境でもあります。

    やりたいと思ったことをどんどん進められる環境であり、活躍するチャンスも多いと言えるでしょう。

     

    ベンチャー企業に向いている人

    ところが、ベンチャー企業で働くとやるべきことが非常に多いと言えます。

    ベンチャー企業では従業員の人数が少ないため、1人当たりに求められる仕事量が増えるのです。

    大企業では「人事部」「総務部」などに分かれている仕事であっても、ベンチャー企業では「人事総務」とまとめられ、同時にたくさんの仕事をこなす必要があります。

    仕事量に対して十分な人材が確保されていないため、会社に缶詰めになって働くこともあるでしょう。

    一人の社員が受け持つ仕事の領域が明確にされていないことも多く、会社の総力をあげて一つの案件に取り組む会社もあります。
    それゆえ、ベンチャー企業ではマルチタスクをこなす覚悟も必要です。

    けれども、ベンチャー企業でマルチタスクをこなしたからこそ身につくスキルというものもあるといえるでしょう。
    責任の重い仕事を任され、たくさんの量の仕事をこなしているためにベンチャー企業の初任給は高いのだということも覚えておく必要があります。

    そんなベンチャー企業への就職にぴったりのタイプというのは、マニュアルを守るより自身でマニュアルを作りたいタイプの人です。

    与えられた仕事をコツコツとこなすより、思いついた仕事を実行するためにやり方を考える作業を得意としている人が向いています。
    常にアイディアが豊富で、新しいアイディアを形にしたいと考えている人にもベンチャー起業にはぴったりであると言えるでしょう。

    仕事自体を創造する必要がありますので、自ら進んで仕事を生み出せる人仕事にやりがいを求める人におすすめです。

     

    ベンチャー企業で評価されるためには

    ベンチャー企業で評価をされるためには「成果」を出すことが求められます。

    新入社員であっても中途採用や社会人を数年経験した人と互角に仕事をした中での成果を求められますので、それなりのスキルが必要です。

    社会経験のない新卒がそのスキルを身につけるためにはストイックに仕事に取組み、仕事以外の場でも常に勉強し続けなければいけません。

    そうするなかで成果を出すと、ベンチャー企業であっても3年目以降に大企業よりも高い年収を得られるようになるでしょう。

     

    高い年収を狙うためには

    いずれにしても就活では自分がやりたいことがその企業でできるかという点に注目することが大切です。

    ベンチャー企業にもさまざまな企業があります。

    単純に「ベンチャー企業に就職したい」と考えているだけでは自分の思う仕事ができないと感じることもあるでしょう。
    ゲームが好きならゲーム系のベンチャー企業ITを得意としているのならIT系のベンチャー企業など自分のやりたいことをもう一度洗い出してどんな仕事をしたいのかを考えることも大切です。

    そうすることで自信が評価され、高い年収が狙えるようになると言えます。

    自己分析についてのコラムはコチラ

     

    学歴が重視されない

    それに加えてベンチャー企業への就職では、大企業に求められる学歴が重要視されてないといったメリットもあります。

    ベンチャー企業では「市場価値の高い人間」が求められますので、学歴がそれほど重要ではないのです。

    なぜならば、専門的な知識を必要とするIT業界などでは人材育成に時間をかけることができません
    もし、システムを開発するエンジニアを新人からある程度のレベルに育てるのには3~5年程度はかかるでしょう。

    ベンチャー企業は少人数で会社を動かしているため、常に即戦力が求められていますので学歴よりもエンジニアとしての経験が求められます。

    それゆえ、ダブルスクールなどでエンジニアを勉強した学生が高学歴の学生よりもベンチャー企業の内定を勝ち取ることも多いと言えるのです。

    それでも将来的な成長を見据えてベンチャー企業への就職を希望している高学歴の学生も多くみられます。
    そのような高学歴の人材と肩を並べて仕事ができるというのもベンチャー企業の魅力です。

     

    「最後に」

    このようにベンチャー企業に就職すると、初任給が高いといったメリットがあり、3年目以降でも頑張り次第で高い年収の維持が可能です。

    組織に巻かれることなく、自分のアイディアで時代を切り開く仕事であるベンチャー企業は、社会を変えていける企業であると言えるでしょう。

    斬新なアイディアとチャレンジし続ける姿勢に自信があり、やりがいを持って仕事がしたいという人は、ベンチャー企業への就職を考えてみるのをおすすめします。

     

     

     


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