就活/ブログ 2023.05.15
【新卒の配属部署】希望部署に配属されない本当の理由

目次 [非表示]

    新卒の方が入社して一番気になるのは、配属先の部署でしょう。希望部署に配属されれば嬉しいでしょうが、まるで違う部署に配属された場合はショックを受けることも考えられます。しかし、配属には必ず会社の意向があります。
    そこで今回は、希望部署に配属されない理由と、どうしても希望部署に行きたい場合、どうすればいいのかについて説明します。

    新人の配属部署の決め方

    なかなか希望が通らない部署配属

    多くの会社が新人の配属先について、新入社員研修が終わるころに希望を取ります。一般的に第3希望ぐらいまで聞く場合が多いのではないでしょうか。この希望調査を踏まえて配属を決めますが、このとき誰が新人の配属先を決めるかは会社によって異なります。人事が主導する場合もあれば、各部署の代表者が取り合いをすることもありますし、ワンマン経営の場合、社長の鶴の一声で決まってしまうこともあります。

    そして、多くの場合、新人の希望通りにはなりません。会社にとっては、各部署への最適な人員配置の方が優先します。
    多くの場合、部署ごとに希望する人数が多かったり少なかったりするので、会社の考えている人員配置と新人の希望は完全には一致しません。必ず希望が通らない新人が出てきます。

    重視されるのは人員配置とキャリアパスの視点

    また、会社は新人をキャリアパスという長い目で見ています。キャリアパスとは、新人をこれからどういう方向で育て、どういうスキルや職種を経験させていくかという行程のことをいいます。これも会社ごとに考え方が異なり、基本的に全員をゼネラリストに育てる会社もあれば、ゼネラリストとスペシャリストにわけて育てる会社もあります。
    いずれにしても、5年、10年、20年といった長い区切りで考えるため、最初の配属は希望に合わなくても問題ないと考える人も多いです。

    たとえば、ゼネラリストに育てるのであれば、最終的には希望部署も含めて会社のほとんどの部署を経験させることになります。この場合、どこから始めても最終的には同じですから、希望と合わなくても問題ないと考えてもおかしくありません。
    このように、希望部署に配属されないのは、その人に問題があるのではなくて、会社全体の人員配置や社員のキャリアパス形成のためです

    適性がある部署でスタートする大切さ

    新人の配属を考えるときに、希望は参考にしますが、それ以上に「適性」を重視します

    ある会社が2012年に行った調査では企業が配属を決めるときに重要視するのは、適性が36%、本人希望が25%、専門性が22%、学生時代の経験が9%という結果がでています。
    多くの会社が新入社員研修後に配属を決めるのも、採用試験や面接で分からない部分を見極めるためです。

    希望に沿った部署に入れても適性がなければ、本人が思っているような働きができず、やる気を失ってしまう可能性があります。適性がある部署で仕事に早くなじめる方が、その後の会社での生活にメリットがあると考えているので、希望より適性を重視するのです

    新人の受け取り方

    会社の「わかってくれるだろう」が説明不足につながっている!?

    会社の新人配属における意図と新人の希望とに差ができ、新人が不満を持つ状態が起こっているとき、問題として考えられるのは、会社側が「働いていればわかってくるから」と、会社の意向を必ずしも新人に説明しないことでしょう。2021年の時点で人事を決定できる立場にいる人は40代くらいでしょうから、その人たちの新人時代は2000年前後ということになります。

    ちょうど終身雇用制度が崩壊し始め、キャリアパスを企業が意識し始めたころです。つまり、キャリアパスの説明を新人のときに受けていない可能性が高い人たちです。したがって、新人にわざわざ説明しなくてもわかってくれると思っている可能性も高いと考えられます

    第一希望以外は「負け」になっていないか?

    新人の側からすると、第一希望以外はあまり熟考しないのではないでしょうか。

    「営業で頑張りたい」という人は営業職を第1希望にして、あとは営業に関わりそうな部署を希望に挙げるのでしょうが、いくら会社が研修で説明していても、各部署の細かい業務はわかりませんから、感覚的に決めている場合が多いでしょう。
    そのため、希望部署以外に配属されると「こんな部署に興味ないのに」と不満を持ったり、「会社は自分より彼ら(自分の希望部署に入った新人)に期待しているのか」と落ち込んでしまうこともありえます。

    こういった新人の受け取り方を会社はもっと注意し、会社側の意図を新人に伝えるべきだと言えるでしょう

    希望部署にいけなかった理由は上司に確かめよう

    希望部署に行けなかった理由を知りたい場合には上司に確かめれば、会社にキャリアパスが存在し、人材育成についてこんな風に考えていると教えてくれるはずです。なぜなら、希望部署に配属させなかった理由は別に隠しているわけではなく、そのうちわかってくるからと考え、わざわざ説明していないだけだからです。

    本当は、新人の配属についての考え方やキャリアパスについては会社が新入社員研修で教えるのが一番よいといえるでしょう。実際最近はそういう会社も増えています。

    ベンチャー企業などはそもそも希望を聞いたりしないかもしれません。とにかくやれという状況が多いです。いずれにしても、上司と話をすれば、会社がどうして自分にその部署への配属を決めたかは教えてもらえます。それに納得できたなら、その部署で頑張りましょう。

    どうしても希望部署にいきたければアクションを

    希望部署にこだわる場合の効果的な作戦とは?

    キャリアパスや適性について説明されても、「やはり自分はこの部署で働きたい」と考える人もいるでしょう。その場合「どうしてもこの部署で働きたい」とアピールするのは得策ではありません。会社の人員配置は新人が考えるより深い視点で考えられており、それに反対しても、わがままをいっているとしか取られないからです。

    むしろ、希望部署にいる同期の友人や、先輩とコミュニケーションを取りましょう。相手の部門担当者への直談判はやらない方がいいです。
    そして、現在の部署に不満があるのではなく、こちらの部署で働く方が自分にもこの部署にもメリットがあるという話をしましょう。もちろん具体的な話です。自分が営業部門に行きたいのなら、「会社は適性を感じてくれなかったみたいだけど、自分は学生時代に○○のアルバイトでトップセールスを挙げたことがあります」のように、実績があればそれをアピールしましょう。

    多少大げさにいうのはよいですが、ありもしない実績をいうのは駄目です。その部署に異動できた後のことも考えて、自分ができる範囲の話をしましょう。

    実績がなくても興味と熱意を示そう

    実績がなければ、なるべくその部署の仕事の話を聞きましょう。自分の仕事に人から興味を持たれるのがいやだという人は少ないです。
    世間話でよいですから、その部署の人とまめに話をしましょう。ただし、自分の部署の人をないがしろにしてはいけません。

    相手が自分のことを認めてくれれば、その話を上司に伝えてくれるでしょう。どんな上司でも、自分の部署に熱意がある人間にはきてほしいと思うはずです。
    どこかのタイミングで自分の部署への転換を申し出てくれる可能性は十分あります

    今の仕事に全力を尽くした上でのアピールを

    大事なのは、不満ではなく希望を伝える、今の部署の仕事をおろそかにしない、自分の上司とはきちんと話をする、相手の上司と直接交渉はできるだけしないという点でしょうか
    不満をいえばわがままですが、希望をいうのは熱意です。今の仕事をきちんとしていれば、他の部署にいきたいといっても、わがままとはいわれないでしょう。
    もっとも、あまり優秀だと上司が離したがらないかもしれません。

    自分の上司は自分を育てる立場にいますから、なぜその部署にいきたいのかをきちんと伝えておいた方がよいです。「こいつがそんなにいきたいなら」と希望部署の責任者と話をしてくれるかもしれません。
    多くの場合、上司は部下が自分を通さないで、他部署の上司に異動を訴えるのによい印象を持ちません。希望部署の上司と直接交渉するのは最後の手段にしましょう。

    最初の配属は長いキャリアパスの一歩目

    今回は、新人が希望部署に配属されない場合の理由とその背景、そして、希望部署にどうしても入りたい場合の方法について考えてきました。
    改めてポイントを整理しておきましょう。

    新人の配属について知っておきたいポイント

    新人配属で重視されるのは適性・キャリアパス・人員配置

    希望部署に行けなかった理由を上司に聞くのもよい

    どうしても希望部署にこだわるならアピールを

    今与えられた仕事をしっかりこなすことがアピールの前提

    不満はわがまま・希望は熱意

     

    配属は会社が新人のことを考えておこないます。そして長いキャリアパスの最初の一歩目にすぎません。そもそも実際に働いてみないと仕事の面白さはわからないものです。
    まずは与えられた仕事をこなしてみてはいかがでしょうか。それでも希望部署にいきたいのなら、今与えられている仕事をしっかりとやりながら、周りの人が共感できるアプローチをとりましょう。

    新着イベント
    この記事に関連した記事
    あなたにおススメの記事
    2026年3月卒業予定の方
    2025年3月卒業予定の方