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就職活動中の大学生の中には、満足の行く就職活動ができないなどの理由で、就活留年を考えている人もいるでしょう。しかし、就活留年をするとどんなデメリットがあるのかわからず不安に思っている人もいます。そこで、今回は就活留年のデメリットについて、詳しく解説していきます。
就活留年とは
就活留年とは、希望する企業に就職できなかったり内定が一つもない場合などに、卒業せずに就活を続けることです。
似ている言葉で就職浪人という言葉がありますが、就活留年と就職浪人では、意味が違います。
学校に在籍しながら就職活動を続ける就活留年とは違い、就職浪人は、卒業しても就職先が見つからず就活を続けている人のことを指します。
では、就活留年には、具体的にどんなデメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。
考えられるのは以下の3つの側面でのデメリットです。
金銭面でのデメリット
一年分の学費・生活費・就活費を確保できるか
大学を留年した場合には、1年分の学費を余分に払わなければならなくなります。奨学金の貸与も停止してしまう場合があり、全て自分で負担する必要があります。更に、生活面でも、学校に行きながら家賃や食費などを稼ぐ必要があるため、家族などから援助がない場合には大変になってしまうことも考えられます。
ただし、卒業単位を既に取得している場合には、就職活動以外ではそこまで学校に行く必要がないという場合もあります。その期間を利用して、生活費を稼ごうと考えている人もいますが、授業がないとしても就職活動は忙しいためアルバイトに充てる時間が限られてしまうことも考えられます。その限られた時間の中で、学費と生活費を稼ぐことは難しいでしょう。
そのため、もし就活留年を考えているのであれば、学費や生活費などを援助してもらえるように家族などに相談してみることをおすすめします。しかし、1年の生活費、学費は決して安い金額ではないため、明確な留年理由がなければ、家族を説得することができない場合も考えられます。
大学生活でのデメリット
同級生が卒業し一つ下の学年と生活
同級生の多くが卒業してしまい、今まで一緒に過ごしてきた友達がいなくなってしまうことも考えられます。そのため、一緒にお昼を食べる友達、授業を受ける友達がなかなか見つからず、孤独感や疎外感を感じてしまうこともあるでしょう。
また、周りがほとんど卒業している中で、自分だけ留年しているということに対して、「次は失敗できない」などの焦りが出てきてしまい、過度なプレッシャーを感じてしまうことも少なくありません。そうなってしまうと、留年しても精神的に持たずに退学してしまうということにもなりかねません。
留年をする場合には自分の軸をしっかり持って、ブレずに生活するということが大切になってきます。
就活仲間を新たに見つけられるか
就活をする際にもデメリットがあります。それは就活仲間を見つけるのが難しいことです。留年により一つ下の学年と一緒に就活をすることになり、就活仲間が中々見つからないという可能性もあります。特に、後輩付き合いが苦手な人にとっては大きなデメリットになります。
就活仲間がいなくても一人で頑張ればいいという人もいますが、就活をするにあたって、就活仲間はとても大事な存在になります。企業の情報交換や面接対策などを一緒にできる仲間がいない場合には、情報を集めるという面で、不利になってしまうことが考えられます。
それだけでなく、就活というのはとても気力がいります。エントリーシートを書いたり、面接に行ったりと精神的な負担も比較的大きくなってきます。そのため、一緒に励まし合える友達がいるのといないのでは、大きな差が出てしまうこともあります。
就活留年をする場合には、自分から声をかけて就活仲間を見つけるということが大事です。そうすれば、就活だけでなく新しい友達も増えるため、孤独感や疎外感を抱くことも少なくなるでしょう。
就活でのデメリット
就活留年することで就活一年目より不利に!?
就活留年の捉え方は、企業によって異なります。企業によっては就活留年にマイナスイメージを抱く企業もあるのです。そのため、就活一年目の学生と比べると不利になってしまうことも考えられます。
更に、面接の際に、就活1年目の学生よりは就活留年をしている学生の方が厳しい目で見られるということもあります。それは、就活留年をしている学生であれば、一度は就活を経験しているため、できて当たり前という目で見られてしまうからです。そのため、就活留年をした人と、就活1年目の能力が同じぐらいだと企業が判断した場合、就活1年目の学生が有利になってしまうこともあるのです。
納得のいく「留年した理由」を語る必要あり
面接では、留年をした理由を聞かれることもあるため、企業側が納得できるような理由を説明できるようにしておくことが大切になってきます。
安易な理由を述べてしまうと、企業によってはマイナス評価とされてしまうこともあります。
また、頭の中では様々な思いがあっても、面接で堂々と語れなければ、企業側に留年を納得させることはできません。
就活留年した年に就職できない可能性も
就活留年をしたからといって、次の年で必ず就職できるとは限りません。
就職留年した年に決めたい、というプレッシャーと、なかなかうまくいかない焦りは精神面でかなり厳しい負担となる場合があります。
就活留年をするにあたっては、就活留年をどこまで続けるかの線引きと、決まらなかった時のやり方(就職浪人・正社員以外の雇用など)を検討しておくことが必須となるでしょう。
挽回には目的意識と自分の強みを明確に
上記のような、現役就活生にはない不利な状況を挽回するためには、就活留年して活動することの目的意識の再確認が必要です。
自分はなぜ留年をするのか、どの企業・業種に就職したいのかということを改めて明確にしておくことが大事になってきます。
また、その目的意識は、企業側に自分の言葉でわかりやすく伝えられるようにしておく必要があります。
面接対策として、留年理由、留年中にしてきたことなどを明確に、そして企業側に納得してもらえるように話をできる準備をしておくことが大事になってきます。
そうすることで、面接で留年理由を聞かれても、留年をマイナスイメージと捉えられないような理由を説明できるでしょう。
就活留年をアドバンテージに
留年をしているからという理由だけで不採用とする企業は少数派です。
また、就活留年をしているということは、すでに就活を経験しているということです。それらはまだ就活経験の浅い学生と比べると、とても大きな武器になるでしょう。
その経験を活かし、一年目の就活とは違うレベルで就活を行うことができれば、一年分の学費も無駄にならず、例え留年していたとしても有利な土俵で就活を進めることができるでしょう。
就活留年はしない方がいいのか
就活留年のデメリットを考えると、就活留年はしない方がいいのかと考える人も出てきます。しかし、就活留年をした方が良いのかしない方がいいのかは、人それぞれです。
学費を余分に払うのが嫌だという人や、周りに友達がいないのは耐えられないという人であれば、卒業をしてからも就職を続ける就職浪人という手もあります。しかし、その場合には、新卒という枠ではなく、既卒や第二新卒として扱われる場合がありますので注意が必要です。
一方、就活留年の場合には新卒枠として就職することが可能です。また、留年中に資格を取得したい場合などには、使える時間が比較的多いためメリットがあると言えるでしょう。
就活留年をする際の心構え
今回は、就活留年を考える上でのデメリットについて考えてきました。改めてポイントを整理しておきましょう。
・ 金銭面…一年分の学費・生活費が必要
加えて就活にかかるお金も必要
家族の援助も検討を
・ 学校生活…一つ下の学年と生活
友達が卒業・就職した寂しさとプレッシャー
友達・就活仲間づくりの努力が必要
・ 就活面…就活留年が不利になることも
二年目は「できて当たり前」
就活留年のマイナスイメージも
・ 就活留年を実りある利点に
目的意識を明確にし面接で伝える
どの企業・業種で働きたいかを再確認
今までに行ってきた活動と努力を整理
就活経験を活かし質の高い活動を
・ 就活留年が自分に合うか慎重に検討
デメリットに許容できないものはないか
留年中に資格取得などの活動をしたいか
代替の就職手段も検討
今回さまざまなデメリットを考えてきたことでもわかるように、就活留年をするのであれば、それなりの覚悟が必要になります。
周りの友達も一気にいなくなりますし、余分に学費を払う必要があったり生活費を捻出する必要もあります。
まずは本当に就活留年する必要があるか再確認し、留年をする目的を自分の中ではっきりさせておくことが大事です。
厳しい面を強調はしてきましたが、就活留年のデメリットに目を背けず一つ一つ対策を考え、留年してでも成功させたい目標を明確に持ち、それを企業に伝えられるよう万全に備えれば、きっと道は拓けていくはずです。
就活留年を決めたならば、「就活初年度よりレベルアップした自分」で、目的意識と熱意を持って質の高い就活ができるよう心がけましょう。あなたの健闘と就活の成功を陰ながら祈っています。
就活留年にならないように
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