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本音と建前は違う
就活のスケジュールというと、3年生の3月に採用情報公開とエントリーの受付が開始され、4年生の6月に採用の選考がスタートというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
どうしてこのようなスケジュールになっているのかは、日本経済団体連合会(経団連)が採用選考に関する指針の中でそのように取り決めていたからです。
なぜこのような取り決めをしていたのかというと、こういった指針を決めないと企業間の競争により採用活動がどんどん前倒しになってしまうからです。前倒しになることによって学生の本来の本分である学業に支障をきたしてしまいます。
しかし、採用選考に関する指針に背いたところで企業に経団連除名などの罰則があったり、法的強制力があるといったものではありません。そのため、実際には3月に採用情報公開とエントリーの受付開始、6月に採用の選考開始と建前上はしつつも 実際はそれよりも早く青田買いに走る企業がほとんどだったのです。
企業からすれば他社がやっている以上自社もせざるを得ないため、本音と建前は違うというところでしょう。そもそも、経団連に加盟していない企業にとってはこのような指針は何の意味もありません。この実質無意味化していた採用選考に関する指針ですが、経団連は遂に廃止を表明しました。
これにより 2021年卒からは政府主導の就活スケジュールとなる 訳ですが、当面の間は3月に採用情報公開とエントリーの受付開始、6月に採用の選考開始という今までの採用選考に関する指針を踏襲する方針です。つまり、採用選考に関する指針が廃止されても建前だけじゃなく、本音の面でも今までと同じ様なスケジュールで進むことになります。
過去のデータでは年によって若干の違いはあるものの、 本選考スタートとなる6月の時点で約6割程度の学生が企業から内定を貰っている とされています。つまり、実質的な就活スケジュールを把握しておかないとライバルに出し抜かれてしまうことになってしまうのです。
実質的な選考は企業によって異なるので、自分がどの様な会社に勤めたいのかによって活動タイミングは変わってくることになります。
外資系の選考スケジュール
外資系の特徴は非常にスピーディーであるということです。 3年の夏前あたりからサマーインターンシップの募集が開始されます。このサマーインターンシップの選考に通った場合、8月から9月の大学の夏休みにサマーインターンシップを受けるという形になります。このサマーインターンシップが外資系のスピーディーさに大きく影響していて、かなり重要になってきます。
外資系企業で行われるサマーインターンシップですが、このサマーインターンシップにおいて 優秀な成績を残した学生には特典が与えられます。本選考の過程を短縮してもらえたり、実質的な内定をもらえることも少なくありません。そのため、10月に行われる企業説明会、企業エントリーの前に内定を獲得出来る場合もあるのです。
また、外資系企業の中にはサマーインターンシップを受けないと選考の対象にならない、すなわちサマーインターンシップに 参加しなければ絶対に内定を獲得することが出来ない企業もあるほどサマーインターンシップを重視する傾向にあります。
3年の11月には本選考が始まり、12月~2月には内定が決まるので4年生になってから外資系を狙うというのは絶望的です。外資系に就職するためには、サマーインターンシップの情報を取り逃がさないことが最重要と言えるでしょう。意中の企業がある場合には、サマーインターンシップの情報を逃さないようにアンテナを張っておくことが大切です。
ベンチャー系の選考スケジュール
ベンチャー系は3年の夏前あたりからサマーインターンシップの募集が開始されます。
サマーインターンシップの選考に通ったら大学の夏休み期間にサマーインターンシップが行われるのですが、企業によっては秋冬インターンシップも行われています。
秋冬のインターンシップが行われる前に企業説明会の開催なども行われます。本選考は秋冬のインターンシップが終わってからになることが多く、 3年の2月から4年の6月ごろまでが内定のシーズンです。ベンチャー系は内定を出す期間が長く企業によってかなり差があることがわかります。
ベンチャー系を狙う場合においてもインターンシップが重要となりますので、インターンシップの情報は逃さないようにしておく必要があるでしょう。
日系企業の選考スケジュール
日系企業はベンチャー企業と同じように夏と秋冬にインターンシップを開催することが多いです。しかし、外資系やベンチャー系と異なりインターンシップを採用の場としているケースはあまり多くありません。
3年の春から4年の5月ごろまで断続的に企業説明会とエントリーが続き、採用選考は4年の夏頃になることも少なくありません。基本的に 日系企業は外資系やベンチャー系よりも内定が出るまでが遅い と考えたほうがいいでしょう。
インターンシップを制するものは就活を制す
外資系やベンチャー系への就職を狙う人は特に頭に入れておきたいのが、インターンシップの重要性です。インターンシップは 自己アピールの場として考えると就活をスムーズに進めることが出来るでしょう。
しかし、インターンシップでどの様なアピールをしたら良いのかわからないという人もいるかもしれません。そういった場合は、まず積極的にOB訪問などをして実際にその会社でどのようなインターンシップが行われるのか、何を重視されるのかなどを聞いておくことが大切です。
就活というと初めてのことなのでなかなかイメージしにくいかもしれませんが、大学受験などのことを思い出せば志望校の過去問を購入して解いたり傾向と対策をしていたはずです。就活も一緒で、 情報を得ることが大切になってきます。
OB訪問はある意味その企業の採用選考合格者でもありますので、どういった対策をしていたのかなど、客観的に自分を見てもらうことも出来るのでインターンシップまでに自分をよく知ることが出来るでしょう。
スタートダッシュが重要
就活はスタートダッシュが肝心とよく言われます。スタートダッシュと言っても何がスタートダッシュになるのかわからないという人もいるかもしれません。就活におけるスタートダッシュというのは とにかく行動に移すこと です。
就活は大学3年から長くても1年半程度と限られた期間で行われるものなので、 始めるのに早すぎるということはありません。
OB訪問や様々なセミナー、イベントなどに積極的に参加しましょう。こうすることによって、就活に関するノウハウがどんどん蓄積されていきますので、ノウハウを持っていないライバルよりも一歩先に行くことが出来ます。特に外資系などはスピード勝負なので、 早めに対策をして焦ることなくインターンシップに臨めるようにしておきましょう。