INTERVIEW 2018.12.14
【博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ】採用担当者インタビュー「「次はこうしませんか?」という未来をつくる会社に」

 

 

博報堂、博報堂DYメディアパートナーズは、言わずと知れた博報堂DYグループの中核企業です。時代の大きな変化に直面し、同社はどのような人材を求め、どのような存在になろうとしているのか?
今回は人事局で新卒採用を担当されている西本さんに、お話を伺いました。

 

 PROFILE

西本裕紀(にしもと ゆうき)氏
2009年に博報堂に入社。コーポレートコミュニケーション局(現・PR戦略局)にて食品会社、通信会社、飲料会社などの広報・情報戦略の立案、PRプラニングを担当。
その後、TBWA\HAKUHODOや博報堂広報室などを歴任し、2015年より人事局にて新卒採用などを担当。

 

良い所を探しながらどんな可能性があるのかを考える

ーー「博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ」と併記されているのをよく見かますが、実態としてほぼ同じ会社と捉えてよいのでしょうか?

 

同じです。合同採用をしていて「博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ」に応募してもらう形になっています。

 

選考ステップも全て同じで、コンテンツやメディアを基軸にしたビジネスがやりたいのであれば博報堂DYメディアパートナーズ、クライアントと直接対峙するビジネスをしたい、あるいは世の中で話題になるような広告を作りたいなどであれば博報堂、といったように本人のやりたいことと適性を見極めながら、最終的にどちらかの会社で内定という形にしています。入社後のキャリアステップもお互いの会社を行き来するケースは多くありますので、社内の感覚では会社が違うというよりも、部門が違う、という肌感覚が近しいと思います。

 

 

ーーホームページに掲げている「事業領域」について、トップは広告ではなくマーケティングになっていますね。

 

博報堂DYグループは「世界一級のマーケティングサービス企業集団を目指す」というメッセージを提示しています。中核事業会社である博報堂と博報堂DYメディアパートナーズはマーケティングを主軸に据えてコミュニケーションビジネスを実践する会社ということになりますね。

 

背景として、クライアントの課題が複雑化してきているというのが一番大きいと思います。広告を打てば売上が上がってクライアントの課題が解決できますという役割を超えて、購買データを使ってまだ可視化されていない潜在層にアプローチする、クライアントの事業成果に基づいてレベニューシェアで報酬をいただくなど、事業領域にマーケティングで課題解決をする、という役割が増えてきています。クライアントから期待されるソリューションが広告クリエイティブのみかというと、必ずしもそれだけが解法ではなくなっている、というのが実情だと思います。

 

 

ーー採用でもビジネスでも、商社やコンサルティング業界と競合する場面が増えるのかなと感じます。

 

はい。ただ広告会社がもっとも異なるのは、クリエイティブもデータを使うのも戦略を考えるのも、全て「人の心を考える仕事である」と考えているところです。新卒採用では「心を動かすことから、すべてが始まる。」というコンセプトを掲げています。人の気持ちを考える、心を考える、そこから人の行動がどう変わるか?を考えるという点が他の業界とは異なるかなと思います。それが博報堂らしさ、博報堂DYメディアパートナーズらしさなので、そこが面白いなと思える人に来てもらいたいですし、業界としての違いをしっかり理解してもらえると嬉しいです。

 

 

ーー「新しい広告会社の姿へ革新を続けていく」中で、学生さんがいま博報堂という企業を捉えるにあたって、従来のいわゆる広告代理店という見方はしない方が良いですか?

 

そんなことはないですよ。ビジネス領域が多様化しているとはいえ、やはり一番大事なのは広告領域ですし、広告領域が私たちの「人の心を考える」ビジネスの重要なドメインですから。

 

ただ、前提としてもらいたいのは「この業界は変化が激しい」ということです。たとえば私は2009年入社ですが、当時の新聞ではビッグデータという単語は登場していませんでした。でも、今やデータマーケティングは弊社にとって重要なビジネス領域です。世の中に大きな変化があるときに、自分がそれにシフトできないとか、今までの手法をそのまま続けたいとか、そういったモチベーションの方はあまり合わないかもしれません。

 

 

ーー従来は広告会社の収益はマス広告のクリエイティブが主体でした。これからはマーケティングでフィーをもらうような変化も起こっていくのでしょうか?

 

例えば、私がかつて専門としていたPRは、仕事をする領域がどんどん上流になっています。新しく出た商品をテレビに出すなどのメディアパブリシティを稼ぐ、それがベーシックな役割でした。でも、クライアントの経営の意思をどう形にすれば世の中との関係を良くできるのかを考える。企業の情報環境を長いスパンで考えて、最適化する。そんな仕事が増えています。自然とその会社の商品だけではなく、会社の経営やステークホルダーに至るまで、深い理解が必要となります。その仕事がクライアントにとって重要なことである、という価値を認めてもらうことでフィーをいただけるような事例は、様々な局面でもっと増えてくると思います。

 

どうやって自分たちの職能や知恵を応用して価値にできるか、ということを考えていて、自らを進化させている過程なのだと思います。ですから、与えられたことを淡々とこなすのではなく「どうしたらもっと進化できるのか」と考えられる学生を採用したいと思っています。変化の中で進化できる人材、未来の広告会社の姿を作ってくれるのでは、という期待を抱かせてくれる人材が求められているのだと思います。

 

ーー進化という視点で、入社後のキャリアの可能性に関してはどのようにお考えですか?

 

キャリアプランは、「成長」を1つの軸にしています。短期的には会社の中でどれだけ成長することができたか、それから自分が中長期でどんな成長がしたいのかをしっかり現場部門の中で話し合います。そのために、成長の場所を新たに求めたいのであれば、別の場所に異動することもあり得ます。

 

とりわけ新人については、育成の観点から入社3~4年を目処に必ず異動をすることで、広告人としての幹を太くするようにしています。「成長」というメッセージの中で自分のキャリアをどう考えるかは、今の人事制度の中では一番の肝になっています。

 

 

ーー進化ができるということ以外に、望ましいと思う特性は何かありますか?

 

人と違うことが考えられること、良い所を探せることが大事です。

前者に関しては、「粒揃いよりも粒違い」という採用・育成方針があります。多様な人材を採用・育成することによって、組織の多様性を担保していこうという考え方です。広告会社のビジネスが複雑化・多様化している時に、その粒違いな人材が組織としての強みになると考えています。究極的には、人とは異なる強みや、知識がプラス1個あるかどうかが組織としての強さに直結します。自分ならではの経験や知識を生み出すために、どんなことをしてきたのか?ということはすごく大事だなと思います。

 

後者に関しては、広告会社というのは商品やクライアントの良い所を探してそれを引き延ばす。あるいは世の中の良い所を探して、それを大きな価値にしていく仕事です。人とか物とか事象にどんなポテンシャルがあるのか?という「良い所」を探せることが目利きの一番大事なところです。「良い所」を見つけられるかどうかは、普段の生活や思考の癖が出ると思います。論理的で賢い人は「正解」を出すのは得意でも批判的になりがちだったりすることもあります。そうではなくて、明るく楽しく、良い所を探しながらどんな可能性があるのかを考えることができる人間は、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズではすごく伸びるのでは、という考え方です。尊敬する先輩の受け売りなのですが。

 

 

ーー今後ますますマーケティングカンパニーになっていくという中でも、それは変わらないですか?

 

変わらないと思います。例えばデータを分析する時も、論理的な解が必ずしも全て正しいわけではなくて、データ群の中で仮説を紡ぐプロセスがとても大切だと聞きます。そこに可能性を見出す力、という意味では共通しますよね。クリエイティビティや生活者発想など、今まで博報堂が培ってきたDNAがこれからも活きるのかなと思っています。

 

もう少し大きな視点では「未来を発明する会社へ。Inventing the future with sei-katsu-shaという合同ビジョンがあります。これまでの広告領域ももちろん重要ですが、新しいサービスや世の中になかったソリューションを作る存在になる、という内容で、仕組みや現象や、物を作るなど、生活者の未来を主導するような形を見せていこうと。そこで大事になってくるのが、普段から自分で思索を巡らせて「じゃあ次はこうしませんか?」を提示できること。それが博報堂/博報堂DYメディアパートナーズとして目指している姿なのだと、自分なりに解釈しています。

 

博報堂/博報堂DYメディアパートナーズの選考は「考える」ことに重きを置いている

ーーここからは選考について詳しくお伺いします。先ほど「変化の中で進化できそうな人材か、もっと先の未来の広告会社の姿を考えられそうな人材かを見る」というお話がありましたが、どのようにして確かめるのでしょうか?

 

面接においては、置かれた状況に対して、自分なりの解決策が提示できているかを見ています。みんな一緒のことを言う傾向があるので。「サークルで副幹事長やってました」「はじめはみんな上手くまとまらなかったけど、一人ひとりと話してうまくいくようになりました。私は縁の下の力持ちみたいな存在です」といった話ですね。

 

そのエピソード自体が悪いわけでは全くないのですが、もう一歩工夫するのだとすると、自分がどのように考えてどう動いたのか、その経験から何が大事と考えたのか、その人らしさが垣間見えるような勘所を聞きたいです。その方が普段からどれだけ考えて動いてるのか、効果的に伝えられると思います。

 

 

ーー面接で、他にポイントはありますか?

 

新卒の面接は現場社員が担当しますが、面接の後に必ずフィードバックをしてもらっています。面接はすごく一方的なコミュニケーションになりがちですが、こういう風に聞こえました、ということを返したりすると、もっと深い話が出てきたり「本当はこう思ってます」という話につながったりしています。

いわゆる面接喋りではない素のコミュニケーションで見える姿を大事にしたいのと、学生さんが伝えたい事と私たちに伝わった内容は全然違うので、それをしっかりお互いに言語化して確認し合いたいからです。

 

 

ーーどうして人事ではなく現場社員の方々が担当を?

 

現場の中で活躍できるかどうかは、現場が一番よくわかってると思うからです。社内でコミュニケーションを取りながらチームで仕事をするので、その中で活躍してる人ってこうだよねとか、うちらしい人ってこうだよね、ということは共有できているので、信頼してお願いしています。

 

それに、なるべく多くの方と面接するようにしたいので、人事だけではなく社員にも協力してもらっているという面もあります。やはりコミュニケーションのビジネスなので、実際に話してみないと分からないことが多いですね。

 

 

ーーでは、面接の次の選考は?

 

グループディスカッションです。とにかく博報堂/博報堂DYメディアパートナーズの選考は考えることに重きを置いています。具体と抽象を行き来しながら、自分なりに考えて解決策を出すことを楽しめるのかどうかを見させてもらう、割と厳しいテストです。しかも終日、丸1日拘束で。学生さんには負担を強いてしまっているところもあるのですが、粘り強く考えられる方なのか、考えることに楽しさを見出すことができる方なのか、ということをしっかり見る仕掛けにしているつもりです。実際に内定者からは「この選考で自分がこの会社に入りたいと心から思えた」という声も聞いていて、選考という場がミスマッチを減らす機会にもなっているように思えます。

 

 

ーーそれだけ入社後も常に考えることを求められる環境ということですね。

 

そうですね。私自身、就活している時には広告会社を志望していなかったのですが、当時のグループディスカッションで「これが仕事になったら絶対に面白い!」と思って今の会社に決めたという経緯があります。今まで広告業界が自分の選択肢になかったとしても、面白いとか、自分に向いてるな、とか、私自身の原体験と同じようなことを感じてもらえたらいいと考えて、昨年からプログラムをリニューアルしています。

 

 

ーー最後にここまで興味を持って読んでいただいた学生のみなさんに、メッセージをお願いします!

 

会社に媚びる必要はまったくないので、自分が好きなものを自由に話して欲しいと思います。自分の思いを曲げて、その会社に入るための最短距離を計算して自分を演出してまうと、どこかで無理が表面化して、ミスマッチが生まれます。それは会社にとっても、個人にとってもお互い不幸なことだと思っています。自分の人生で面白いなと思ったこととか、どんなに小さな成功体験でもいいのでそれを大事に、楽しそうに喋っていただきたいです。

 

自分を等身大以上に見せたりとか、無理に演じたりするのはお勧めしません。それは就活生目線では近道をいってると思われるかもしれませんが、人生という意味からするとすごく遠回りしていると思います。ぜひ素直な気持ちを表現してください!

 

 

ーー西本さん、ありがとうございました!

 

 

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