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こんにちは。シンアド就活(以下シンアド)の林です。今回私は、食とヘルスケアの専門マーケティングPR会社「株式会社ジェイアンドティプランニング」さん(以下J&T)にお邪魔しています。オフィスは恵比寿、おしゃれですね~。J&TさんはJR西口のロータリーから徒歩3分の便利な場所にあります。オフィスもエントランスがギャラリーのようでかっこいい! 今回は代表取締役社長の市川さん、そして若手社員のお2人にお話をうかがいました!
<お話を聞いた人>
ジェイアンドティプランニング代表取締役社長 市川 純子(いちかわ・じゅんこ)さん
<インタビュアー>
シンアド就活 キャリアアドバイザー 林 拓弥(はやし・たくや)
唯一無二の専門性を活かし「売れる」を生み出すPR
林 まず事業内容を改めて伺ってもよろしいでしょうか。
市川さん 当社は食やヘルスケア事業を主とする企業の「売れるためのマーケティングPR」お手伝いしている会社です。
PR会社は大きくわけて、総合型とブティック型の2つがあります。日本のPR会社はその9割が、いろんな業種のクライアントを担当する総合型PR会社ですが、当社は専門業種に特化したブティック型のPR会社です。その中でも当社は、食とヘルスケアに領域に絞り、専門性を活かしたPRのお手伝いをしています。
林 食とヘルスケアの領域のプロフェッショナルである御社ですが、PR業務についてさらに具体的に教えていただけますでしょうか。
市川さん PR会社というと、“メディアに取り上げてもらう”というイメージがまだ強いようですね。でも当社ではそれだけでなく、“クライアントとのコンテンツ開発”に時間をかけています。良いコンテンツやキーワードは、メディアだけでなく流通の売場や消費者も発信したくなるものだからです。
具体的には、クライアントのマーケティング課題の抽出、コンテンツ作り、メディアアプローチという流れで仕事をします。消費者に、コンテンツで伝えるストーリーやキーワードを納得してもらえるよう、客観的なデータづくりや写真の用意なども当社が行います。そのために財団法人もつくりましたし、私自身も医療ジャーナリストとしての取り組みも行っています。ここまで徹底した専門性をもち合わせたPR会社は、日本では当社だけではないでしょうか。
林 企業の戦略的なマーケティングPRを担っていらっしゃるのですね。
市川さん そうですね。私たちのようなマーケティングPR会社にとって、「メディアへの露出」は一時的な中間指標でしかありません。認知や広告換算を目標とするPR業務を行っている会社もありますが、当社が本当のゴールと考えているのは「売れること」「人の心が動くこと」。だからこそ、単に拡散したかどうかではなく、 “どれだけキーワードや施策がワークしたか”を専門のツールを使って分析し、評価まですべて行っています。
その甲斐あって、特に食やトイレタリー、疾患啓発などのヘルスケアコンテンツの開発については、メディアやクライアントからも高く評価を頂いております。
林 業種を絞ることで、高い専門性を提供することができ、クライアントと深い関係を築けるのですね。そしてそれが評価つながっている。貴社ならではのPR事例もぜひ教えていただきたいのですが。
市川さん 一般的に「PRは新発売のものが対象」と言うイメージが強いのですが、当社にご相談頂くブランド様は、発売から10年どころか半世紀、一世紀というものもあります。私は、長く続くブランドこそ、消費者が知るべき価値を持っていると確信していますし、長い時間をかけて微減だった数字を跳ね上げるパワーも秘めていると思います。
たとえば女性用カミソリの仕事。世界で初めて「顔そりで美白できる」ことを表すデータや写真を、医師と協力して用意し、学術的に証明しました。その年の夏は街に顔そりサロンが溢れましたし、テレビでも大きく報道され、女性のスキンケアの新しい常識をご提案できたと思います。
林 既存の商品の新しい価値を発見し、その価値を新常識として世間に広めることに成功したということですね。では、専門性という強みの他には、どのような特長がありますか?
市川さん 専門性とクリエティビティのある“売れるコンテンツ力”に加え、そのコンテンツを拡散する“高いメディア力”があります。たとえば、デジタルやSNSで拡散できる今だからこそ、もとになる情報ソースはテレビであることが多く、当社では重要媒体だと位置づけていますが、テレビ専門チームは元テレビ局のディレクターがリーダーを務めているので、メディア力にも自信があるのです。
それから、専門性が高いからこそご提案できるネットワークも強みですね。例えば食品に入っているビタミンCは何と併せると吸収率がいいか、どのタイミングでどう食べるといいかなども専門家と一緒に研究しながらコンテンツをつくりますし、世界の先端医療の情報や動向、世界の食のトレンド情報などもいち早くキャッチできます。
それゆえに、これまで培った医師や専門家のネットワークの中からもっとも発信力があるエンドユーザーやインフルエンサーをご紹介できますし、これぞまさに他社にないノウハウなので、クライアントにも期待して頂いています。
低予算、少ないパワーで大きな価値変換を
林 市川さんは、なぜこれまでPRのお仕事を続けてこられたのでしょうか。
市川さん かつて、広告代理店の制作部門でクリエイティブのチーフ・ディレクターとして働いていた経験がありました。そのころはプロジェクトごとにコンペばかりの毎日で。案件をとるための仕事になってしまい、手数料(コミッション)ビジネスに疑問と疲弊感を感じていて、クライアントファーストにしたくてもできないジレンマがありました。
しかしPR会社に転職すると、フィービジネスというビジネスモデルで、ブランドと長くお付き合いができ、ブランドチームメンバーとして、成功に向けてクライアントと同じ気持ちでビジネスに取り組めるようになりました。それが、この仕事の好きなところであり醍醐味です。PR業界で仕事を続けることができた一因ですね。
林 クライアントファーストであり、常に寄り添って一緒に成長していくビジネスを目指していらっしゃったからこそ、PRのビジネスモデルや手法に共感されたのですね。では、市川さんが感じられている「PRにしかない魅力」は何でしょうか。
市川さん “梃(てこ)の原理”が働くところです。世の中を味方につけて、少ない予算、少ないパワーで大きな価値転換が起こせるところですね。
ビジネスが成功する要因の95%は商品力だと思います。ただしその95%の本当の価値やたくさんの消費者からの声を、クライアントの社内でさえ知らないことがあります。それに老舗の定番ブランドの商品は、棚にあるのが当たり前になっているので、消費者は価値が理解できないと手にとりません。手にとってもらうための価値あるストーリーを、少ない予算とパワーで伝えることができる点がPRの強みだと思います。
林 少ないパワーで大きな結果を出す、まさに“梃(てこ)の原理”ですね。では、広告なども含めさまざまなプロモーション手法がある中で、市川さんがお考えになる「PRの在り方」についてお聞かせいただけますでしょうか。
市川さん 食品やトイレタリーなどの消費財は店頭に数多く陳列されていますが、通販サイトに行くとトップ画面に出ているいつも買っているブランド、知っているブランド、をついクリックしてしまいませんか。その傾向は今後より強まると確信しています。私たちが作りたいのは、「変わってしまうブーム」でなく「長く続く強いブランド」です。シェアやいいね、リーチ数の多さではなく、本当に価値のある情報を発信するブランドのストーリーこそが「認知」から「知る」「使う」「好きになって言いたくなる」という行動につながるのです。
だからこそPRは、消費者一人ひとりに、「自分にとってなにがいいのか」「人がなぜこれを使うのか、食べるのか」「メーカーはどんな思いで作っているのか」を理解してもらうための手法であるべきだと思っています。
「スピード」と「考える力」が人を成長させる
林 それでは、そんなPRの未来を担う新卒の社員に求めること、「社会人としての成長」について、市川さんのお考えをお聞かせください。
市川さん 仕事のスピードと考える力さえ身につけば、力のあるスタッフになると思っています。しかし、考えることができてもアウトプットできなければ意味がありません。キャリアは経過した時間ではなく、こなした量、期待された量で決まります。企画書も2週間かけたものより、勢いよく2日で仕上げてその後ブラッシュアップしたもののほうがいいことが多いのです。新入社員には、「準備には十分時間をかけ、仕上げは猛スピードで行う」ようにと言っています。いかに合理的にゴールを掴めるか、が大切ですね。
林 貴社は教育にも力を入れていらっしゃいますが、スピードと考える力を養うための特別な教育制度があるのですか?
市川さん そうですね。以前、社外講師にマーケティングのセミナーをお願いしていたこともありましたが、一般論の座学は仕事にすぐに役立つことや、自分ごと化できることが少なかったようでした。どちらかと言うと、スタッフは日々企画書やリリースをつくる時間が足りないことに悩んでいるんです。そこで研修のプログラムを変更し、社内で研修するようにしました。マーケティングや考え方は副社長が、書くトレーニングは私が行っています。
林 具体的にどんなことをされているのですか?
市川さん 週に一回、時間を決めて徹底的に簡潔な言葉にまとめる訓練をしています。最初はできなくても、ホワイトボードの前に立つと、書けるようになるのです。内定者からベテランまで同じ課題をやるので、自然と目線も変わるようですよ。今後はAIやロボットによって作業は効率化・合理化されていくと思います。その中でも当社は“人でしかできないこと”、“当社でしかできないこと”を任せられるスタッフを育てたいと思っているのです。
林 こうした教育体制が整っているからこそ、多くの業務がデジタル化されていくと言われる中で、貴社でしか提供できない価値が生み出されているのですね。本日は貴重なお話、誠にありがとうございました。
<コラム1> 夏休みにほぼ毎日通勤した、2018年卒内定者 山根隆仁(やまね・たかひと)さんにインタビューしました。
先日行われた内定式。左から2018年卒内定者の山根隆仁(やまね・たかひと)さん、柿崎涼(かきざき・りょう)さん、島津由(しまず・ゆう)さん。
<お話を聞いた人>
2018年卒内定者 山根隆仁(やまね・たかひと)さん
この会社に入社を決めたのは、何よりも経営者に近い位置で成長できると思ったからです。感動的な内定式も、先輩全員が自分たちのために開いてくださったセミナーも、嬉しく思いました。先輩方は、クライアントのために見えないところでこんなに尽くしているのかと驚きましたし、そのような日々仕事に熱心に取り組んでいる人たちに囲まれてPRの知識や経験を習得できる環境は他にないのではないでしょうか。
また、日々の研修や仕事をこなしていく中で「モノの見方」が圧倒的に変わりました。スーパーに行ってもテレビを見ていても「何でなんだろう」と考えるクセがついています。マーケティングやプランニングのスキルを磨いてもっとクライアントの役に立つ人材になりたいですね。
<コラム2> IT業界の営業職から転職した、第二新卒の内田千香子(うちだ・ちかこ)さんにもお話をうかがいました。
<お話を聞いた人>
コミュニケーション・デザイン部 アシスタントメディア・ストラテジスト
内田 千香子(うちだ・ちかこ)さん
この会社は20代中盤の同世代の方が多いのに、大人の集団、仕事をやるプロの集団であることが魅力です。上司は入社2年でマネージャーになった若い方ですが、とても尊敬していますし、どんなことでも丁寧に教えてくださるので、今はチームで働く楽しさを感じています。
それから研修も魅力的です。課題が難しいこともありますが、とにかく考える力を鍛えられています。トレーニングを繰り返すうちに、目に見えているものや当たり前にあるものを俯瞰して考えるクセがつきました。
無駄な競争や褒め合いはせず、結果やゴールに合理的なところが好きですし、協力してひとつのゴールい向かって一緒に頑張る環境なので、競い合うことよりも隣の人の成功を素直に喜び、支え合えるような人が向いている会社だと思います。
最後に、オフィスの中も見せていただきました!
後ろの本棚には雑誌がズラッと並んでいますね。ちょうど、2018年卒内定者の柿崎さんがお打ち合わせ中だったので、邪魔をしないように1枚だけ写真を撮らせていただきました。もうすっかり一人前のようですね!これからのご活躍に期待です!
真剣にPRのスキルを身につけたい方にとって、同社はものすごく成長できる環境です。PRの神髄を学びたい、ジェイアンドティプランニングに興味がある、という方はぜひ説明会にご参加ください!
インタビュー:2017年12月